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仕事がつらいときの対処法!産業医と産業カウンセラーが原因別に解説
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「仕事ができなくてつらい...なにか対処法ないの?」
「仕事つらいからやめたい...けど生活できなくなっちゃう」
「仕事できないのつらい...直しているはずなのに」
仕事がつらいときには、以下それぞれの原因に合った対処をします。
- 人間関係が悪い
- 与えられる業務量が多く、残業がほどんど
- 仕事にやりがいを感じない
- 仕事内容に不満
- 給料や労働条件が悪い
- 勤めている企業に将来性がない
- 社風が合わない
- 相談できる相手がいない
- 同僚と比べて仕事ができない
- 部下がいうことを聞かない
- 雑音が気になって仕事に集中できない
- 急な予定変更が多くて焦ってしまう
- 離婚や子どもなどの家庭問題で仕事に集中できない
- 両親の介護が大変で仕事に集中できない
なお、身体症状が出ているのにも関わらず「仕事がつらいけど、生活するために無理にでも働かなきゃ」と考えている人は注意が必要です。
仕事を辞めることは悪いことではありませんよ。あなたの体が一番重要です。仕事が嫌すぎるなら我慢せず、休職・退職・転職を検討しましょう。
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この記事では、産業医*の専門家と産業カウンセラー**の資格を持つ専門家への取材から得た内容をもとに、仕事がつらい原因14選とその対処法を解説しています。
また、仕事がつらいときに辞めるべき基準や仕事がつらいときに考えるべきステップなどもあわせて解説しているので、参考にしてください。
*産業医とは国家資格である医師免許を保有し、厚生労働省が指定する要件を満たし、労働者の体と心の健康管理を行う医師のこと
**産業カウンセラーとは民間資格を保有し、心理的手法によりを労働者のメンタルヘルスをサポートするカウンセラーのこと
産業医
一般財団法人・佐賀県産業医学協会の理事長を務める。
専門分野は産業保健・労働衛生・メンタルヘルスであり、健診機関に勤務し、嘱託産業医として20社以上を担当している。
年間100件程度の個人面談を実施し、企業や個人の労働衛生・健康管理の相談に応じている。
また、動機付け面接を活用したコミュニケーション改善の指導も行っている。
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目次
仕事がつらいときの原因14選と対処法を解説!
この章では、仕事がつらいときの対処法を原因別に14項目解説します。
- 人間関係が悪い
- 与えられる業務量が多く、残業が非常に多い
- 仕事にやりがいを感じない
- 仕事内容に不満
- 給料や労働条件が悪い
- 勤めている企業に将来性がない
- 社風が合わない
- 相談できる相手がいない
- 同僚と比べて仕事ができない
- 部下がいうことを聞かない
- 雑音が気になって仕事に集中できない
- 急な予定変更が多くて焦ってしまう
- 離婚や子どもなどの家庭問題で仕事に集中できない
- 両親の介護が大変で仕事に集中できない
産業医の専門家と産業カウンセラーの資格を持つ専門家へのインタビューをもとにした内容となっているので、参考になるはずです。
仕事がつらいと感じた原因別に対処法を知っておくことで、今の職場で働き続けるのか転職すべきなのかを適切に判断できるでしょう。
仕事がつらい原因1. 人間関係が悪い
職場での人間関係の悪さは、仕事がつらくなる原因になります。
プライベートであれば下記のように対応できますが、職場では対応が難しいからです。
- 自分で付き合う相手を選ぶ
- 苦手な人とは距離を置く
特に上司や同僚から、パワハラやモラハラのような態度で対応されることが続くと、必要なコミュニケーションをとることすら難しくなります。
やがて仕事が上手くできず、叱責を受けるという悪循環に陥り、精神的に追い詰められてしまうかもしれません。
対処法
