採用活動の手法の一つとして「SNS採用」が注目されています。
しかしこれまでの採用手法とは異なる点が多く、企業の採用担当者には「どのように採用活動にSNSを取り入れるべきか」「どんな媒体で何を発信したらよいか」といった悩みがあるようです。
今回は、SNS採用の導入を検討する企業向けに、SNS採用について、注目されている理由や導入までのステップ、成功させるためのポイント、導入事例などを紹介します。
目次
SNS採用とは?
SNS採用は、ソーシャルリクルーティングとも呼ばれ近年注目されている採用手法です。
InstagramやTwitter、Facebook、YouTube、LINEなどのSNSを通しておこなわれる採用活動全般を指します。
SNS採用は2000年代に入り徐々に導入が進んでいる採用手法で、SNSの利用率が特に高い20代がターゲットとなることから、主に新卒採用に活用されています。
SNS採用はなぜ注目されているのか?
SNS採用が注目されるようになったのは、インターネットやSNSの発展にともない、意思決定や情報収集源に大きな変化が生じているためです。特に2000年以降、インターネット環境が当たり前となったミレニアル世代の社会進出によって、企業の採用活動は大きく変化してきました。
ミレニアル世代は、パソコンよりもスマートフォンやタブレットを日常的に使い、InstagramやTwitterなどのSNSを好み、友人とつながる連絡手段としてLINEを活用します。
情報収集手段としてもSNSを駆使し、よりリアルな情報を求め、企業の公式発表よりもSNSでのクチコミを信頼する傾向が見られます。
就職・転職活動においてもSNSを重視する傾向は同様です。株式会社ディスコの調査によると、22卒学生の就職活動で「SNSを利用していない」と答えたのはわずか25.9%で、その他の人はLINEやYouTube、Twitter、Instagram、FacebookなどさまざまなSNSを利用し情報収集をしていることがわかります。
(参考:株式会社ディスコ キャリタスリサーチ「2022年卒 10月1日の就職意識調査」)
SNS採用の採用戦略におけるポジション
近年、ベンチャー企業から大手企業まで多くの企業がSNS採用を積極的に導入し始めているのは、従来の採用手法にはない新たな効果が期待できるためです。
SNS採用の特徴として「拡散力があり、リーチできる人数が多いこと」や「リアルな情報や魅力を発信しやすいこと」が挙げられます。
求人サイトや人材紹介といった従来の採用手法では、アプローチの対象が就職活動を目的としてそのサイトに登録している「顕在層」のみとなります。
対してSNS採用の場合は、まだ就職サイトに未登録で数年後に就職活動を始める大学1〜2年生に対しても、早い段階からアプローチが可能です。
また、近年導入する企業が増加している「求職者に直接アプローチするダイレクトリクルーティング」や「自社の社員や関係者から人材を紹介してもらうリファラル採用」とSNS採用が連動することで相乗効果も期待できます。
企業は、SNS採用を活用することで採用候補者の人柄や経験を事前に知れるでしょう。
SNSでの発信内容を確認することで、面接という短い時間では把握しきれない候補者の人間性・志向性について理解を深められます。
SNS採用を実施する目的とは?
