新卒採用が売り手市場の昨今、特に理系学生の採用競争は年々激しさを増しています。
理系学生を採用するためには、採用担当者が理系学生の就活の特徴をよく把握し、採用活動をおこなうことが必須です。
今回の記事では、代表的な理系採用の手法の解説に加えて、その中でも効果的な“攻め”の採用手法を紹介します。
目次
高まる理系学生の需要と就活の傾向
近年の新卒採用市場では、理系学生の需要が高まっています。その理由は、IT技術の浸透やデータ分析の必要性により、企業に理系学生がより求められているからです。
一方、理系学生は就職活動をあまり積極的におこなわないともいわれます。理系学生の多くは研究室に所属し、授業や自分の研究と並行して就活をおこなわなければなりません。
そのため就活に割ける時間が少なく、インターンシップや就活イベントに参加する数も文系学生より少ないのです。
また、理系学生は大手志向が強いのも特徴です。理系学生を求める中小企業が多い一方で、中小企業の多くは理系学生の獲得に苦戦しています。
企業の採用担当者は理系学生の就活の傾向を踏まえ、対策をする必要があります。
代表的な理系学生の採用手法5選
理系の新卒採用とはどのような手法でおこなわれるのでしょうか。理系採用の代表的な手法5つについて、メリット・デメリットを合わせてご紹介します。
企業によっては、いくつかの手法を組み合わせて採用活動をおこなうケースもあります。
(1)大学と連携した推薦・教授推薦
大学と連携した推薦による採用手法は、インターネットを用いた就職活動が浸透する以前から一般的な方法です。
企業は大学と長年築き上げた信頼関係で、すでに自社へ入社実績のある大学・研究室の教授からの推薦により、求める人材をダイレクトに獲得できます。
しかしこの方法では、自社とつながりのある学校、研究室以外からの人材獲得が難しいといえるでしょう。
(2)大手就職ナビへの掲載
マイナビなどの大手就職ナビに広告を掲載する手法です。
就職希望の理系学生は大手就職ナビに登録をしていることが多いため、この手法は学生の目に留まる可能性が高いといえます。
大手就職ナビは採用情報のプラットフォームだけでなく、合同説明会などのイベントを開催していることが特徴です。
採用広告と合わせ、合同説明会などへの参加によって、多くの理系学生に自社のことを知ってもらうチャンスが生まれます。
しかし、大手就職ナビで大きく広報するには高額なコストがかかり、少ない予算では理系学生のエントリーが増えない可能性もありえます。
(3)理系専用新卒人材紹介
理系新卒に特化した人材紹介、つまり専門エージェントを利用する手法です。
企業が求める理系学生の要件をエージェントに提示することで、希望に近い人材と面接できます。
新卒人材紹介は成功報酬型が多く採用が決まるまでは費用が発生しないため、採用への投資リスクを抑えることが可能です。
しかし、採用1人あたりの成功報酬は高めに設定され、特に理系学生の場合は文系学生より高額になる場合もあります。
採用予定人数が少人数の場合は有効ですが、多数の人材を採用するには不向きともいえる方法です。
(4)リファラル採用
リファラル採用とは自社で働く社員から、人材を紹介してもらう手法です。
社員とつながりのある理系学生と出会え、自社の魅力を伝えやすく、入社後のミスマッチ防止にも有効といわれています。
リファラル採用のメリットは、エージェントからの人材紹介と比べ、採用単価を抑えるられることです。
しかし、社員に紹介してもらった理系学生が自社の基準に達しておらず、不採用となる場合もあるので注意しましょう。
紹介してもらう社員との関係が悪化してしまう可能性もあるため、リファラル採用を導入する場合には制度をしっかりと作り込む必要があります。
(5)ダイレクトリクルーティング
企業が新卒理系学生に直接アプローチできるのが、ダイレクトリクルーティングです。
ダイレクトリクルーティングでは、サービスの登録をしている理系学生に、自社の魅力を直接伝える「オファー」を出せる点が特徴です。
学科やスキルなど特性をキーワードで絞り、ピンポイントで欲しい人材にアプローチをかけることもできます。
一方で、新卒理系人材は採用競争が激しく母数が少ないため、人材獲得には時期を見誤らず早めに取り組む必要がある点に注意しましょう。
理系学生を採用するにはダイレクトリクルーティングが効果的
理系学生を採用するには、どのように採用活動を進めると成果が出るのでしょうか。
のべ3,000社の採用支援をおこなうカケハシ スカイソリューションズのHR部ゼネラルマネジャーに、理系学生採用の手法で効果が出ているというダイレクトリクルーティングでの採用ポイントを聞いてみました。
HR事業部 ゼネラルマネジャー
理系採用にダイレクトリクルーティング活用がおすすめの理由とは?