パワハラやモラハラなど、人間関係の悪さが仕事のつらさの原因となっている場合は、次のように対処をしましょう。
- 1. 社内の相談窓口にハラスメントと感じていることを相談する
- 2-A. ハラスメントと判断された場合は社内で然るべき対応をしてもらう
- 2-B. ハラスメントと判断されなかった場合には上司に相談しながら状況が改善されるように働きかける
- 3. 改善されなかった場合は異動を希望する
- 4. 異動すら難しい場合には転職する
つらい状況であってもハラスメントと認定されるためには、第三者の判断が必要になります。
なお、身体症状が出ている場合は会社に相談しつつ早めに病院を受診してください。
仕事がつらい原因2. 与えられる業務量が多く、残業が非常に多い
与えられる業務量が多く、残業時間が長いことは仕事がつらい原因となります。
残業が多くなる人には、責任感が強く自分の体を犠牲にしてでも業務を遂行しようとする傾向があり、仕事とプライベートのバランスが崩れて身体的にも精神的にも不調をきたす可能性があるからです。
残業量が多く十分な休息が取れなくなると、やがて仕事のパフォーマンスが下がり、業務が進まなくなって、さらに残業が増える可能性もあります。
対処法
与えられる業務量や残業が多く仕事がつらい場合には、下記のような対処をしましょう。
- 月80時間以上の残業がある場合:会社に管理義務があるため、状況の改善を会社に働きかける
- 自分だけの残業量が多い場合:業務量を確認して上司に進言し、適切な量に改善してもらう
- 部署全体の残業量が多い場合:すぐに状況が改善するのは難しいので部署異動や転職を検討する
業務量や残業は自分だけでコントロールが難しいことから、会社や上司に相談することが大切です。
会社や上司に相談しても改善が見られない場合にも、部署異動や転職を検討してください。
月80〜100時間超の残業を数か月続けて疲労が蓄積している方には、残業を減らし、仕事に対する考え方を変えてもらいます。
自分の体を犠牲に仕事をしてもよい成果は出せないからです。
特に、仕事に対する責任感が強く、身体症状が出ている方の場合には、休職や残業禁止といった対応により、体調を整えることを最優先にし、状況を改善します。
仕事がつらい原因3. 仕事にやりがいを感じない
仕事がつらいと感じる原因の一つに、仕事へのやりがいを感じないことが挙げられます。
次のような感情を抱くようになると、仕事自体がストレスになり、身体的や精神的にもつらくなっていくからです。
- どうして自分がこんな仕事をしないといけないのだろう
- 自分がしたいことはこんな仕事じゃない
特に希望とは異なる部署に配属されてしまった場合、仕事へのやりがいを感じづらくなる傾向があります。
対処法
仕事にやりがいが感じられず仕事がつらい場合の対処方法は以下のとおりです。
- 今の職場に残る理由を言語化する
- 本当にやりたいことと今の職場に残る理由の一致しているところを探す
- 本当にやりたいことをするには具体的にどんな準備が必要か明確にする
どんな仕事にやりがいを感じるのかを言語化しておくことは、今の職場に残るにしろ、転職するにしろ、重要な判断材料となります。
本当にやりたいことと今の職場に残る理由を天秤にかけてみて、今の職場に残る理由が少ないのであれば、転職を検討してみてください。
他の仕事をやりたいと思いながらも金銭的な理由から今の仕事に就いており、やる気がでない方へは、おかれている状況や年齢、他の仕事が本当にやりたいことかどうかを確認します。
その後、次にやりたい仕事の準備に必要な貯蓄や時間を伝えたうえで、準備ができており家族の理解があるのであれば、転職してもよいのではないかとアドバイスするようにしています。
仕事がつらい原因4. 仕事内容に不満
下記のように仕事内容に不満を抱くと、仕事がつらくなることがあります。
- 自分がやりたい仕事とは違うことをしなければならない
- 入社前に思い描いていた仕事内容と違う
仕事内容に不満があると、仕事へのモチベーションが上がらず、仕事自体にストレスを感じてしまうからです。
不満がある仕事内容を明確にして、自分がこれからどうしたいかを考えて対処していくことが大切といえます。
対処法
仕事内容に不満があり、仕事がつらいときは次の流れで対処しましょう。
