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沖縄のハーブやスパイスを使った料理教室を開きたい!「沖縄ハーブガーデンPala'au(パラアウ)」を立ち上げた永山 千穂さんの自然と調和する生き方
ハーブティー専門店「沖縄ハーブガーデンPala'au(パラアウ)」に一歩足を踏み入れると、草原にいるかのようなハーブティーの爽やかな香りが広がります。お店を切り盛りするのは、JAMHA認定シニアハーバルセラピストの永山 千穂さんです。
オフィスワーカーだった永山さんはなぜ、ハーブティー専門店を立ち上げようと思ったのでしょうか。
<沖縄ハーブガーデンPala'auの公式HPはこちら>
永山さんは東京都内の一般企業に勤務していましたが、25歳のときに友人とともに沖縄県那覇市へ移住しました。
「移住してかれこれ20年、沖縄県での生活が人生で一番長いですね。沖縄県にメディカルハーブを広め、ハーブ仲間を増やしていきたいです。そして、一人でも多くの方にハーブやスパイスを日々の生活に取り入れてもらえたらと思います」
「沖縄ハーブガーデンPala'au(パラアウ)」では、沖縄の豊かな自然が生み出すハーブを使ったオリジナルブレンドハーブティーの販売、そしてワークショップなどを開催しています。
「もともとスパイスが好きでスパイスの勉強ができるところを探していたのですが、なかなかなくて。そんなときに見つけたのが、ハーブの検定講座でした。健康に良く香りも楽しめるという意味では、ハーブもスパイスも同じだ! と思い、検定講座を受けてみることにしたんです」
当時、勤めていた会社で管理職として忙しい毎日を送っていた永山さん。疲れた心とカラダに、自然の恵みが詰まったハーブが染み渡ったと言います。
「仕事が立て込んで心に余裕がなくなったときは、休憩中にお気に入りのハーブティーを飲むのが日々の癒しになっていました。興味本位でハーブ検定講座を受講しましたが、植物の力で心と体をケアできるハーブの魅力にどんどんハマっていきましたね。それと同時に、自分の体と心の健康を考えるようにもなったと思います」
永山さん自身がハーブの力に助けられた経験から、毎日頑張る人の癒しになればと、ハーブティー専門店「沖縄ハーブガーデンPala'au(パラアウ)」を立ち上げました。
「物件探しをしていたときに、栄町市場のテナントに空きが出たと聞いたんです。栄町市場は、昼は地元の人々で賑わい、夜にはバー街に変わる観光スポット。物件選びはタイミングが大事なので、"今しかない!"と感じて、栄町市場への出店を決めました」
ハーブティー専門店の数は、コーヒーショップに比べて沖縄県ではまだまだ少なく、順調な滑り出しとは言えませんでした。
「お店をオープンしたばかりの頃は、『癖があって飲みづらい』『緑茶や紅茶に比べて高いわね』と ネガティブなイメージを持つ方もいました。庭や畑に生えている月桃(げっとう)※を自分で乾燥させて飲んでいる人も多くいるので、ハーブティーを買うことに抵抗があったのかもしれません。理解を得るのは簡単ではなく、ハーブティー専門店としてこの先やっていけるかどうか、不安に押しつぶされそうでした」
※野山に自生し沖縄では古くからお茶として飲まれてきたハーブ。
「沖縄ハーブガーデンPala'auのハーブティーは『飲みやすい』『続けていると体調が改善する』」といった口コミが徐々に広まり、少しずつお客さんが増えていきました。
「一時は不安で眠れない夜もありましたが、お客様に喜んでいただけるようになったのは純粋に嬉しいです。『あなたがブレンドしてくれたハーブティーを飲むと調子が良いのよ』『おいしいわね』と言ってまた買いに来ていただけることが、この仕事をしていて感じる一番の喜びです。まわりの方々に助けていただきながらお店を成長させていけることも、やりがいを感じられる瞬間ですね」
オープンから1年が経ち、現在は、地元企業から料理教室開催やカルチャースクール講師としても活躍しています。
「ハーブソルトやハーブオイル作りをはじめ、沖縄ならではの月桃から蒸留水を作ったり、ハーブの寄植えをしたり。『沖縄ハーブガーデンPala'au』の活動を通じて、一人でも多くの方にハーブのさまざまな使い方を知っていただきたいなと思います」
そして、今後は沖縄ならではのハーブを広めていきたいと永山さんは話します。
「沖縄ならではのハーブやスパイスを使った料理教室を定期的に開催できたら良いなと思います。スパイスはもちろんカレーも大好きなので、スパイスカレーやハーブカレーをもっと研究して、いつか専門店を出したいですね」