SNS採用は、従来の求人サイトやナビサイト、人材紹介サービスなどと違い、企業ブランディングや採用広報など、使い方次第であらゆる効果が期待できることが特徴です。
しかし、期待できる効果が多い分、SNSを使用する目的を事前に明確化し、適したSNS媒体で運用をおこなっていく必要があります。
SNS採用を実施する目的には次のようなことが挙げられます。
・企業ブランディング、認知度アップ
・採用母集団の形成
・求職者との連絡ツール
SNS採用の主な流れ
SNS採用を成功させるために、具体的にどのような流れで進めていくべきなのでしょうか。ここからはSNS採用での主な流れを解説します。
(1) ターゲットを明確にしてペルソナを設定する
まずは「どのような人材をSNS採用で獲得したいのか」SNSを通じて情報を届けたい相手を明確にします。
ターゲットは自社の経営計画や採用戦略に合わせて定義していきます。社内で認識の齟齬が起きないようペルソナを作成しておきましょう。
(2)SNSを選定する
次にSNS採用の重要なポイントとなる「ターゲットに対して最も効果的にアプローチできるSNSの選定」をします。
(1)で決定したペルソナの各SNSの使用頻度や活用方法のデータを参考にし、自社のSNS採用に最適な媒体を選定しましょう。
(3)配信コンテンツの企画をする
ターゲットと使用SNS媒体が決まったら、具体的にどのような内容を発信していくか、配信コンテンツの企画を進めます。
闇雲な情報発信は、自社が本来目指していた目的やターゲットから乖離してしまうため、SNS採用成功へ向けたコンテンツを企画・決定していきます。
コンテンツの企画と共に、配信スケジュールや運用ルールも定めましょう。
(4) 継続的に発信する
SNS採用で発信を始めたら、情報が埋もれないよう継続的に発信していくことが重要です。
SNSでは数多くのユーザーが日々頻繁に情報発信しているため、更新頻度が低ければすぐに埋もれてしまいます。
定期的に発信していくためには、運用やコンテンツ制作に十分なリソースを確保する必要があります。目標の更新頻度を決め、中長期的な視点で取り組むようにしましょう。
SNS採用事例
ここからは、実際にSNS採用している企業の事例を紹介します。
企業の採用アカウントの発信内容や各SNSの活用方法を確認し、自社の採用活動の参考にするのもよいでしょう。
Instagram活用事例
Instagramは、写真や動画を投稿に添えることが必須となっているため、ビジュアルで訴求しやすいことが特徴です。
視覚的に企業の持つ世界観などが伝えやすいメディアですが、Instagramは他メディアとは異なり、URLリンクで外部ページに飛ばしにくい構造のため、他媒体への誘導は難しい点に留意しましょう。
ユニリーバ・ジャパン株式会社では、新卒採用向けにInstagramを活用しており、働き方や社内の制度についてや自社の商品に関する情報などを発信しています。投稿の雰囲気や色味を統一し、わかりやすく就活情報を伝えているのが特徴です。
就活生が志望動機を考える上でも有効に使えるため、アカウントのフォローにつながり、投稿をチェックすることで志望度の引き上げにも貢献している事例です。
YouTube活用事例
動画ならではの「インパクト」や「伝えられる情報量の多さ」が特徴です。
事業内容の解説や、社内環境を動画で公開することで、よりディープに企業の魅力を伝えられます。
YouTubeに投稿するには、簡単な動画編集技術は必須です。さらに、テロップなども入れるとより伝わりやすくなります。
DMMグループでは就活生をメインターゲットとし、組織内の各部署について、仕事内容やキャリアパスに関する動画をYouTubeに公開しています。
通常の採用フローでは、採用担当者だけで各部署のリアルな情報を伝えることは困難ですが、動画を活用することで、各部署の業務内容や1日のスケジュールなどが視聴するだけで理解できるようになっています。
就活攻略チャンネルなど、就職活動に関わる動画も多く投稿されているため、志望する就活生にチャンネル登録されやすい仕組みを構築している事例です。
(参考:DMMグループ YouTube)
SNS採用のメリット
SNS採用には次のようなメリットがあります。
情報が拡散されやすい仕組み
多数の人と情報を共有するツールであるSNSは、リツイートやシェア機能によって1つの投稿が拡散される仕組みです。
採用活動においてはどれだけ多くの学生にリーチできるのかが母集団形成において重要なため、SNSと採用は相性が良いといえます。
たとえば企業が発信した情報に学生が興味を持ち、アカウントが繰り返しシェアされると、同世代の層に情報が拡散されていきます。
シェアで広がる「情報の拡散力」こそSNSを採用に利用するメリットの一つです。
企業のブランディングにつながる
求人広告や公式サイトなどで仕事のハード面のみ周知する企業と、SNSで現場の様子などのソフト面を発信している企業では、候補者の企業に対する印象は大きく変わってくるでしょう。
就活生はよりリアルな情報を求めているため、SNSを活用することでより効果的に企業ブランディング・採用ブランディングをすることができます。
採用コストを抑えられる
ほとんどのSNSが、基本的には無料で登録・運用可能です。
採用活動において無料で情報発信ができることは他メディアにはない強みであり、新たな施策として取り入れやすいことがメリットの一つといえます。
SNS採用のデメリット
メリットが複数あるSNS採用ですが、デメリットにはどのようなことが考えられるのでしょうか。
工数が大きくかかる
日々大量の情報が流れるSNSで多くの注目を集めるためには、鮮度の高い情報を頻繁に更新し、ある程度の作業時間を使い運用していく必要があります。
また、企業が情報を一方的に発信する求人広告と違い、SNSは双方向のコミュニケーションのため、レスポンスや連絡があった際には対応しなければなりません。
SNSは他の採用媒体と比較して気軽なコミュニケーションが取りやすいため、対応しないことでマイナスイメージが拡散されてしまう可能性もあります。
工数の増大は、忙しい採用担当者にとって大きなデメリットの一つです。
コンテンツの内容が重要
頻繁な情報発信が必要なSNS採用ですが、単純にコンテンツを更新し続ければ効果が出るわけではありません。
業界の情報や企業の魅力、現場のリアルな声などユーザーの興味を引くようなコンテンツを発信する必要があります。
また、SNSは炎上のリスクを考慮し内容を考えなければなりません。不特定多数の人と接点をもつSNSでは、注意していても炎上する可能性があるのでダブルチェックの体制を整えましょう。
どのような企業が導入するべきか?