- 1. 仕事内容の中で不満がある部分を明確にする
- 2-A. 今の業務内容を変えたい場合:つらいと感じる部分について上司と相談して調整する
- 2-B. 他にやりたいことがある場合:社内異動について上司に相談する
- 3. 上司が相談に乗ってくれない場合:人事など上司以外に相談できる人を探す
上司や人事に相談する中で、自分が今の部署に配属された理由を知ることができれば、今の仕事のモチベーションにつながる可能性もあります。
一人で抱え込まずに、社内で相談できる相手を見つけることが大切です。
どうしても上司や相談できる相手がいない場合には、本人の了承を得た上で産業医が上司または会社に「〇〇さんが仕事内容に不満があってつらいと感じている」旨を伝えて、対処してもらうこともできます。
ただし、自分に適した仕事はなんなのかを明確にしておかないと、異動または転職しても同じように仕事がつらくなるリスクがあることを覚えておいてください。
仕事がつらい原因5. 給料や労働条件が悪い
給料や労働条件が悪いことも、仕事がつらくなる原因の一つです。
以下のような場合、働く意味を見出せなくなり、働くことがつらいと感じてしまいます。
- 一生懸命働いても正当な評価がされず昇給しない
- 残業しても残業手当が支給されない
夜勤による生活リズムの乱れによって心身に不調をきたす場合もあります。
対処法
給料や労働条件が悪いと感じる場合、下記のように対処してください。
- 社内の人事評価制度・昇給システム・雇用条件を確認する
- 自分が正当な評価を得られているか確認する
- 正当な評価が得られるように努力する
給料や労働条件が悪いと思っていても、実は自分の立ち振る舞いに問題がある場合もあるので、冷静に対応していく必要があります。
上記を参考に対処しても納得できる評価に至らなかった場合は、正当に評価してくれる部署への異動や転職も検討しましょう。
よく夜勤で生活リズムが乱れてしまい仕事がつらいといった相談を受けますが、もともと労働条件の中に夜勤が組み込まれているため、病気など特別な事情がない限り、夜勤を外してもらうこと自体が難しい傾向にあります。
そのため、どうしても夜勤が体力的にきつい・つらいと感じてしまっている方には、夜勤のない部署への移動あるいは仕事への転職を打診することもあります。
仕事がつらい原因6. 勤めている企業に将来性がない
業界全体の売り上げが低迷していて将来への不安が大きいといった理由から、勤めている企業に将来性がないと感じる場合にも、仕事がつらくなることがあります。
このまま働き続けていても、将来的に失業してしまうのではないかという不安は、仕事へのモチベーションを低下させてしまいかねません。
対処法
勤めている企業に将来性を感じられずに仕事がつらいと感じるときの対処法は次のとおりです。
- 業界研究をして今後成長が期待される分野を探す
- 成長が期待される分野に興味があるか、自分のスキルや経験を活かすことができるか考える
- 今の職場に本当に将来性がないのか今一度確認し、必要に応じて将来性のある企業への転職を検討する
業界研究することで今の職場に将来性がないと感じる理由あるいは今の職場に残る理由を明確にできます。
しっかり業界研究をして、自分にとってどの企業で働くことが最善なのかを見極めましょう。
仕事がつらい原因7. 社風が合わない
社風が自分に合わないと感じることは、仕事がつらいと感じる原因の一つです。
特に以下のような社風の場合、仕事内容に関係ないところで環境につらさを感じてしまうことが多い傾向にあります。
- 上下関係が厳しすぎる
- トップダウンが強い
- 仕事とプライベートの境界があいまい
社風は自分の力では変えることが難しい場合が大半なので、一度合わないと感じてしまうと出社すらストレスになりかねません。
対処法
自分に合わない社風が仕事のつらさの原因の場合、どこまで妥協できるかを考えたうえで、妥協が難しいようであれば、転職を検討しましょう。
社風は経営理念などにも関わり、社内全体に根差していることが考えられ、簡単に変えられないからです。
他の社員とコミュニケーションを取りながら、社風に慣れていこうと努力を重ねても、やはり自分には合わず大きなストレスになる場合には、無理に我慢せず、自分に合った環境で働くことを考えてください。
