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株式会社ヌーラボでエンジニアの吉田太一郎さんのこれまでのキャリアと想いに迫る
福岡県福岡市に本社を置くソフトウェア開発会社「株式会社ヌーラボ」2004年設立以降、プロジェクト管理ツール「Backlog」やオンライン作図ツール「Cacoo」、ビジネスチャットツール「Typetalk」といった、仕事の効率化と生産性向上を実現するさまざまなプロダクトを開発・提供しています。
プロダクト開発の一端を担っているのが、iOSエンジニアの吉田 太一郎さんです。モバイルアプリを開発するチームのマネジメント兼開発のポジションで働く傍ら、福岡を拠点としたコミュニティ活動にも力を入れています。
今回は、吉田太一郎さんに株式会社ヌーラボで働く魅力や仕事のやりがいについて話を聞きました。
<株式会社ヌーラボの公式HPはこちら>
株式会社ヌーラボへの入社を機に生まれ育った長崎を離れ福岡へ
吉田さんは、24歳の頃、たまたま手に取ったカルチャースクールのパンフレット案内がきっかけでエンジニアの仕事に興味を持つようになります。
「大学卒業後は就職せず、何をやりたいかもわからずぼんやり日々を過ごしていました。とはいえ、当時彼女だった妻との将来を考え、キャリアについても真剣に見つめ直すようになりました。そんなとき、パンフレットに書かれた『誰でも年収○○○○万円のエンジニアになれる!』というフレーズが目に留まりました。もともとコンピュータは家にあり、ネットサーフィンやPCの画面のカスタマイズ(当時MacのUIを書き換えるソフトウェアが流行っていた)などは好きだったので、軽い気持ちではじめてみることにしたんです」
まずはしっかりとした収入と安定した勉強時間を確保するためにフリーターを辞め、昼間は薬品卸会社で契約社員としてフォークリフトで薬品を上げ下ろしに従事し、夕方からカルチャースクールで勉強するという怒涛の生活が始まりました。
「プログラミングやネットワークの面白さに引かれ、高校時代の勉強嫌いが嘘のように勉強に没頭しました。カルチャースクールでの学びを通して、自分がものづくりが好きだということを気づくきっかけにもなりましたね」
吉田さんは音楽が趣味でギタリストとしての顔も持つ。
そして、ある1人の講師との出会いが、吉田さんのその後の人生に大きな影響を与えることとなります。
「スクール卒業後、大学向けパッケージシステムを開発している会社に就職しました。エンジニアとして働き始めて2年ほど経った頃、経営が傾きました。また、経営者の方針にも疑問を抱き始めました。そのタイミングでスクール時代にお世話になった講師に相談したところ、『うちの会社で働いてみないか』と誘っていただきました。講師がフリーランスエンジニアとして受託していた仕事の事業拡大に伴い、法人化したタイミングだったんです」
エンジニアとしても、人としても成長できたのは、恩師である講師の存在が大きいと吉田さんは続けます。
「立ち上げ間もない会社でメンバーも少なく、営業活動からクライアントへの提案・案件獲得、実装、納品に至るまでさまざまな業務に携わらせていただきました。低レイヤーの技術や知識が豊富で、インターネット上には実例のないものまで実装するという高い技術力を吸収できる、素晴らしい環境だったと思います。またブログ等でのアウトプットの重要さも学びました」
吉田さんは現在も、福岡県内で積極的にコミュニティ活動に注力している。新しい知識をインプットしたり、社外のエンジニアと意見交換したり、視野を広げる貴重な場となっている。
充実した日々を送るなかで少しずつ、自社サービス開発に携わりたいという気持ちが大きくなっていきます。
「同僚の誘いで他企業のエンジニアが集まるコミュニティに参加するうちに、自社サービス開発に携わりたいと思うようになりました。前職は受託開発がメイン事業だったので、自分たちが開発したシステムがどのように活用され、現場でどう役に立っているのか、そこまで把握するのが難しかったんです。Webサービスや自社サービスを運営している会社への憧れもありました」
“システムを作って終わり、アプリを開発して終わりではなく、できるだけ多くの人に使ってもらいたい”。そう思いつつも、アクションを起こせないまま時間だけが過ぎていきました。
「Twitterを何気なく見ていたとき、ヌーラボのモバイルアプリエンジニア募集の投稿がタイムラインに流れてきました。個人でも多くのアプリケーションを作成して公開していたこともあり、macOSアプリやiOSアプリの開発領域に自信がありました。求人募集の投稿を見てすぐに興味を引かれましたね。当時、30歳を過ぎていたこともあり、年齢的に転職を考えるなら今がチャンスだと感じました」
そして、2014年、株式会社ヌーラボに入社しiOSエンジニアとしての新たなキャリアがスタートしました。吉田さんは現在、プロジェクト管理ツール「Backlog」とチャットツール「Typetalk」のモバイルアプリ開発チームで、課長とエンジニアという二つの役割を担っています。
「エンジニアとしての役割とチームのマネジメントやメンバー育成の両方に責任を持つわけなので、バランスを取るのは非常に難しいですね。最近はあえて何もせずぼーっとする時間を意識的に作るようにしています。目の前の小さなタスクに追われていると、大きな目線で考えることができなくなります。自然と頭が整理されて、チームが今やるべきことが見えてきます。プレイヤーとしての業務とマネジメント業務の両方を兼任するのは大変ですが、そこがやりがいを感じる部分でもあります。他部署のマネジメント担当同士の繋がりを強くして、会社をより強くしていきたいです」