執筆
カケハシ スカイソリューションズ
ヒューマンリレーション事業部
執行役員 土方求
就活の相談をしたい人は?
1位はマツコ・デラックスさんだそうです。
メンターについてほしい人は?
という調査結果でも人気が高く、キャラクターや言動への期待がうかがえます。
そのマツコ・デラックスさんが新社会人に対して、コメントしているのを見たことがあります。
あいさつ・返事、時間を守る、言葉使い等の先輩社員からの助言について、
もっと他に言うことはなかったのかしらね。
とコメントしているのを聞いて、確かにと、考え込んでしまいました。
自分から発信する、という項目だけが唯一のマシな答えだと言い、新入社員へ助言を求められた彼女が語った内容はこんなことでした。
仕事は、今までの学生時代にやっていたこととは全然違うと思っていたほうがいい。自分から何かを見つけて動かないと、(出世が全てではないけど)永遠に評価はされない。
自身にとっても、社会人のスタートはルールが変わるという大きな変化のタイミングだったことを思い出しました。
学生時代までのように誰かが課題設定してくれることはなくなり、その上、20年近くで作った自身の固定観念や軸がありながら、社会人としての新たなルールに適応しなければならない。新入社員には、難しいマインドセットが求められるのです。
毎年、4月受け入れ時期になると学生気分が抜けないという意見が溢れかえるのは、この切り替えに原因があるのではないでしょうか。
ここで必要になるマインドセットは、考え方の癖のようなものだと私は考えています。
新入社員として身に着けるべきマナーやスキルがありますが、その前段として必要になるのが、土台となる考え方の癖付けなのです。
ぐらついた基礎には、不安定なスキルしか乗ってこないからです。
適切なマインドセットを導いてあげる為に、3つのポイントがあります。
・働く目的
・事業目的の伝達
・ルーティンの生活リズム
人生の大きなテーマでもある働く目的を、社会人になった時点で問いかけることが重要です。設定することよりも、それを探し続けることが暫定軸となり、モチベーションの源泉となるからです。
何の為にその事業を?に対する答えは、目の前の仕事の意義や将来へのつながりを信じさせてくれる要素であり、学習意欲へつながります。採用活動ではどの企業も大きな声でアピールすることを、入社後にも継続して訴えることは大きな意味をもつのです。
学生時代と大きく変わる、生活リズムへの慣れは、考え方を癖付けさせる為の線路のようなものです。だからこそ、新入社員時代は制約ある生活リズムを経験させるべきだと私は思います。
また、日報や週報、定例のMTGなどのルーティンは、よい振り返りの場にもなります。
良い癖付けができれば、教えたこと以上を学びとっていきます。そうでない人材への教育や愛情は無駄となるだけでなく、仇となることもあるのです。
教育には力を入れているはずなのに・・
となる前に、今年の新入社員へマインドセットを重要視してみてはいかがでしょうか。
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