もともと上下関係の厳しい社風が合わないと感じていた技術職の方は、部署異動後、目の前に社長の席があり、社長から直接リクエストが頻繁にきて鬱になってしまいました。
この方には休職していったん心身ともに体調を整えてもらい、復職時は席替えをすることで対応しています。
社長の言葉を100%受け止めずに受け流すことも必要と伝えました。
仕事がつらい原因8. 相談できる相手がいない
職場で相談できる相手がいないことは、仕事がつらくなる原因になります。
新卒採用の場合は職場の教育体制が整っていることが多い一方で、中途採用の場合には下記のような理由から相談できる相手がいないと大きなストレスになるからです。
- 未経験業種に転職した際のフォローが十分でない
- 前任者が退職していて確認できる相手がいない
仕事がつらいと感じる中で、ひとりで悩みを抱えることは精神的な負担になり、心身の不調をきたす可能性もあるでしょう。
対処法
相談できる相手がいないことで仕事がつらいと感じるときには、次のように対処してください。
- 会社が設置している相談窓口に相談する
- 産業医・産業カウンセラー、家族、友人など外部の人に相談する
- 他の部署などに相談する
2022年4月からはパワーハラスメント防止措置が全企業に義務化されたのと同時に、相談窓口の設置が義務*となっています。
なお、相談窓口は事前に社内に相談内容が漏れないかを確認した上で利用してください。
*出典:厚生労働省資料P24 3)相談窓口の設置未経験職種に中途採用された方から、自分の能力がないと思われるから先輩に質問しづらいと相談を受けたことがありました。
中途採用であっても新人なのだから自分をよく見せる必要はないので、わからないことは素直に先輩に聞くようアドバイスし、実行してもらいました。
実際は一方的に質問しづらいと思い込んでいただけで、問題なく教えてもらえたとのことです。
仕事がつらい原因9. 同僚と比べて仕事ができない
同僚や部下と比べて仕事ができないと感じ、仕事がつらくなることもあります。
過去の自分と比べてできている部分を見つけることが大切なのにも関わらず、他者と勝手に比較してしまっているからです。
他者と比較して仕事が「できている」または「できていない」といった極端な考え方は自分を苦しめてしまいます。
対処法
同僚と比べて仕事ができないと感じて仕事がつらいときの対処法を以下にまとめました。
- 他人と比較せず、過去の自分と比べてできるようになった部分を探す
- 0か1かという考え方を変えて、途中までできたことも認めるようにする
- 自分自身で対処が難しい場合には産業医・産業カウンセラーなどを頼る
誰かと比較して仕事ができないと感じてつらいときには、まず自分の考え方を見直してみてください。
同僚と比べて仕事ができないと考えている方でも、第三者から見れば仕事ができている場合が多い傾向にあります。
実際に仕事ができている場合には、上司へできている部分を認めるような対応をお願いするのと同時に、本人へもできている部分は自分で評価すべきと伝えることで、仕事への向き合い方を変えてもらいます。
仕事がつらい原因10. 部下がいうことを聞かない
部下がいうことを聞かないことで、下記のような理由から仕事がつらいと感じる場合があります。
- 自分の教え方が悪いからだと自分を責めてしまう
- 仕事が停滞して業績が下がる
- 自分の会社からの評価が下がる
こうした状況を改善しようと必死に取り組んでも状況が変わらないときには、心身に影響が出てくるかもしれません。
対処法
部下がいうことを聞かないことで仕事がつらいときには、次のような対処をしてみてください。
- 部下の個性を理解して、それぞれに合ったアプローチを行う
- 部下に定期的なフィードバックを行い、具体的な評価や改善点を共有する
- 自身のマネジメントスタイルを見直す
部下が上司の指示に従わない理由はさまざまあるうえ、複数の部下がいうことを聞かない場合にはマネジメント自体に問題がある可能性もあります。
部下ごとに柔軟なアプローチを取ることで、成果を上げやすい環境をつくり、一歩ずつ問題解決に取り組んでいきましょう。
