毎年3月から本格的にスタートする新卒採用。大手就職媒体の掲載社数も年々増加し、3月末時点での内々定率も増加傾向にあります。
就職活動の早期化が進む中、学生のインターンシップ参加率は9割をこえ、もはやインターンシップの実施は避けては通れない市況感となっています。
この市況感から動員強化のために新たなチャネルへの投資やダイレクトリクルーティングなどといった新たな採用手法の活用、インターンシップコンテンツの設計などを検討されている企業様も多いのではないでしょうか。
もちろんどれも大切な戦略の1つですが、新卒採用を成功させるために忘れてはいけないポイントがあります。
それはリクルーターの育成です。
本記事ではなぜリクルーターの育成が必要なのか、そして採用成功に貢献するリクルーターを育成するために必要なプロセスについて解説していきます。
そもそもリクルーター制度がどういったものかわからない、という方は以下の記事も合わせてお読みください。
目次
なぜリクルーターの育成が必要なのか
株式会社マイナビは20年卒就職モニター調査でインターンシップに参加した学生に対し、「参加した企業の社員レベルが志望度に影響したか」というアンケートを実施しました。
その結果「社員のレベルが志望度に影響しなかった」と回答した学生は22.5%のみ。つまり、約8割の学生が「社員のレベルに影響を受けている」ということがわかりました。
インターンシップというと、いかに学生の集客増や興味を惹くコンテンツを企画するかに目がいきがちです。
しかしこの調査結果からもわかるように、学生はインターンシップで出会った社員のレベルによって企業への志望度が変化します。
インターンシップの時期だからこそ、リクルーターのレベルを上げておくことが採用成功への近道になるといえるでしょう。
採用成功に貢献するリクルーターを育成する3つのプロセス
では、どうすればリクルーターのレベルを上げることができるのでしょうか。リクルーターのレベルを上げるには3つのプロセスが必要だと考えます。
- 「採用チーム」の結成
- 「採用キックオフ」の実施
- 「リクルーター研修」の実施
1.「採用チーム」の結成
はじめに取り組むべきは、リクルーターの人選です。どんな人材に入社してほしいのか、ターゲットを明確にし、ターゲットが魅力的に感じるであろう「モデル社員」を人選することが最も重要なポイントといっても過言ではありません。
学生にとって、リクルーター(現場社員)の言葉は大きな影響力があります。インターンシップを採用担当者のみで行っているケースも多く見られますが、現場社員を巻き込んだ採用チームを結成しておくことが望ましいでしょう。
2.「採用キックオフ」の実施
採用活動は優秀な人材の採用が目的であることはもちろんですが、何より組織の成長・ビジョン実現のための第一歩であることを忘れてはいけません。
しかし、リクルーターとなる社員の仕事は採用活動だけではありません。そのため自分の他の業務が忙しく片手間で採用活動に関わる方もいるのが現実です。
片手間で採用活動に関わることのないよう、採用活動の目的を改めて共有し、積極的な活動参加を促すためのキックオフを早期に実施しましょう。
そうすることで、当事者意識を持って活動に参加し、結果として自分の仕事にもさらにやりがいを持つ効果も期待できます。
3.「リクルーター研修」の実施
リクルーターの役割は、企業の顔として学生を惹きつけることです。「モデル社員」を人選したからと言ってまだ安心はできません。
リクルーターとしてどういった行動・言動が求められているのか、共通認識をもっておくとよいでしょう。
学生を惹きつけ採用成功に貢献する役割を果たすには、以下の4つの要素が必要だと考えます。
- 自信をもって、仕事を語ることができる
- わかりやすく、事業を語ることができる
- 的確な質問で、学生の個性を引き出すことができる
- 真摯な対応で、学生の心を掴むことができる
上記要素に焦点を当てた研修を事前におこなうことで、リクルーターのレベルアップを図っておくとよいでしょう。
リクルーターを育成できたかどうかが採用成功のカギを握る
インターンシップでも説明会でも選考でも、時期やフェーズにかかわらず、学生は「そこで働く社員」から大きな影響を受けます。
繰り返しになりますが、学生と接する機会の多いリクルーターの与える影響は必然的に大きくなります。
いざ、説明会や選考が近づいてからリクルーターの選定や研修を実施するようでは育成が間に合わない可能性もあります。
超売り手市場で各社が学生を取り合う市況感だからこそ、早め早めに採用チームを結成しリクルーターのレベルアップを図るなど、万全な準備をおこなって採用活動に臨むようにしましょう。
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