テレワークを導入している企業では、社員同士が顔を合わせる機会の減少による「コミュニケーション不足」が大きな課題となっています。
オンラインでコミュニケーションを活性化する方法とは何か、検討を重ねている人事担当者も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、テレワークによってコミュニケーションが不足する原因や、オンラインで取り入れやすいコミュニケーション方法について事例とともにご紹介します。
目次
テレワークによる「コミュニケーション不足」で発生する問題
テレワークでは、社員一人ひとりが離れた場所で勤務するため、「コミュニケーション不足」が起こりやすいと言われています。
コミュニケーションが不足すると社員同士の繋がりが弱くなり、職場内の人間関係が希薄になることが懸念されます。
その結果、悩みや不安があっても「相談する相手がいない」という状態になり、一人ですべてを抱え込んでしまう社員もでてくることでしょう。
誰にも相談できなければ業務は行き詰まるだけではなく、心理的な負担の増加によって離職につながる可能性もあります。
他にも、コミュニケーションが不足することで発生する問題として、「経営者と社員の目指す方向にズレが生じる」「情報の伝達不足」「技術や知識の引き継ぎが困難」などが挙げられます。
会社の組織力の低下や社員の心身の健康に影響を与えるリスクがあるため、コミュニケーション不足は見逃せない課題と言えるでしょう。
テレワークでコミュニケーションが不足する3つの原因
テレワークによってなぜコミュニケーションが不足するのか、その原因を3つに分けてそれぞれ解説します。
原因(1)コミュニケーションの量が減る
テレワークは、社員が自宅やサテライトオフィスなど離れた場所で勤務するため、オフィス勤務に比べて圧倒的にコミュニケーション量が減ります。
コミュニケーションの量だけでなく、頻度や内容にも変化が生じるでしょう。
なにげなく行っていた挨拶やちょっとした雑談を交わす場がなくなってしまうため、気軽な相談や息抜きができなくなり、モチベーションが低下することも考えられます。
原因(2)ICTツールでは伝わりにくい
テレワーク業務で使用するICTツールでは「細かいニュアンスが伝わりにくい」「反応がわかりにくいので会話がしにくい」などのデメリットがあります。
ICTツールを使用してのコミュニケーションは、対面で行うような双方向のコミュニケーションが取りにくく、一方的になりがちです。
それは、対話相手に対しての情報が、対面でのコミュニケーションに比べて少なくなるためです。ICTツールを使いこなせる人と使いこなせない人で情報格差が生じる場合もあるため、使用方法や活用方法についての共有が重要となるでしょう。
原因(3)タイムラグの発生やタイミングの変化
テレワークでは、社員が必ずしも同じ時間帯で働いているとは限らないため、「タイムラグの発生」や「タイミングの変化」がコミュニケーション不足の原因となり得ます。
オフィス勤務では、気付いた時に声をかけ簡単にコミュニケーションを取れますが、テレワークで主なコミュニケーション手段となるメールやチャットは、レスポンスやリアクションが返ってくるまでに時差が生じます。
そのため、社員間の情報の共有にタイムラグが発生し、チームワークが円滑に進まないことに繋がるのです。
オンラインでも取り入れやすいコミュニケーション方法の事例3選
オンラインでも取り入れやすいコミュニケーション方法について、事例とともに紹介します。また、オンラインでのコミュニケーションのルールを決める際のポイントも解説します。
事例(1)毎日時間を決めてコミュニケーションを取る
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策として、テレワークを推奨してきたという株式会社ランクアップでは、テレワーク中の社員間のコミュニケーション不足を解消する対策として「オンライン朝礼」を実施しています。
部署の連絡事項を共有する場として、社内で10年以上継続してきた朝礼を活用しているそうです。
オンライン朝礼では、顧客からの声をリアルタイムで共有し、スピード感を持って改善に取り組んだり、取引先との連絡事項の共有がスムーズにできたりと、予想以上の成果を実感できているようです。
(参考:<コロナウィルス対策>オンライン朝礼でテレワークのコミュニケーション不足を解消!)
事例(2)1on1面談で進捗や課題を吸い上げる
Sansan株式会社では、テレワークで勤務する社員のパフォーマンスを向上させるため、対面だけではなくオンラインでの1on1面談を実施しています。
オンラインでの1on1面談は、パーソナルスペースを保持したまま内省できたり、オンラインホワイトボードに一緒に書き込んだりと、オンライン独自のメリットもあるようです。
テレワーク環境下でも継続的に行うことが大切で、社員が抱える課題を吸い上げ、継続的なフォローに繋げているそうです。
(参考:今、多くの人が「ロードリーム」に陥っている。Sansanのオンラインコーチング実践法)
事例(3)アプリを活用して社内コミュニケーションを活性化する
中堅中小企業の経営・人材戦略、組織強化をサポートする株式会社カケハシスカイソリューションズでは、テレワーク・在宅勤務を行う社員同士のコミュニケーションを活性化するために、社内コミュニケーション促進アプリ「HR Ring」を活用しています。
顔を合わせられない状況の中でも社員の日々のコンディションを把握し、スムーズなストレスケアに繋げています。
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番外編:オンラインでのコミュニケーションのルールを決める
ICTツールを活用したオンラインでのコミュニケーションでは、対面とは違って「細かいニュアンスが伝わりにくい」というデメリットを考慮する必要があります。
オンラインでコミュニケーションを取る際は、「いつもより笑顔を多く」「大きめのリアクションを心がける」など、導入前にルールを決めておくとよいでしょう。
また、業務としてのコミュニケーションだけではなく、「雑談を目的として部内ミーティング」を実施するなど、コミュニケーションの機会も積極的に設けることが大切です。
まとめ
テレワークを導入している多くの企業では、テレワークによるコミュニケーション不足が大きな課題となっています。
コミュニケーションを図る上で、ICTツールの活用は欠かせませんが、オンラインでのコミュニケーションには相手に対する配慮も必要となります。
今回の記事を参考に、オンラインで取り入れやすいコミュニケーション方法やルールづくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。
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