あまりにもマネジメントがうまくいっておらず、管理職適性がない方の場合には、管理職ではなくスペシャリストの道を模索できないか一緒に考えることもあります。
仕事がつらい原因11. 雑音が気になって仕事に集中できない
職場では以下のようなさまざまな音が常にあることから、雑音が気になって仕事に集中できず、仕事がつらいと感じるケースもあります。
- 人の話し声
- パソコンキーボードのタイピングの音
- コピー機の音
- 電話の着信音
雑音が気になる人ほど仕事の生産性が落ちてしまうため、職場環境や特性に合わせた対応が必要です。
対処法
雑音が気になって仕事に集中できないことで仕事がつらいと感じるなら、下記のような対処をしましょう。
- 仕事をする場所を選べる:静かな場所を選ぶ
- 仕事をする場所が選べない:耳栓やイヤフォンを活用する
環境を変えるあるいは音を遮断することで、音が気にならなくなり、仕事に集中しやすくなります。
なお、イヤフォンをつけることで、声をかけられても気づかないといった支障が出そうな場合には、職場に事情を説明して、イヤフォンを装着していることを他のメンバーに周知してもらう必要があります。
仕事がつらい原因12. 急な予定変更が多くて焦ってしまう
急な予定変更が多い職場だと焦ってしまい、仕事がつらいと感じる場合があります。
突然の予定変更や急な状況変化がストレスに感じ、積み重なることで心身の不調へつながることがあるからです。
急な予定変更が起きてもパニックにならないためにはどうしたらいいかを考える必要があります。
対処法
急な予定変更が多く焦ってしまうことで、仕事がつらい場合には、次のように対処してください。
- どんな時にパニックになってしまうかを明確にする
- やむを得ず予定変更がある場合には時間的余裕をもってもらうよう相談する
どうすればパニックにならずに処理できるのかを、職場のメンバーと話し合いながら模索していきましょう。
予定変更があるとパニックになって仕事が手につかなくなる方から相談を受けた際には、私から上司へ予定変更の際には直前の変更ではなく、余裕をもって心の準備ができる変更となるよう打診し、対応してもらいました。
仕事がつらい原因13. 離婚や子どもなどの家庭問題で仕事に集中できない
離婚や子どもなどの家庭問題で仕事に集中できないときにも、仕事がつらくなることがあります。
離婚や家庭問題といったプライベートな問題だからこそ、上司や同僚へ相談できず一人で抱え込んでしまい、心身のバランスを崩してしまうからです。
家庭の問題に思い悩み、仕事に支障が出ている場合には、上司や同僚への相談をためらわないでください。
対処法
離婚や子どもなどの家庭問題で仕事に集中できず、仕事がつらい時の対処法は以下のとおりです。
- 頭痛や不眠、食欲不振といった身体症状がある場合:早めに病院を受診し、必要があれば休職
- 身体症状がない場合:精神的なストレスがある状態にあることは変わらないため、状況に合わせて業務内容や勤務時間を上司に相談
家庭問題と仕事は別物ではありますが、家庭問題で仕事に集中できなくなっているなら、ためらわずに上司に助けを求めましょう。
キレると暴力をふるう発達障害のお子さんをもつAさんからは、子どものことで疲弊して出社しても仕事が手につかないと相談を受けました。
あくまでも家庭問題であることから私は直接介入できなかったものの、下記のように対応することで次第にお子さんの様子が落ち着き、Aさんも仕事に集中できるようになっています。
- 行政などの福祉サービスを紹介
- 上司などに職場でも配慮してもらう
仕事がつらい原因14. 両親の介護が大変で仕事に集中できない
両親の介護が大変で仕事に集中できないことにより、仕事がつらいと感じるケースがあります。
昼夜問わず介護しなければいけない場合には、睡眠不足や腰痛などの身体疲労も蓄積されていくためです。
両親の介護と並行しながら仕事を続けていくことは大変な負担になります。
対処法
両親の介護が大変で仕事に集中できず、仕事がつらいときには、次のように対処しましょう。
- 行政などの福祉サービスを活用する
- 家族・親族の協力を得る
- 定時退社や時差出勤など介護しながら仕事を続けられる勤務条件にしてもらう
- 介護休業を取得する
