近年、働き方改革などの影響からテレワークが普及し、新入社員教育や新入社員のフォローもテレワーク下でおこなう企業が増えています。
これまでのように対面でコミュニケーションを図っていた状況と異なるため、テレワーク下での新入社員のフォローの仕方に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
今回は、テレワークにおける新入社員フォローの課題や、効果的なフォローのポイントを紹介します。
目次
テレワークにより変化した新入社員フォロー
働き方改革や新型コロナウイルス感染症の影響から、急速にテレワークが普及しました。
それに伴い、新入社員研修もオンラインに置き換えるなど、企業の人材育成体制は大きく変化しています。
研修後の実務もテレワークとなる新入社員が多いため、人材育成のためのフォロー方法も変化し、従来とは異なる工夫が求められています。
テレワークにおける新入社員フォローの課題とは
テレワーク下で新入社員をフォローする際には、どのような課題があるのでしょうか。
1つは、成長のバラツキです。新入社員はそれぞれ、入社時点でのパソコン能力や習熟度、教育を受けるための環境に差があります。みんなが同じスタートラインとは一概にはいえないため、成長にもバラツキが生じているようです。
また、テレワーク下では自己管理能力やモチベーションの度合いにより、個人差が出やすいともいえます。指導側からすると、新入社員の態度や表情から積極性・理解度・個性などを観察できていたのが、テレワーク下では観察しにくくフォローが難しいと感じるようです。
テレワークでの効果的な新入社員フォローのポイント
ここからは、テレワーク環境下で新入社員のフォローを効果的に実施する6つのポイントを紹介します。
- テレワーク環境の整備
- 新入社員に任せる業務の選別
- 入社時からの基本的なルールの徹底と丁寧なフォロー
- 目標の設定
- 継続的なフォローの実施
- 外部機関による新入社員研修の実施
ポイント(1)テレワーク環境の整備
まず、新入社員に対するテレワーク環境構築へのフォローが重要です。
具体的には、研修や業務をおこなうためのIT機器の貸与、通信費の負担に関するルールづくりと説明、静かで集中できる環境の提供などが必要となります。
環境整備とあわせてツールのレクチャー、フォローのための相談窓口、担当者なども決めておきましょう。
ポイント(2)新入社員に任せる業務の選別
新入社員に任せる業務として、テレワークで可能なものとそうでないものがあります。そのため、移行期には業務を選別する必要もでてくるかもしれません。
新入社員の研修や業務を見直し、テレワークでの効果的な指導方法を確立させることで、十分な教育効果を発揮することが期待できます。
ポイント(3)入社時からの基本的なルールの徹底と丁寧なフォロー
新入社員へは、まずはじめにテレワークのルールを伝えましょう。IT関連の知識が乏しく操作に不慣れな新入社員もいるので、丁寧なフォローが大切です。
初期の段階で、勤務開始・終了の報告やファイルを私物のパソコンにコピーしないなど、基本的な業務ルールの周知徹底もおこないましょう。
ポイント(4)目標の設定
テレワーク環境下ではモチベーションが低下しやすいため、目標を明確に設定します。
周囲からの評価や反応がテレワークでは感じにくいため、達成感を得やすい目標を設定し教育することが望ましいです。
ポイント(5)継続的なフォローの実施
テレワークでの新入社員教育は一方的になりやすいため、定期的なフォローをおこないましょう。
メンター制度や1on1ミーティングを導入し、継続的に新入社員をフォローすることも効果的です。
ポイント(6)外部機関による新入社員研修の実施
近年では、一般的なビジネスマナーや基礎的なITリテラシー習得などは外部機関を利用する企業も多いです。
専門の外部機関では、教育スキルの高いオンライン研修が充実しているため、自社に必要であれば検討しましょう。
採用支援のプロに教わる新入社員フォローのコツ
働き方改革により今後もテレワークが推進される中、新入社員のフォローはどのように対応していくのがよいのでしょうか。
のべ3,000社の採用支援をおこなうカケハシ スカイソリューションズのHR部事業部長に、テレワークにおける新入社員フォローのコツを聞いてみました。
HR部 事業部長
テレワーク環境下でおこなう新入社員のフォローで大切なことは?
テレワーク下では、新入社員のスケジュール管理をしっかりとおこなうべきだと考えます。
入社したての社員は、まだ成果とよべるものが少なく、数値で実力を測ることが難しいです。育成に携わる人は、その日の業務を事前に新入社員とすり合わせし、進捗の確認をしながら必要なフォローをしていくとよいでしょう。
テレワーク環境を整備し、困ったことがあればすぐ聞ける状況を作ることも大切です。そのためには新入社員が躊躇せず、「あの人に聞いてみよう」と思えるよい関係性を築くことも大切ですね。
上司や先輩社員から積極的にコミュニケーションすることを、テレワークでは特に意識してください。
テレワークでの新入社員フォローで実際に導入してみて効果的だったものは?
テレワークをしていると、オフィスにいるときよりも日常のコミュニケーションや雑談をすることが難しくなります。
新入社員のフォロー手法の1つとして、日々のコミュニケーションを円滑にするためのアプリを活用するのもよいでしょう。
カケハシでは、「らくらく新入社員フォローオンライン」というサービスを展開しています。
アプリ上で新入社員と先輩、上司、人事が気軽にコミュニケーションをとれるため、日頃の体調や心の状態を気づきやすくなっています。
心の状態をキャッチする能力は本来バラツキがあるものですが、アプリを導入することで個人の能力に依存せず、適切なフォローに結びつけられるでしょう。
新入社員にとっても、このようなアプリは、コミュニケーションのきっかけとなり先輩や上司との距離も近くなります。
コミュニケーションで大切なことは、直属の先輩や上司だけでなく「チームや社内みんなでフォローしているよ」という雰囲気を出すことです。
特にテレワークでは直接顔を合わせる機会が少ないからこそ、コミュニケーションツールを使って日常を共有することが大切です。
まとめ
働き方が大きく変化する中、テレワークでの新入社員フォローはオフライン以上に丁寧におこなうことが重要です。
丁寧なフォローを実現するためには、現場の環境整備や指導側のスキル、導入ツールも大きく関係してきます。
今回の記事を参考にテレワーク下でのフォローのポイントをおさえ、新入社員の気持ちに寄り添った成長支援の仕組み、フォロー体制を構築してはいかがでしょうか。
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