更新日時:
九州電気専門学校は第二・第三種電気主任技術者の認定校!第一・二種電気工事士の資格を目指そう
全ての建造物に電気技術者が関わっていることを知っているだろうか。省エネや耐震性の向上、高齢者向けのバリアフリーリフォームなど、近年は、既存建物の改修・補修の工事が活発化。
これに伴い、現在建物の維持管理するための保全業務をする電気主任技術者、建物の配電盤、送電線、電灯などの工事を行う電気工事士の需要も右肩上がりに増えている。
一方、電気技術者の需要が伸びる中、人材不足が深刻化。電気主任技術者は第三種電気主任技術者に関して2045年に4千人程度不足し、さらに大規模再エネ設備の増加により第二種電気主任技術者の確保に苦労すると言われている。また電気工事士の平均年齢は50歳を超えており、2030年には3万人以上の技術者が不足するといわれている。
このまま人手不足が進めば、あらゆる建造物の工事が大幅に遅れる可能性も考えられる。こうした中、省エネ・再エネと叫ばれている現状で技術者不足は緊急事態である。多くの企業では、優秀な電気技術者を確保しようとする動きが強まっているのだ。
人材不足を解消するため、福岡県福岡市にある九州電気専門学校では、卒業後、即戦力として活躍できる電気技術者の育成に力を注いでいる。
<九州電気専門学校の公式HPはこちら>
働きながら未経験から電気業界を目指せる
1923年、当時の九州帝国大学(現:九州大学)教授や九州水力電気株式会社(現:九州電力株式会社)の社長ら電気業界の関係者によって、勤労学生のための夜間学校として開校。2023年5月に創立100周年を迎えた。
「当校は、実践的な教育を重視したカリキュラムとなっています。高電圧実験室や制御実験室、電気機器実験室、電気工事士実習室など、実務に沿った実験実習室を完備。基礎から応用まで現場で通用する技術を身につけられるため、未経験の方も安心です」
同校では、電気工学科と電気工事士科の2つのコースがあり、昼間部と夜間部のいずれかを選択できる。夜間部は、昼間部に比べて社会人の割合が多く、入学する学生の7割近くが未経験からのスタートだという。
「仕事や育児で忙しく、意欲はあっても一歩を踏み出せなかった方もチャレンジできる環境だと思います」
建物の安全を守る電気主任技術者へ「電気工学科」
「電気主任技術者は、電気機器設備の点検作業など電気機器設備の安全を守る業務を行う電気のスペシャリストです。電気設備や電力供給システムの専門知識を駆使して、電圧や電流の測定、配線やネジの緩みなどのチェックを行い漏電の有無の確認や不備を見つけます。」
電気主任技術者の業務範囲は、取得している資格の階級によって大きく異なる。電気主任技術者の資格は、第一種、第二種、第三種の3種類に分かれており、それぞれで監督できる電気工作物の電圧や出力に制限がある。
「電気工学科は、電気主任技術者に必要な知識・技術を学ぶ学科です。当学科は、経済産業省の認定を受けています。卒業後、電気主任技術者の要件を満たした業務の実務経験を積み申請手続きを行えば、試験を受けずに第二種・第三種電気主任技術者を取得できるんです」
電気工学を活用する分野の理論を重点的に学ぶ大学等が多いなか、同校の電気工学科では、実務で役立つスキル習得に注力している。
「1年目は、電気工学の基礎を学ぶところからスタートします。具体的には、電気設備の構造や仕組み、保安に関する法規など、専門知識をインプットする授業が中心です。基礎知識を身につけて基盤を整えることが、電気設備の安全を守ることにつながります」
基礎を固めた後、応用知識を深めながら、技術習得の実験科目に取り組んでいく。
「インプットした知識をもとに、自分で配線を行ったり、電圧の測定や電圧による影響の確認を行ったり、実験を通して応用にも取り組みます。制御実験や機器実験、高電圧実験など、実験時間が豊富です。実験を通じて、問題解決能力を高め、プロフェッショナルとしてのスキルを磨いていきます」
第二・三種電気主任技術者、エネルギー管理士・2級電気工事施工管理技士、第一・二種電気工事士、乙種消防設備士といった電気業界で活かせる多数の資格を取得できるのも、同校の大きな強みだ。多くの卒業生が、電力会社や設備工事会社や電気設備の保守・管理を行う企業で活躍している。
「業界未経験の方でも楽しく学べて、在学中の資格取得をサポートするカリキュラムとなっています。将来、手に職を就けたい方にとって、電気主任技術者や電気工事士は魅力的な仕事です」
卒業と同時に第二種電気工事士を取得できる「電気工事士科」
「電気業界を目指すなら、第二種電気工事士は取っておきたい資格のひとつです。当校の電気工事士科は、経済産業省が認定する第二種電気工事士養成施設の対象学科となっています。そのため、卒業と同時に第二種電気工事士を取得できるんです」
電気工事士は、一般住宅や小規模店舗の電気設備の工事を行う第二種電気工事士と、工場やオフィスビルといった大規模な建物の電気工事に携わる第一種電気工事士、2種類の資格がある。電気工事士として働くためには、第二種電気工事士が必須だ。
「第二種電気工事士は守備範囲が広く、設備工事会社(電気工事、空調工事)、ビルメンテナンス会社など、さまざまな電気工事の現場で活かせる国家資格です。さらに、第一種電気工事士を受験合格して、第二種電気工事士の実務経験3年以上を積めば、電気工事の上位資格である第一種電気工事士の免状交付ができます」
在学中の第一種電気工事士の合格を目指した対策補講を実施。1年という短期間で第二種・第一種のダブル合格を目標にしている。また、電気工事士科のカリキュラムは、即戦力として活躍できるよう、技術習得に重きを置いた授業内容となっている。
「電気工事士科で行う授業の約半分が、実践に即した実習授業です。実習では、電気工事の現場で実際に使用されている機器を使用しながら、学生たちは実践で役立つスキルを身につけていきます。現場経験が豊富な講師が、機器の使い方から、どんなシーンで使われるのかを一から丁寧に指導するので、電気初心者の方も安心して学べる環境です」