介護をしながら仕事を続ける場合、一人きりで頑張る必要はありません。
周りに助けを求めてください。
仕事がつらいときに辞めるべき基準
ここからは、仕事がつらいときに今の仕事を辞めるべき3つの基準を解説します。
産業医の専門家と産業カウンセラーの資格を持つ専門家へのインタビューから得た内容を盛り込んでいるため、信頼性の高い内容となっています。
基準を押さえておけば、今が仕事を辞めるタイミングなのかを自分で判断できるようになるでしょう。
身体症状がでている
仕事がつらいと感じているときに、今の仕事を辞めるべき判断基準としては、以下のような身体症状が出ていることが挙げられます。
- 不眠:仕事のストレスで心が落ち着かず、眠りにつきにくい
- 吐き気や食欲不振:仕事のプレッシャーからくるストレスにより、吐き気や食欲不振を引き起こしている
- 動悸:ストレスにより自律神経が乱れ、動悸を感じる
- 頭痛:仕事のストレスにより緊張が高まり、頭痛を感じる
- 情緒不安定: 仕事のストレスが感情の起伏を大きくし、情緒不安定になる
- 朝起きられない: 仕事に行くこと自体がつらくなり、朝起きられない
特に、精神的な負担から身体症状が長期間にわたってみられる場合、冷静な判断が難しくなる可能性があるので、まずは体を休めることを最優先で考える必要があります。
病院を受診し、必要であれば休職して体調を整えてから、今の仕事を続けるのか辞めるのかを判断しましょう。
上司に相談しても解決されない
下記のような悩みから仕事がつらいと上司に相談しても問題が解決されない場合は、仕事を辞めて転職することを検討してください。
- 自分だけ業務量や残業量が多い
- パワハラやモラハラなどのハラスメントで悩んでいる
- 仕事が自分の適性に合っていないと感じる
悩みを上司に相談することで解決できるのではと思い、まずは上司に相談する人が多いでしょう。
しかし、上司に相談しても問題解決に至らない場合には、その環境に身を置いていてもつらさが持続する可能性が高い傾向にあります。
なお、上司に相談できないという人は、実は相談できないと勝手に思い込んでいるだけかもしれないので、一度思い切って相談してみることをおすすめします。
ちなみに、否定されるのが怖くて上司へ質問・相談できない場合、「否定されるような人間ではいけない」と思い込んでいる人が多い傾向にあります。
仮に上司からダメ出しされたとしても100%否定されているわけではないし、クビになるわけでもないので、「〇〇じゃなきゃいけない」という考え方は改めることで改善に向かうことも多いようです。
辞める理由が明確になっている
仕事がつらいと感じていて、今の会社を辞める理由が明確であるなら、転職を検討してください。
今の会社を辞める理由が明確であれば、会社を辞めてから後悔する可能性が低くなるからです。
仕事がつらいと感じているにも関わらず、退職に踏み切れない場合、なぜ自分は今の職場で働き続けているのかを言語化して、今の仕事を続けたい理由と仕事を辞めたい理由を比較し、下記のように対応しましょう。
- 仕事を続ける理由がある場合:上司や会社の相談窓口に相談して、現状を改善できるよう働きかける
- 仕事を続ける理由がない場合:転職を検討
仕事がつらいときに考えるべきステップ
この章では、仕事がつらいと感じたときに考えるべき4つのステップを解説します。
産業医の専門家と産業カウンセラーの資格を持つ専門家への取材をもとに、当編集部が導き出したステップです。
流れにそって考えていけば、仕事がつらいと感じても、自分の状況を冷静に判断できるようになります。
ステップ1. 自分の精神状態を考える
仕事がつらいと感じているときは、自分の精神状態を考えることが第一です。
精神状態が悪く、心と体双方のバランスが崩れている状態では、正常な判断ができません。
心身に症状が出ている場合は、一旦専門医を受診したうえで、転職などの重要な判断を行う必要があります。
自分の心身に問題なければ、自分の考えが偏っていないかを考えてみてください。
ステップ2. 仕事がつらい原因を考える
仕事がつらい原因は人それぞれ違うため、自分が仕事がつらいと感じる原因を考えましょう。
自分自身が何につらさを感じているかが明確になれば、解決策が見出せる可能性があります。
