【豊橋技術科学大学】「社会人向け実践教育プログラム」で地域に貢献するキャリアを築こう

豊橋技術科学大学敷地内の様子

愛知県豊橋市にある豊橋技術科学大学は、実践的な技術の開発を主眼とした教育研究を行う工学系単科大学として有名だ。2023年3月の就職率は全国トップクラスとなる99%を誇る。

企業人事担当者から見た大学イメージ調査の結果を特集した『日経キャリアマガジン特別編集 価値ある大学2023-2024 就職力ランキング』では、「採用を増やしたい大学ランキング」で全国1位にランクイン。

また、課外活動団体のロボコン同好会が「NHK学生ロボコン2023」で2連覇を達成した。「ABUロボコン(アジア・太平洋ロボットコンテスト)2023」でも日本チーム10年ぶりの優勝を果たし、大きな話題を呼んだ。

工学系の分野で高い評価を得ている豊橋技術科学大学の研究は、社会人の学び直しを支援するリカレント教育プログラムにも組み込まれている。リカレント教育プログラムではどのような内容を学べるのか、豊橋技術科学大学社会連携推進センター長の加藤 茂教授に話を聞いた。

<社会人向け実践教育プログラムの詳細はこちら

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地域課題の解決へ

社会連携推進センターのHP画像

豊橋技術科学大学は、リカレントリスキリングが注目を集める以前から、社会人向けの実践教育プログラムを開講し、社会人の学び直しに力を入れてきた。

1976年の開学以来、愛知県内の企業と連携し、技術科学を活用した新技術の研究開発や新事業の創出など、社会課題の解決や地域社会の活性化に貢献。さらに、社会連携活動を推進するため2016年に社会連携推進センターを設置した。

「社会連携推進センターでは、市民向け講座、小・中・高校生向け講座、人材育成事業など、地域に根ざした教育・学習機会の提供に取り組んできました。特に、社会人向けの人材育成事業については、近年のニーズもふまえ、社会連携推進センター設置以前から実施していた既存の講座に新規のものも加えて『社会人向け実践教育プログラム』として体系的に整備し、社会人の学びを支援しています。」(加藤教授、以下同)

プログラムでの学びを通じて、科学技術の専門スキルを持った優秀な人材を育成するとともに、地域課題の解決につなげる考えだ。

2023年度の「社会人向け実践教育プログラム」では13プログラムを開講

豊橋技術科学大学の外観

「社会人向け実践教育プログラム」は、産業活性化や地域課題解決のための高度技術者育成を目的としている。

2023年度のプログラムでは、データサイエンスの基礎から応用までを身につける「先端データサイエンス実践コース」や、ビジネスモデルの構築やアイデアの出し方を学ぶ「アントレプレナーシップ教育プログラム」など、合計13プログラムを開講した。これらのプログラムは、工学分野の研究で世界トップクラスの実績を誇る豊橋技術科学大学ならではの実践的な内容で構成されている。

「半導体の設計工程を総合的に学ぶ『集積回路技術講習会』や、機械加工の技術者を対象とした『技術者養成研修(工作支援部門・初級機械加工)』などは、開学当初から開講されている実績のあるプログラムです。このほか、自治体の防災担当者と共同で講座内容を構築している『東三河防災カレッジ』や、将来地域の担い手となりうるIT農業人材を育成する『IT食農先導士養成プログラム』といった、地域の課題解決に向けたプログラムも展開しています」

受講期間はプログラムにより異なり、1年以上かかるものから1〜2日間で完了するものまで幅広い。講義形態は、対面、e-ラーニングに加え、新たにオンラインという形も加わった。

オンライン授業は、好きな場所で受講できるメリットがある一方、「モチベーションを維持しづらい」「受講生同士の交流がなかなかできない」といったデメリットもある。これらの不安を取り除くために、どのような工夫を行っているのだろうか。

「オンラインのみの講義の場合、受講生が一同に会することはありません。講義中は講師とやりとりすることはあっても、受講生同士が気軽に話をすることはほぼないでしょう。Zoomを使ってオンライン講義を行うあるプログラムは、講義が終わった後に、ブレイクアウトルーム機能を活用して、受講生同士が交流する時間を作っています。

仲間づくりはもちろん、受講生同士が互いの考えを共有したり、疑問点を解消したりすることで、対面授業のような臨場感を味わいながら受講できます。同じ志を持つ仲間の存在は、学習を進めるうえで大きな支えになりますから」

コロナ禍を経て、オンラインの活用はもはや当然の域となっているが、さらなる工夫も必要だという。

「受講しやすいようにとオンライン講義を増やしたプログラムがあるのですが、受講者から、大学に来てみんなと一緒に勉強したいという声が出ているそうです。対面授業は、大学へ行かなければならないので、良い意味で強制力が生まれて規則正しい学習スケジュールを維持できます。

何より、机を並べて一緒に勉強することに魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。みなさんの『大学という場で学びたい』という気持ちを大切にし、受講形態を含め、今後もより受講者のニーズに合わせたプログラムを提供していきたいですね」

※ページ内の求人数は職種別に集計しています。

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