近年、介護業界では新卒採用がますます難しくなっています。
その理由には、介護業界で働きたいと考えている学生が減少し、「母集団が圧倒的に少ない」という背景があります。
また、採用サイトの特性上、上位の企業にはとりあえずエントリーしてみようという学生が多いため、募集はあっても歩留まりが悪く、その後の選考に続かないという課題もあるようです。
介護業界で新卒採用を成功させるためには、どのような施策が必要なのでしょうか。
今回の記事では、カケハシ スカイソリューションズ(以下、カケハシ)の支援で採用につながった介護業界の採用成功事例をもとに新卒採用を成功させるポイントを詳しく解説します。
目次
介護業界での新卒採用成功事例3選
カケハシには、さまざまな業界の採用支援に携わってきた経験やノウハウがあり、それらは介護業界の新卒採用支援にも活かされています。
カケハシの支援による介護業界の新卒採用成功事例を3つご紹介します。
成功事例(1)ターゲット設定の最適化と魅力的な採用コンセプトで内定率アップ
従業員数約300名のN社では、母集団形成に課題を感じていました。
N社から「ターゲット人材からの応募が少ない」「応募はあってもターゲット人材に出会えない」という相談を受け、まずは「母集団のつくり方」と「母集団が足りていない要因」を採用担当者に共有しました。
実際の支援として母集団形成を最大化するために取り組んだことは、具体的なペルソナによる「正しいターゲットの設定」と、そのペルソナをもとにターゲットに響く「採用コンセプトワードの提案」です。
カケハシでは正しいターゲットの設定にあたり、「現実的にどのような人材を採用できるのか」を洗い出すところから支援しました。
例えば、「大学・学科」「アルバイト経験」「親との関係」「介護に触れたことがある」「リーダータイプより縁の下の力持ちタイプ」などについて、採用担当者とターゲット像をかためていきます。
そして、ペルソナによって浮かび上がった正しいターゲット像へ、的確に届く「言葉」を「採用コンセプトワード」として提案しました。
採用コンセプトワードを考える際は、介護業界の募集要項でありきたりな「やさしい」「コミュニケーション能力がある」といったワードは避けます。
これらのワードは介護業界に限らず、飲食業や接客業、営業などにも言えることです。そのため、自社を選んでもらうためのコンセプトワードとしては弱くなるでしょう。
一方、飲食業や接客業などの募集を見ている学生は、介護職の素質があると考えられるため、母集団形成には他業種に関心のある学生も視野に入れることが重要です。
このような取り組みによって、N社はエントリー数だけでなく、説明会や各選考での歩留まり率も向上。導入前に比べて、内定率が2.8倍アップしました。
成功事例(2)業界のイメージを打破するためのブランディング活動で採用数増
従業員数約150名のD社からは、「業界のイメージを打破するために、採用活動を通してブランディング活動を行いたい」という相談を受けました。
同社の経営者は、介護業界の現状に課題感を持っており、業界全体のイメージを変えていかなければ介護業界に未来はないとの想いを持っていたようです。
そのため、求める人材像として、ゆくゆくは経営にも関われるような自身の右腕となる人材を求めていました。
この課題に対してカケハシが提案したのは、母集団形成を広げるために、企画・経営に関心のある学生もターゲットに含めた採用コンセプトワードの打ち出しです。
加えて、採用活動を通したブランディングにも取り組みました。
古い慣例が残っていることが多い介護業界において、D社は「変化のある組織」だと伝えるために、「経営理念」「これまでの介護業界とは違う考え方」をコンセプトに表現しました。
ただし、業界を変えていくという考えはどの業界にもあることです。
他業界との違いとして、「介護は今後より求められる業界である」「市場が大きいため動かす金額も大きい」「社会貢献につながる」ことを強みとして打ち出しました。
新卒採用は進行中のため今後に成果が期待されますが、中途採用においては年間1~2名の採用から4~5名の採用へと成果をあげています。
成功事例(3)他社との差別化を図る企画で説明会の参加者が増加
従業員数約3300名のT社でも、母集団形成が課題となっていました。
他社との差別化を図るために提案したのが、T社のインターンシップや説明会を「リアル謎解きゲーム」や「ビジネスゲーム」で実施することです。
仮想の世界や物語に学生を入り込ませるという手法をとり、ゲームを通して経営理念や企業文化を伝え、仕事への理解を促しました。
ゲーム形式といっても、その内容は企業理解や介護業界理解にしっかりと紐づいています。