ステップ3. なぜ辞めていないのかを考える
仕事がつらいのにも関わらず、今の仕事を続けている場合、なぜ会社を辞めていないのかを考えてください。
会社を辞めたい理由を考えたことはあっても、辞めていない理由を考えたことは少ないはずです。
仕事がつらいと感じているのに今すぐ辞めたいと思っていない人の場合には、優先順位を探ります。
お金よりも社風が大事と考えているにも関わらず、今の会社の社風が合わない場合には、給与に満足していたとしても転職した方がよいかもしれません。
ステップ4. 辞めたい理由と残る理由を天秤にかける
会社を辞める理由と会社に残る理由に優先順位をつけて天秤にかけるのも忘れてはいけません。
理由の大きい方にしたがって、次のような対応をしましょう。
- 会社に残る理由が大きい場合:上司や会社に相談して業務量などを調整してもらうか異動を打診する
- 会社を辞める理由が大きい場合:転職を検討
とはいえ、会社を辞める理由と会社に残る理由に優先順位をつけるのが難しい人もいるかもしれません。
私の場合、以下のように質問する中で「ひょっとしたら職場環境が大事なのかもしれませんね」「会社のことは好きなんですね、カルチャーとか大事ですか」と、誘導しながら優先順位をつけていきます。
- 人間関係はどう?
- やりたい仕事はできている?
- 給料に満足している?
仕事がつらい人におすすめの退職代行サービス3選
ここでは、仕事がつらく、身体症状がある、あるいは上司に相談しても悩みが解決されない人のために、退職代行サービスを3社紹介します。
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この章では、仕事がつらい人におすすめの転職エージェントを3つ厳選して紹介します。
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仕事つらいに関してのよくある質問
ここからは、仕事がつらいことに関してよくある質問を5つ紹介します。
- Q1. 仕事がつらいと思うのは甘え?
- Q2. 会社の相談窓口に行ってもバレることはある?
- Q3. 仕事を辞めた時にもらえる給付金はあるの?
- Q4. 休職する際の手続き方法は?
- Q5. 退職理由の書き方は?
当編集部では、産業医の専門家と産業カウンセラーの資格を持つ専門家へ取材し、信頼できる回答を得ました。
この章を読めば、仕事がつらいと感じている人も、前向きになれるかもしれません。
Q1. 仕事がつらいと思うのは甘え?
仕事がつらいと感じることは甘えではありません。
厚生労働省の個人調査によると、仕事や職業生活に関することがストレスとなっている労働者の割合は82.7%にも上り、多くの人が仕事につらさを感じていることがわかります。
同じく、厚生労働省による令和5年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況によれば、メンタルヘルス不調により1か月以上休業又は退職した労働者がいた事業者は13.5%となっています。
このことからも、仕事がつらいことで休業や退職にいたることはもはや個人の問題ではなく社会問題ともいえるでしょう。
仕事がつらいまま働き続けたとしても、仕事の生産性が下がり、良い仕事はできないので、我慢をせず体調第一で考えることが重要です。
Q2. 会社の相談窓口に行ってもバレることはある?
会社が設置している相談窓口に相談した場合、相談内容が所属部署や上司に伝わる可能性があることは否めません。
相談窓口の設置は法律で義務化されている*とはいえ、プライバシー保護に関する規定はなく、会社によっては相談内容が筒抜けになるケースもあります。
上司に相談内容が伝わらないようにしたい場合には、バレることがないか相談前に確認した方がよいでしょう。
相談内容がバレるのを確実に避けたい場合には、社外の相談窓口あるいは、産業医が専任されている場合には産業医に相談してみてください。
*出典:厚生労働省資料P24 3)相談窓口の設置産業医は医師であるので、相談者から知り得た情報については守秘義務があり、相談内容がバレることはありません。
Q3. 仕事を辞めた時にもらえる給付金はあるの?
