更新日時:
淡海書道文化専門学校の魅力に迫る!社会人経験者が目指す「美しい文字」を仕事にする未来
2014年にニュースで取り上げられたことをきっかけに注目が集まった御朱印帳。訪れた神社やお寺で御朱印をもらい、そのページを埋めていく。訪問の証、思い出となるため、旅先で御朱印巡りを楽しむ人も多い。
それぞれオリジナリティのある御朱印。可愛らしいイラストと同時に目につくのは、その達筆な美しい文字だ。
さて、その美しい文字だが、誰が書いているかご存知だろうか。一般的には、宮司や巫女、寺社の職員が一枚一枚手書きで書いていくのだが、書道の専門学校を卒業した、いわば書道のスペシャリストが担当しているケースもある。
「書道の専門学校?」そう感じた方も多いのではないだろうか。実は、あまり知られていないが国内にはいくつか書道の専門学校が存在する。
書道の専門学校とはどういった学校なのか。卒業後のキャリアなどを淡海書道文化専門学校の石橋俊宏さんに伺った。
<淡海書道文化専門学校の公式HPはこちら>
生徒の半数が社会人だという淡海書道文化専門学校
「淡海書道文化専門学校は、監督官庁の許可を受けた日本でも数少ない学校法人の書道専門学校です。 書写・書道に関する専門的な知識や技能を学び、書道教育、書道文化の発展に貢献することを目的として設立されました」
前身となる淡海女子実務学校は大正8年に設立。昭和60年に校名を現在の淡海書道文化専門学校へ改称し、今に至る。
「現在、在学している半数は社会人経験を持つ人たちです。もともと書道を習っていた方もいれば、全くの未経験の方もいます。入学の動機もさまざまですが、字を綺麗に書きたい、書道に関する職に就きたいといったケースが多いですね」
淡海書道文化専門学校で学ぶメリット
淡海書道文化専門学校で学ぶメリットは、多々あります。
さまざまな段位が取得できる
「当校では、就職に役立つ資格から段位などの取得も徹底サポートしていきます。当校卒業時に日本習字漢字部、かな部、ペン部の段位が認定されます。このほかにも、日本習字教授免許状を取得することで、日本習字六段位、七段位の受験資格も付与されます」
書道研究科卒業者には、文部科学省から「専門士」の称号が付与され、4年制大学の2・3年生への編入学が可能となる。
就職相談から開業支援までサポート!
「まず就職面ですが、日本習字教育財団への就職が可能です。日本習字教育財団は、正しく美しい文字の魅力を社会に発信したり、通信教育の生徒から送られてきた課題の添削などを行ったりしている公益財団法人です。当校からは毎年、7~10名が就職しています」
「また淡海書道文化専門学校では、卒業生の書道教室の開業支援も積極的に行っています。30年以上の歴史を持つ当校だからこそ持つノウハウを元に開設から書道指導方法までサポートします。これまでに300件以上の書道教室を開設してきたという実績もあります」
このほかにも、実際の習字教育の職場を訪問したり、卒業生の就職体験談を聞く機会を設けたりするなど、さまざまな企業就職の支援も行っているという。
書道の専門学校を卒業した生徒の進路
「やはり多いのは、お習字教室や書道に関連した企業へ就職するケースですね。さきほどもお伝えしましたが、日本習字教育財団へ就職する方も多いです。ここでは主に通信教育で習字を習っている方々の添削や段位の認定などを行っています。正社員採用なので福利厚生や収入面もしっかりとしているのが特徴です」
「なかには、和菓子や日本酒といった商品のパッケージデザインを担当するデザイナーになる方もいます。卒業生が、「私の書いた字が商品のパッケージになりました!」と持ってきてくれるんですよ。こうした瞬間は、私たちも嬉しいですね」
「あとは、神社仏閣で御朱印帳を書くといった仕事につく方もいます。これはアルバイトとして担当する場合と正社員として就職する場合があります」
淡海書道文化専門学校が自信を持って提供するカリキュラム
「当校では、1年間で基本からしっかり学び指導者を目指す「書道師範科」、2年間でよりじっくり学ぶ「書道研究科」、年間を通して作品制作を探求する「書道研究マスター科」の3コースがあります」
書道師範科
「書道師範科は、一年で書道を学びたい方や、具体的な目的を持って入学する社会人の方が多く在学するコースです。日本習字の教材を使用して学び、卒業すると漢字・かな・ペン部の段位が認定されます。また、文部科学省後援 硬筆・毛筆書写検定試験に学校で挑戦することも可能です」
各種段位認定や硬筆・毛筆書写検定は、就職や転職の際に履歴書に記載できる。書道教室を開業する際にも、信頼性を高める要素となるだろう。
「書道師範科を卒業すれば、お習字教室を開けるレベルのスキルが見につきます」
書道研究科
「書道研究科」は、2年間じっくり書道を学びたい方や、より高いレベルで学びたい方におすすめしているコースです。研究科(1,700時間履修、62単位取得)を卒業すると文部科学省から「専門士」の称号が付与されるので、大学への編入学も可能です」
ちなみに書道師範科から「もっと勉強したい」と書道研究科に編入する生徒も年に数名いるという。
社会人経験者の入学も歓迎!初心者から有段者まで誰もが挑戦できる
「淡海書道文化専門学校では、展覧会で賞をとる勉強でなく、『誰が見ても美しい文字』を書けるように勉強していきます。芸術的な美しさよりも実用的な美しさを追い求めていく。賞状や熨斗の書き方から大きな看板や表札の書き方など幅広い内容が学べるのは、淡海書道文化専門学校ならではの魅力だと思います」
現在、淡海書道文化専門学校は、滋賀県にある本校をはじめ、仙台から沖縄まで各地に校舎を開設している。オープンキャンパスやリモート学校説明会も開催しているので、興味のある人はぜひ、申し込んでみてはいかがだろうか。