理系採用において、自社の魅力を学生にしっかりアピールできる企業は、学生と直接つながれるダイレクトリクルーティングがおすすめです。
現在ダイレクトリクルーティングで採用を進めているのは、首都圏や関西圏が多く、このエリアでは既に効果が出ています。
地方では、今期もしくはこれからダイレクトリクルーティングを採用に取り入れようとしている企業が多いですね。
例えば、私の担当している東海圏にはTOYOTAがあるため、エリア全体として理系学生の採用が多いです。
採用活動を普段から工夫している企業は、積極的にダイレクトリクルーティングを活用しはじめています。
ダイレクトリクルーティングを導入したことで、「オファーを出し学生と早くから出会える」「ピンポイントでアプローチできる」などがプラスに働き、採用にも手応えを感じているようです。
学生との直接のやり取りの中で、その学生を採用したい理由や自社の魅力を伝え、学生の入社意欲を高められる企業であれば採用結果もついてくるといえますね。
ダイレクトリクルーティングで理系学生を採用するポイントとは?
ダイレクトリクルーティングで理系学生を採用する1つ目のポイントは、早い時期に動き出すことです。
中小企業の採用担当者からは「結局大手にとられてしまうから、大手の採用が終わってから採用活動を始める」という声を聞きますが、理系学生の採用は中小企業こそ早めに動き出すべきです。
理系の学生は4月になるとゼミや研究が始まります。多くの企業が採用活動を本格スタートする3月から、理系採用を始めようとしても遅いです。
理系学生のスケジュールを企業側も把握し、学生が就活しやすい早い時期に採用活動を進め、内定を出すことが求められます。
学生にとっても早い段階で内定を獲得し、自分の研究に専念できる環境が作れることはうれしいはずです。
2つ目のポイントは、学生に響く対応ができているかという点です。
オファーから学生と面接までつなげている企業では、一人ひとりの学生にあったスカウト文章を作成しています。
学生のPR文から、「自社のこの部署であなたの強みが活かせます」など相手に伝わりやすいメッセージを送ることを意識するとよいでしょう。
また、学生からの返信にすぐ対応できる、選考で特別感を出すなども重要です。
あらたにダイレクトリクルーティングを取り入れたり、スケジュールを前倒しして採用活動をおこなうことは、企業にとって負担が大きいかもしれません。
新しい挑戦で初年度すぐ成果を出すというのも中々難しいですが、まずはやってみて、PDCAを回しながら早めの採用活動スタートの流れをつくりましょう。
社内の協力体制を整えることができれば、自社にマッチする学生の採用につながっていくと思います。
まとめ
理系採用については、時代のニーズもあり今後さらに企業間での競争が激しくなる可能性があります。
理系学生の採用で成功するためには、採用担当者が理系学生の就活の特徴やスケジュールを理解し、採用活動を進めていく必要があります。
今回の記事を参考に、理系採用に効果的な攻めの採用手法としてダイレクトリクルーティングに取り組んでみてはいかがでしょうか。
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