仕事を辞めたときに受け取れる給付金としては、おもに次の2つが挙げられます。
- 雇用保険の基本手当(失業手当):離職後に一定期間求職活動を行っている人が対象(ハローワークで手続きをする必要あり)
- 退職一時金:退職手当などが含まれるもので、企業から退職時に受け取れる
なお、退職一時金については、企業の規定により、勤続年数などによっては受け取れないケースがあるので、あらかじめ規定を確認しておきましょう。
Q4. 休職する際の手続き方法は?
休職する際の手続き方法は、以下のとおりです。
- 就業規則の確認
- 医師より診断書をもらう
- 休職届を作成する
- 必要な書類を上司に提出
いきなり休職したいと上司や人事に申し出ても、就業規則に沿って申請しないと休職できないので、手続きの方法を押さえておいてください。
1. 就業規則の確認
休職する必要がある場合、以下の5つを確認しましょう。
- 休職手続きの申請方法
- 休職可能な期間
- 休職中の給与の有無
- 社会保険料について
- 復帰時期と手続き方法
不明な点がある場合は、人事部へ確認してください。
2. 医師より診断書をもらう
心療内科やメンタルクリニックなどを受診し、医師に診断書を発行してもらいます。
診察前あるいは診察時に診断書発行希望の旨を伝えておくとスムーズです。
なお、医師によっては、病名と自宅で療養期間が必要としか診断書に記載してくれないことがあるため、診断書を発行してもらう際には、「休職が必要な期間」を必ず明記して欲しい旨を伝えると安心です。
診断書に休職が必要な期間の記載がないと、診断書と同じ見込み休職期間を記載する必要がある休職届を受理してもらえない可能性があります。
3. 休職届を作成する
就業規則に則ったフォーマットを用いて休職届を作成します。
フォーマットが見つからない、書き方がわからないときは自己判断で作成せず、人事部に確認してください。
4. 必要な書類を上司に提出
必要書類が揃い次第、直属の上司に提出します。
ただし、仕事のつらさの原因および休職に至った原因が上司にある場合などは、上司を通さずに提出できることもあるので、人事部などに相談してみるとよいでしょう。
提出書類が受理されれば休職手続きは完了です。
Q5. 退職理由の書き方は?
転職や体調不良など、労働者側の都合で退職する場合、退職届や退職願に書く退職理由は、「一身上の都合により」と記載するのが基本です。
一方で会社都合で退職しなければならない場合は、具体的な理由を記載する必要があります。
例えば、パワハラによる退職であると認められた場合は、原則として会社都合による退職になります。
会社都合での退職の場合、自己都合での退職よりも雇用保険の基本手当(失業手当)の受け取り開始時期が早くなることを覚えておいてください。
会社側に問題があり退職する場合には退職理由も会社都合になるのか確認が必要です。
この記事のまとめ
この記事では、仕事がつらい人に向けて、産業医の専門家と産業カウンセラーの資格を持つ専門家に取材した内容をもとに、仕事がつらいときの原因14選と対処法を解説しました。
また、記事の後半では、おすすめの退職代行サービス3社やリクルートエージェントなどの転職エージェントも紹介しています。
仕事がつらく、不眠や食欲不振などの身体症状があっても、「生活するために無理にでも働かなきゃ」と体に鞭を打って働き続けている人もいるでしょう。
この記事で紹介した仕事がつらいときの対処法を参考に、退職代行や転職エージェントなどのサービスも上手に活用することで、自分に合った負担の少ない仕事を見つけてください。
直属の上司自身の業績が良いことから、部下に対してのダメ出しが多く、上司と接することが怖くなり出社ができなくなった研究職の方のケースでは、以下のように対応しました。