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読売自動車大学校で学ぶメリットとは?手に職をつけるなら自動車整備士がおすすめな理由
自動車の点検や整備、修理などを行う自動車整備士。車社会である現代においては欠かすことのできない職業です。しかし、その重要性の高さとは裏腹に人手不足は年々深刻化。
2011年、自動車整備要員の有効求人倍率は1.07倍だったのに対し、2022年には4.50倍にまで上昇しました。
全職種の有効求人倍率が2011年に0.59倍、2022年で1.05倍と約2倍に留まっていることからも、自動車整備士業界の人手不足が深刻なことがうかがえます。(出典:自動車整備白書 令和3年度版)
若者離れが著しいクルマ業界。なぜ今「自動車整備士」なのか
整備士の人手不足は、少子化や若者の車離れによる「成り手不足」が原因とされています。
昭和から平成にかけて、車を持つことがステータスとされていた時期もありましたが、現在は異なります。自動車にロマンや魅力を感じず、興味を持つ若者が減ってきているのが現状です。
ところが、自動車整備士の需要は年々高まっているのです。
日本自動車整備振興会連合会が発行する「平成30年度版 自動車整備白書」によれば、自動車整備士の平均年収はここ数年で上昇傾向にあります。2014年の平均年収が378万円だったのに対し、2018年は391万円と、4年で13万円もアップしていることに。
人手不足という売り手市場にあり、年々、平均年収が向上している自動車整備士。キャリアに悩む人々にとっては、魅力的な職業になりつつあるのかもしれません。
そこで今回は、自動車整備士になる方法やその魅力を、読売自動車大学校の校長 渡辺宜男先生に聞きました。
<読売自動車大学校の公式HPはこちら>
自動車整備士になるためには
「自動車整備士になるためには国家資格の取得が欠かせません。国家資格を取得するためには、一定の受験資格を満たし、国土交通大臣の行う自動車整備士技能検定『学科試験(一級の場合は筆記及び口述試験)及び実技試験』に合格する必要があります」(渡辺校長、以下同)
整備士を志す場合、高校卒業後、大学や専門学校に進学するのが一般的ですが、一度は他業種に就いた人が「学び直し」という形で入学するケースもあると渡辺校長はいいます。
「『いまさら勉強し直しても授業についていけるか不安』と悩んでいる方もいるかと思います。しかし、私たちが授業から就職までしっかりサポートするのでご安心ください」
読売自動車大学校ならではの魅力
「読売自動車大学校は、国家資格の自動車整備士を目指す専門学校です。学ぶ期間は、一級自動車整備士を目指すなら4年、二級自動車整備士を目指すのであれば2年です」
二級自動車整備士の資格を取得すると、一般的な整備、点検、修理が可能となるのに対し、一級自動車整備士は、現場の安全管理やアドバイザーといった抽象度の高い業務も任されるようになります。
「当校では、自動車整備士を目指す2つの学科を用意しています。まず、二級自動車整備士を目指す2年制の自動車整備学科。2年間でプロの自動車整備士として必要な知識や技術を学んでいきます。通常、二級自動車整備士の資格さえあれば、整備士としての仕事は一通り対応が可能となりますね」
読売自動車大学校のように国土交通省から指定校に認定されている教育機関を卒業すれば「二級自動車整備士」の実技試験が免除されます。
ちなみに働きながらで「二級自動車整備士」を取得しようとした場合、まずは整備工場に就職。1年以上の実務経験を積んだ上で三級自動車整備士試験に臨むことになるそうです。
さらに、三級自動車整備士を取得後は、3年の実務経験を積み、二級自動車整備士試験に合格する必要があります。二級の実技試験は難易度が高く、渡辺校長によると合格率は50%を切ることがほとんど。その実技試験を免除されるのは、読売自動車大学校のような指定校で学ぶ大きなメリットといえるでしょう。
「そしてもう一つの学科が、一級自動車整備士を目指す一級整備学科です。この学科では、4年間で自動車整備士の基礎と実践力を身につけ、幅広い業種で活躍できる人材を育成します。一級整備士を取得することで大手企業への就職がしやすくなったり給与水準が上がったりとメリットも多いですね」
「入学希望者が多いのは二級自動車整備士を目指す2年制の自動車整備学科ですね。自動車整備士の国家資格のなかで、もっとも受験者数の多い資格です。2年で卒業できるため、社会人の学び直しや、早く社会に出て働きたい方が選ぶことの多い学科といえます」