T社の説明会で実施した謎解きゲームは、介護体験&フィードバックを兼ねた脱出ゲームです。T社には、「自宅に帰っても生活ができる介護を行う」という理念がありました。そこで、ゲームのコンセプトを「大きなお世話をしよう」とし、助け出すお姫様を介護施設の利用者に仮定して、お城から脱出させる(退所をめざす)内容としました。
ゲーム内には、お姫様がベッドから立つ際に靴を履いてもらうシーンを用意しています。参加者はスリッパを差し出すことはするでしょうが、この動作の狙いは「靴を履くための導線をつくること」にあります。
これは実際の介護現場を想定した動きで、「スリッパを履かせるのではなく自分で履けるように向きを変えておく」とゲーム後にフィードバックすると参加者は納得し、介護現場での姿勢をイメージしてもらえました。
疑似体験と同時に、フィードバックを通して介護業界への理解を深められるというメリットがある上、他社との差別化も叶い、参加人数を大幅に増やすことに成功しました。
採用のプロに教わる、介護業界での新卒採用成功のコツ
介護業界での新卒採用を成功させるためには、どのようなことを心がければよいのでしょうか。介護業界の新卒採用での提案経験が豊富な採用コンサルタントに聞きました。
採用コンサルタント
母集団形成の最大化に注力
母集団形成を最大化するためには、正しいターゲットの設定が重要です。
介護業界の募集内容を見比べてみると、打ち出しているワードはほとんど一緒なんですね。介護業界の中にいると、そのことに気づくのは難しいでしょう。
カケハシの採用コンサルタントは、他業界の採用活動にも精通しているため、母集団形成に効果的な打ち出しを提案できます。
例えば、ある企業で1000名の応募があり、50名採用できたとします。採用人数を増やすために母集団を2000名に増やせばいいと考える人もいるかもしれませんが、単純に倍の100名を採用するのは難しいでしょう。
母集団形成の伸びしろはないのに、2000名集めるための採用費用は3~4倍に膨れ上がってしまいます。
この場合、カケハシが提案するのは採用人数を増やすより、1000名の応募から説明会の時点で激減してしまっている原因を探ります。
歩留まりの悪さを改善するために、正しいターゲットの設定と企業ごとの魅力を抽出し、それらを採用活動のストーリーに組み込むことで内定率の向上につながります。
介護業界に関心が低い学生にもアプローチ
介護業界に関心が低い学生へのアプローチ方法として、学生の中にある「〇〇したい」という思考をいかに導き出せるかが鍵となります。
「やさしい雰囲気の中で働きたい」「福利厚生が整備された企業で働きたい」など、学生の思考を20パターンくらい考えます。思考パターンをたくさん用意できれば、それだけ母集団の幅を広げられますね。
そして、その思考に訴えかける採用コンセプトワードを打ち出します。
次に、そのコンセプトワードによって介護業界に興味を持ってもらえた学生には、コンセプトワードに付随する現場でのエピソードやアクションを伝えられるよう準備します。
他業界を希望している学生でも、自分の希望と重なる部分があることで介護業界に興味を持ってくれるはずです。
介護業界に他業界を志望する学生を引っ張ってくるイメージで採用活動に取り組むことが大切ですね。
他社との差別化を徹底
他社と差別化するためのポイントは、自社ならではの価値観を強みとして打ち出し、学生に「気になる会社」という第一印象を持ってもらうことです。
先述したT社のように、説明会やインターンシップでゲーム形式や脱出ゲームを実施し、他社との差別化を図ることでエントリーの増加が期待できるでしょう。
ゲーム形式は企業理念などを反映できたり、自社を印象づけたりできるのが魅力ですね。
加えて、フィードバックを通して介護業界で必要な姿勢も伝えることができます。
フィードバックは学生にとって自身の足りない部分を知るきっかけとなり、満足感の向上にもつながるでしょう。
まとめ
新卒採用が難しい介護業界では、母集団形成に課題を感じている企業がほとんどです。
母集団形成には求める人材に響くコンセプトの設定が欠かせません。コンセプトワードは、具体的なペルソナによって導きだすことができます。
ターゲットを明確にして、より効果的な採用コンセプトを打ち出すとともに、他社との差別化でいかに自社を印象づけられるかも重要です。
今回の記事では、さまざまな業界の採用支援に携わっているカケハシだからこその視点で、提案できる事例を紹介しました。
介護業界の新卒採用を成功に導くポイントも併せて、参考にしてみてください。
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