上記のようなメリットとデメリットを踏まえ、SNS採用を導入すべき企業とは「現在採用がうまくいっていない中小企業」といえます。
大手企業は既に知名度が高く、学生に認知されているケースが多いです。
一方、中小企業は大手企業に比べ認知度が低く、母集団形成の段階で学生が集まりにくいという課題を抱えています。採用における認知度を上げるためにも、SNSの特徴の一つである情報の拡散力を活用するべきです。
SNSを活用したカジュアルな情報発信を続けていくことによって、学生の興味を引くきっかけとなる可能性が高まります。
また、前述したようにSNSは利用料がかからないため、採用コストをあまりかけられない中小企業でも始めやすいコンテンツです。
まとめ
現代の情報拡散ツールとして若者からの絶大な指示があるSNSをうまく活用することで、企業の採用活動にもにさまざまな利点をもたらします。
SNS採用を成功させるためには、媒体ごとの特徴やユーザー層を理解したうえで、自社の採用課題やターゲットにマッチしたSNS媒体を選ぶことが重要です。
今回の記事を参考に自社の採用活動にSNSの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
人事必見!コスパ・タイパ革命の新サービス
競合ひしめく採用戦線で、新卒採用を成功に導くには、
学生を惹きつけ続けるコンテンツが不可欠です。
とはいえ、すべてをフルオーダーでつくるには、
予算的にも時間的にも多大な負担が掛かります。
・インターンシップの企画を考える時間がない…
・企画を外注しようにも採用予算に限りがある…
・結局例年同じようなコンテンツの繰り返しで、学生を集められない…
そのお悩み、「TRAY(トレイ)」が解決します!
TRAYは90種類以上のコンテンツの中から、
自社にマッチしたコンテンツを時期に合わせて選んで使うことができます。
月額55,000円で時期に合わせて必要なコンテンツを選んで使えるので
高いコストパフォーマンス・タイムパフォーマンスを実現します。
コストパフォーマンス | タイムパフォーマンス | |
月額55,000円 時期に合わせて 使用するコンテンツが選べる |
制作時間0秒 検索して選ぶだけ 90種類以上から選べる |
|
業者に発注 | 150万円~300万円×個数 | 制作期間3ヶ月~4ヶ月 |
自社でつくる | 人件費だけだが… | 50時間以上 |
TRAYのコンテンツは、すべて採用のプロが設計し、効果が実証されたものだけ。
これまでのべ10,000社以上の採用を支援しているカケハシ スカイソリューションズが
自信を持って提供するものばかりです。
採用コンテンツは、
「つくる」から「つかいこなす」時代へ。
少しでもご興味をお持ちいただけましたら
ぜひお気軽にお問い合わせください。
開催中の無料セミナー
NHKニュースで当社の事例が紹介されました!
就活で広がる“オヤカク”対策セミナー
開催日時:
2024年12月24日(火)10:00-10:30
2025年1月28日(火)10:00-10:30
競合他社との「違い」はこうしてつくる!
これでもう埋もれない、採用成功の方程式
開催日時:
2024年12月23日(月)10:00-10:30
2025年1月23日(木)11:00-11:30
弊社トップコンサルタントが対応
新卒採用成功に向けた採用戦略会議
開催日時:
2024年12月25日(水)・2025年1月24日(金)
13:00-14:00/14:30-15:30/16:00-17:00
おすすめのお役立ち資料
新卒採用の他、各分野のお役立ちコラムを公開中
新卒採用の知恵袋の他、中途採用の知恵袋、社員研修の知恵袋、離職防止の知恵袋を運営しています。ぜひ合わせてご覧ください。