近年、新卒採用において注目される「ダイレクトリクルーティング」。
「ダイレクトリクルーティングって何がいいの?」「ダイレクトリクルーティングを効果的に行うにはどうすればいいの?」と感じている人事や採用担当者もいるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、新卒採用でダイレクトリクルーティングを行うメリットや効果的に実施するポイントについてご紹介します。
ダイレクトリクルーティングとは
ダイレクトリクルーティングとは、「SNSやメールなどで個別にスカウトメールを送る」「自社開催のセミナーや交流会に集まった人材に声を掛ける」「スカウトサービスを利用する」など、自己アピールを行う学生に、直接企業から働きかける採用手法のことを指します。
近年、終身雇用制度の廃止に伴い人材の流動が活発化し、短サイクルでの人材採用が必要とされています。
また、学生の就職活動や企業の採用活動が早期化・長期化していることによる採用コストの高騰や、新型コロナウイルス感染症の影響から採用のオンライン化が普及し、合同説明会などの代替案が必要とされるなど、さまざまな工夫が求められています。
従来の採用手法やコストの見直しのみならず、「守り」から「攻め」の採用方法が必要となり、ダイレクトリクルーティングが注目を集めるようになりました。
これまでダイレクトリクルーティングは、経験者や即戦力を求める中途採用に用いられることが多くありましたが、徐々に新卒者向けの採用手法として導入されることが多くなってきています。
ダイレクトリクルーティングを行う4つのメリット
新卒採用でダイレクトリクルーティングを行うと、どのようなメリットが得られるのでしょうか。メリットを4つご紹介します。
(1)採用コストを抑制できる
ダイレクトリクルーティングでは、スカウトサービスにより一定額で年間の採用を行えることや、SNSによって人材を探してダイレクトメールを送ることなど、採用コストを抑えられる点が魅力です。
求人広告のように、掲載期間の延長や上位表示のための費用高騰などがないため、早期選考を行っても入社までの費用がかかりません。
(2)自社に合った学生にアプローチできる
学科や地域、スキルなど特性を絞り、ピンポイントでアプローチできるため、自社に合った学生を選考しやすいのもメリットです。
新卒採用では、これまで自社に応募してきていない潜在層の掘り起こしができ、最近では高学歴学生や理系学生、地方学生などの採用に活用されることも多くなっています。
(3)自社の採用力が向上する
採用担当者自らが動かなければ採用につながらないため、ダイレクトリクルーティングを行うには行動力や判断力が求められます。
繰り返し行っていくことで、求職者へのアプローチがブラッシュアップされ、採用力が鍛えられるでしょう。
他の採用手法と比較して、自社の採用ノウハウを貯めやすいといったメリットもあります。
(4)知名度が高くない企業でも成果を出しやすい
ダイレクトリクルーティングは、大手ナビサイトでは埋もれがちな、学生への知名度が高くない企業でも成果につなげやすいです。
学生側から検索されることを待つ大手ナビサイトにおいては、知名度の高さがどうしても応募数に影響を与えてしまいます。
一方ダイレクトリクルーティングは企業側から気になる直接学生に個別にアプローチできるため、知名度や企業規模に関わらず応募につなげることができます。
ダイレクトリクルーティングにおける3つのアプローチ方法
新卒採用のダイレクトリクルーティングには、具体的にどのようなアプローチ方法があるでしょうか。3つご紹介します。
方法(1)SNSからのアプローチ
1つ目は、SNSから発信・公開されている情報を見て、ダイレクトメールなどを送り、直接アプローチする方法です。
学生が気軽にアピールできる場となるため、スキルや能力だけでなく人柄も見えやすいです。
特に、「リモートワーク可能」など働き方に魅力を持つ場合や、「最先端の技術を使用」など事業に魅力を持つ場合など、理想とするものがわかるため、求めている人材像につながることが多いです。
方法(2)セミナー等参加者へのアプローチ
2つ目は、自社が開催する勉強会やイベント、セミナーなどを通して実際に顔を合わせる機会を設け、直接アプローチする方法です。