現在、読売自動車大学校に在学するのは高校を卒業後に入学した学生がほとんど。しかし社会人経験者の入学も歓迎していると渡辺校長はいいます。
「当校は幅広く学べる実践的なカリキュラムを導入しており、卒業後すぐに戦力として働けるような知識とスキルの習得が可能です。当校のカリキュラムの8割は実習授業で構成されており、現場の流れや空気感なども感じやすい環境を用意しています」
社会人経験者は、親元を離れ独り立ちしている人が多いため、経済的にも早く社会復帰できることに越したことはありません。そういった面でも読売自動車大学校には他校に負けない強みがあると渡辺校長。
「たとえば他の学校では、板金・塗装技術を本格的に学ぼうと思ったら、一般的には既存のカリキュラムとは別に学ぶ必要があるんです。つまり一級課程の4年にプラス1年するわけなので、在学期間が延べ5年になってしまうんです」
早く社会に出たい人にとってはこの1年の差は大きく、塗装・板金の授業を受けずに就職する人も多いといいます。
「しかし当校の場合は、一級課程のカリキュラムに『板金・塗装』の授業を1ヶ月間組み込んでいるんです。当校の場合、他校の板金・塗装の授業とは目的が異なっているんです。他校の場合、板金・塗装のスキルをみっちりと学ぶ時間として授業をしています。しかし、当校では、一通り経験して知識として得ておくことを目的としています」
「まずは下手でもいいから仕組みと流れを理解することが大切なんです。これらを理解していれば、現場に出ているうちにスキルは自ずと上がっていきます。卒業後に板金・塗装をメインの業務にしていくなら、スキルは現場で磨いていけばいい。だから学生には下手でもいいから経験したことを忘れないように、と伝えています」
このように読売自動車大学校では、短い期間で実践で活かせるスキルや知識を効率よく習得できる工夫がなされているのです。
例えば、さまざまな企業から提供されている教育支援プログラム。電気自動車や自動運転などの最先端技術を直接企業から学び、実践スキルを習得できる、学生からも好評な授業です。
目まぐるしく進歩する自動車業界。常に新しい技術を習得することが求められます。
「最新技術を学ぶことは非常に大切なことです。しかし、在学中に学んだ最新技術が卒業後も最新である可能性は低い。これだけ技術の進歩が早い業界ですから当然といえば当然です」
「資格取得の勉強もあるなかで、学校で常に最新の技術を学ぶのは難しい。しかし、いざ就職後は最新の技術を要求される。そこで欠かせないのが、新しい技術についていける知識とスキルを身につけることなんです」
企業からの教育支援プログラムは、ただ最新の技術を学ぶのではなく、新しい技術に対する耐性、向き合い方なども習得する機会となっているそうです。今後さらに飛躍的に進歩している自動車業界。そこで生き抜くためには欠かせないスキルとなっていくことは間違いないでしょう。
読売自動車大学校では、このほかにもハイブリッド・EV、充電設備設置技術の普及に合わせて電気自動車(EV)技術を学ぶカリキュラムも充実。電気自動車の充電設備を設置する際に必要となる第二種電気工事士の資格も取得し、電気の知識を幅広く学ぶことが可能です。
「当校は、少人数制を採用しているため、学生一人ひとりに合わせたきめ細かい指導やサポートが可能です。その結果、難関と呼ばれている一級自動車整備士の試験も合格率ほぼ100%を達成。また、進路決定率も100%となっています」
読売自動車大学校を卒業した学生たちは、整備工場や板金塗装業者、ディーラーや自動車用品販売店などの自動車や二輪の関連企業、自動車メーカーなど幅広い業界で活躍しています。
若者の自動車離れが騒がれながらも自動車需要はなくならない
「昨今、若者の車離れが騒がれていますが、まだまだ需要の高い業界です。もしご自身のキャリアや将来に悩んでいるようでしたら、ぜひ選択の一つに自動車整備士を加えていただけたら嬉しいです。私たちも全力でサポートしますから」
経済産業省が、2023年8月に発表した2023年7月の自動車生産動態統計の国内生産台数は、前年比よりも9.8%増加し、前月比でも0.6%増の76.8万台となりました。
日本を代表する産業でもある自動車業界。
「もともと車が好きだった」「手に職をつけたい」
そう考えている方は、自動車整備士というキャリアも検討してみてはいかがでしょうか。