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横浜高等教育専門学校で教育業界へのキャリアを切り開く!教員免許を若い人にこそ取ってほしい思いとは
近年、教師を志望する人の減少や団塊ジュニア世代の退職などにより、教員不足が深刻な問題となっています。文部科学省の「教師不足に関する実態調査」によれば、2023年4月時点で全国で2,558人の教員が不足しているのが現状です。
横浜高等教育専門学校校長、藤本英実さんは、教員を志す若手人材が減っていることに対し次のように語ります。
「若い方にこそ、教員免許を取ってもらいたいです。2022年7月1日に教員免許更新制度が解消され、教員免許の有効期限が撤廃されました。教員免許を取得すれば、生涯にわたって教員として働くことができるんです」
今回は、校長の藤本英実さんにカリキュラムの特徴や同校で学ぶ魅力について話を聞きました。
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保健室の先生を希望する社会人経験者が増加
「本校には、児童科保育課程、児童科初等課程、養護科の3つの学科があります。幼稚園教諭二種免許状と保育士資格の取得を目指すのが、児童科保育課程。児童科初等課程は、小学校教諭二種免許状を取得できます。養護科であれば、保健室で働くために必要な養護教諭二種免許状の取得が可能です」
ここ数年、養護教諭の免許を取るために「養護科」への入学を希望する社会人が増えていると言います。
「怪我の救急処置や保健指導といった健康サポートだけでなく、学生の心のケアが求められています。『学生時代、保健室の先生に支えられたので、自分と同じような子どもをサポートしたい』『困っている人の支えになりたい』といった理由から、養護教諭を目指す方が多いようです」
現場では、家庭環境やクラスの人間関係などの悩み相談で保健室を利用する学生が増加傾向。そのため、同校では短期間で小学校・中学校・高校など教育現場で活躍できる人材の育成に力を入れています。
若い人にこそ、教員免許を取ってもらいたい
文部科学省の「令和4年度(令和3年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況について」によれば、公立学校教員の2020年度採用試験受験者は全国126,391人で、前年度より7,876人減少。
※令和4年度(令和3年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況のポイント(文部科学省)
さらに、「「教師不足」に関する実態調査」では、 令和3年度始業時点において2,000人以上の教員が不足しています。平均競争倍率は2.9倍と過去最低を記録。定員割れが起きている自治体もあり、教員のなりて不足に歯止めがかからない状況です。
「2023年度の公立小学校教員採用試験では、全国で38,641人が受験し、定員割れとなった自治体は、全国で11都道府県、16市区町村にのぼりました。定員割れの大きな原因として、人手を確保するための採用予定者数の増加が挙げられます。
採用予定者数を増やすことは、子どもたちに質の高い教育を提供し、学校の運営を円滑に進めるために必要な対策です。しかし、採用予定者数の増加が、結果として定員割れを招く原因となっています」
定員割れは、自治体が教員を確保するのに苦労するだけでなく、労働環境にも大きな影響を及ぼす可能性があると藤本さんは指摘しています。
「教員一人ひとり仕事量が増えるので、残業や休日出勤など長時間労働につながります。長時間労働は、教員の心身に大きな負担がかかるため、燃え尽き症候群(バーンアウト)を引き起こす可能性があるんです。こうした状況は教員の離職率を高め、教育機関の運営にも支障をきたす可能性があります」
教員採用のプロセスを見直し、適切なサポートと研修を提供することで、教職がより魅力的な選択肢となるよう努める必要があると言います。
「教員採用試験における年齢制限の緩和・撤廃、労働環境の見直し、退職金の充実、給与や賞与の引き上げ、教員免許更新制度廃止など。国や自治体では、教員不足の改善に取り組んでいます」
同校でも、教員不足の解決に寄与すべく最短2年間で小学校教諭免許状、養護教諭免許状を取得できるカリキュラムを提供しています。
全国唯一!小学校教諭免許状、養護教諭免許状を2年間で取得できる専門学校
「当校の一番の特徴は、全国で唯一、2年間で小学校教諭免許状あるいは、養護教諭免許状を取得できる専門学校であること。規定の単位数を取得すれば、卒業と同時にそれぞれの教員免許を取得できます。」
幅広い年齢の学生と交流できる
同校のもうひとつの特徴は、異なる年代の学生同士が交流できる点です。北は北海道から南は沖縄県まで全国各地から集まった、20〜40代の学生が教員を目指して日々勉強に励んでいます。
「異年齢の集団による学び合いができるのは、社会人経験者が多く在学している当校ならではの強みだと思います。自分からクラスメイトに挨拶したり、授業で行うグループディスカッションを通じて考えや意見を伝えたり、些細なことかもしれませんが、社会人経験者の存在が若い学生に良い影響を与えているのは間違いありません。
年齢や経験の異なる学生同士が、お互いの強みや弱みを補い合い、人としても成長できる素晴らしい環境です。楽しく学びながら、ぜひ皆さんと日本の教育業界を一緒に盛り上げていけたらと思います」