発表内容や会話を通じて、学生のスキルや能力、人柄を見極めることにつながります。
学生側も能力やスキルを高めるために参加した勉強会を通じて交流が増え、実際に採用につながったというケースも多いです。
参加学生は、実際に働く社員から企業の情報を得られるため、採用のミスマッチも起こりにくいのが特徴です。
方法(3)スカウトサービス(逆求人サイト)からのアプロ―チ
3つ目は、スカウトサービス(逆求人サイト)を活用し、自己アピールを行う学生に対して直接アプローチをする方法です。
学生は自身の強みや特徴、希望をあらかじめ登録しており、企業側が学生のアピール内容や条件を見て選定していきます。
学生は自ら就職のためにアピールを行っているため、就職活動に意欲的な学生に出会いやすいといえます。
新卒採用でダイレクトリクルーティングを効果的に行うコツ
新卒採用でダイレクトリクルーティングを効果的に行うには、コツがあるのでしょうか。
採用活動支援の一環でアウトソーシングも請け負うダイレクトリクルーティング部の責任者に話を聞いてみました。
ダイレクトリクルーティング部 ゼネラルマネジャー
初めてのダイレクトリクルーティング。陥りやすい課題は?
初めてダイレクトリクルーティングを導入する場合に陥りやすいのは、だんだんと利用頻度が下がってくることですね。
ダイレクトリクルーティングサービスを提供する会社は、利用企業に対して、「アプローチできるオファー枠が限られているため、個別のオファー文章がとても大切だ。」と伝えています。
最初は一人ひとりにあった文章を時間をかけて書くのですが、かなりの工数がかかり、結果利用頻度が下がってしまいます。
文章を個別にカスタマイズすることはもちろん大切ですが、学生の返答によってはオファー枠が戻ってくることもあるため、量をこなすこととカスタマイズとのバランスが重要です。
ダイレクトリクルーティングの効果を高めるには?
スカウトサービス(逆求人サイト)に登録している学生は、情報感度も高く、就活の終わりが早いです。
そのため就職活動開始後の早い時期にダイレクトリクルーティングを利用すると、効果が出やすいですね。
また、端的に自社の魅力を伝えられるようなWebページを準備しておくとより成果が出やすいです。
また、絶対数が少ない学部の人材にアプローチしたい企業や、企業イメージから特定の層としか接触できない企業においても、ダイレクトリクルーティングの効果を発揮します。
ダイレクトリクルーティングの成功事例は?
ある機械を作る従業員規模50名未満の企業では、立地も都心から離れていたり、業務内容が非常にニッチだったりと、求人広告などでハード情報を記載するだけでは応募が来ないことが課題となっていました。
機電系の学科を専攻している学生を求めていましたが、対象学生が少ない上に、同業他社でも同様の人物を求めているため、新卒採用にダイレクトリクルーティングを導入し、スカウトサービス(逆求人サイト)を使ってオファーメールを200通送ると、2名の内定承諾が出ました。
イベントや求人広告を行っている企業の3分の1、ないし4分の1の費用で採用ができた例です。コストの削減や効率的な採用につながっていますね。
また、企業の魅力を端的に伝えられるような企業ホームページも作成しました。
オファーを送った際に学生が企業のホームページを見て情報を得ることを踏まえ、実際に企業で働く社員の写真を起用したり、キャッチーな言葉で伝えたりと、さまざまな工夫を凝らしました。
「面白そうだから行ってみよう」という学生の興味にもつながり、より効果を発揮したのではないかと思います。
まとめ
ダイレクトリクルーティングは、知名度や企業規模に関わらず自社に合った人材に直接アプローチでき、採用コストを削減できるといった大きなメリットがあります。
中でもスカウトサービスの活用は、新たにダイレクトリクルーティングを取り入れる企業でも始めやすく、自社の採用力向上にも成果を発揮します。
今回の記事を参考に、新卒採用にダイレクトリクルーティングを導入してみてはいかがでしょうか。
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