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東京服飾専門学校は年間3,000件を超える研修で即戦力人材を育成
今回紹介するのは、東京都豊島区にある「東京服飾専門学校」。1946年の開校以来、スタイリストや衣装デザイナー、モデルを世に送り出してきた歴史ある学校だ。
70年以上の長い歴史の中で築かれてきた幅広いネットワークを活かし、インターンシップを実施している。現場に近い環境で学べる点に惹かれ、近年は社会人入学者も増えているという。詳しいカリキュラムの内容について話を聞いた。
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年間3,000件を超えるインターンで実務経験を積む
「東京服飾専門学校」の強みは、在学中に実務経験を積めるインターンシップ制度だ。同校の卒業生で、現在は広報を担当する伏見さんは、「在学中にどれだけ現場経験を積めるかが、将来のキャリアを左右する」と話す。
同校は、服飾専門学校の中では珍しく職場研修の機会が充実している。ファッション業界に精通している同校には、年間3,000件以上の研修依頼が舞い込む。
「インターン制度を導入している学校は以前より増えていますが、インターン先が少なく、参加条件が厳しいケースが多いようです。授業に支障がない範囲で平日は3日以内であれば、何社でも参加できます」
ファッションデザイナーを目指す「アパレル造形科デザイナーコース」や、衣装製作者を育成する「アパレル技能科 衣装製作コース」といった7つのコースがある。学生は、展示会モデルや衣装製作、展示会スタッフなど、専攻するコースに合わせた職場で研修を行う。
「テレビや雑誌撮影、結婚式場、イベントなど、さまざまな業界で実践的な経験を積むことができます」
インターン参加の目的は、業界・仕事内容の理解や実務を経験することだけではない。キャリアの選択肢を広げる機会にもなっている。実際、伏見先生はインターンをきっかけに異なるキャリアを選択した。
「入学当時はスタイリスト志望でしたが、アパレルプレス(PR・広報)の仕事に就きました。一口にファッションといっても、プレスや衣装製作、雑誌編集など職種はさまざまです。インターンを通じて、視野を広げて自分のやりたいことを見つけてもらえたらと思います」
ファッション業界は、競争が激しく、求人数も決して潤沢とは言えない。しかし、同校では、多くの卒業生がインターン先にそのまま就職し活躍している。
「在学中、何度も職場研修を経験することで、実践的なスキルが自然と身についていくんです。その結果、学生たちの仕事ぶりが高く評価され、採用につながるのだと思います」
学生主導で行う「tfac東京服飾専門学校のファッションショー」
また、学校生活の集大成となる卒業制作を披露する「tfac東京服飾専門学校のファッションショー」も、同校ならではの取り組みのひとつだ。有名ファッションモデルやスタイリストをはじめ、業界関係者を審査員として招き、学生の才能を評価する。
「2年次の後期から約半年間かけて、学生が中心となって、コンセプト・テーマの決定、衣装やアクセサリーの制作、ヘアメイクデザインを練り上げていきます。当日のステージ設営や音響・照明も学生が担当するので、ファッションショーは創造力とスキルの見せ場でもあるんです」
授業前の空き時間や放課後も準備の時間に充てる。
会場には、我が子の晴れ舞台をひと目見ようと応援に駆けつけた両親の姿も。煌びやかな衣装に身を包んだモデル役の学生が登場すると、会場からは大きな歓声が沸き起こる。
「ショー当日まで、照明や音楽、モデルの立ち位置などを確認するリハーサルを何度も繰り返し行います」
ヘアショーは、衣装やヘアメイク、照明、音楽など多くの要素が組み合わさって完成する。実際の現場では、メイクアップアーティストや衣装製作、舞台デザイナー、スタイリストと連携しながら仕事を進めていく。
チームワークを高めるために、ポップアップストアをオープンする「ショップ起業実習」や、「前期修了ショー」といった学生主体で行うイベントをカリキュラムに組み込んでいる。
伏見さんは、「ショーはチーム全員で作り上げるもの。ファッションに関する知識や技術だけでなく、チームワークの大切さも学んでもらえたら」と話す。
1日でも早く現場に出たい社会人にとって、実践的な学びが豊富な東京服飾専門学校は、ファッション業界で即戦力として活躍できる最適な環境といえる。