新卒採用者や中途採用者を対象に、入社後すぐにおこなう研修である新入社員研修。
本記事では特に新卒採用者を対象とした新入社員研修について、実施の目的と強化すべきポイントについて解説します。
昨今の新入社員の世代の特徴に合わせた強化ポイントをまとめています。新入社員研修をより効果的なものにしたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
新入社員研修の目的とは？
新入社員研修を実施する目的としては、以下のような内容があげられます。
- 自社について理解を深めてもらう
- 業務に関する基礎的な知識を身につけさせる
- 社内での自分の役割を把握してもらう
- 社会人として気持ちを切り替えさせる
- 基本的なビジネスマナーを身に着ける
「新入社員研修」で学ぶビジネスの仕組みやビジネスマナー、コミュニケーション力、思考力などといったビジネスの基礎となるスキルやスタンスは、専門スキルを身につけるための土台となります。
また、一度習得・習慣化すると後から変化させづらいため、内定者や新入社員のうちに強化したい領域でもあります。
新入社員研修は実務をおこなうための土台づくりであり、人材育成のための第一歩です。具体的に学ばせたい内容を事前にきちんと整理した上で、研修の内容を決めるようにしましょう。
新入社員研修で強化すべきポイント
研修をおこなう際は、受講する世代の特徴を理解し、現在の新入社員にはどのような傾向があり、どのような点を強化すればよいのか考えるとよいでしょう。
昨今の新入社員は、インターネットデバイスやSNSに当たり前のように触れてきた世代であり、デジタルネイティブ世代と言われています。
デジタルネイティブ世代の特徴をふまえ、新入社員研修で強化したいポイントについて、4つのカテゴリに分けてご紹介します。
- 相手の視点に立って達成目標を立てる
- 目的意識を持ち、実務で活かすことを意識させる
- 自ら行動できる主体性を育む
- 失敗を恐れず、立ち直る方法を身につける
（１）相手の視点に立って達成目標を立てる
昨今の新入社員において特に強化したいポイントの一つは、「相手視点」を持つことです。
コンピュータの普及により、IT技術がさまざまな面で生活に取り入れられるようになったため、今の新入社員は「合理主義」で時短化や簡素化を好む傾向にあります。
また、自分の限界や能力を見極めてしまう傾向もあり、常に80％の力で日々を過ごすとも指摘されています。そのため、「無理をすればなんとかなる」という場面でも、無理をしないことが多いようです。
業務を遂行するためには、自分の価値観だけで行動していては立ち行かなくなることも多々あるでしょう。相手の立場に立って達成目標を考えられるように指導することが大切です。
（２）目的意識を持ち、実務で活かすことを意識させる
現状のポジションに満足してしまい、成長への欲がない傾向も見られるため、「目的意識」を持たせることも強化したいポイントでしょう。
目的達成のための計画を立てる「PLAN」、PLANをもとに仕事を実行する「DO」、仕事を振り返り、改善に繋げる「CHECK」「ACTION」といったPDCAサイクルを通して、仕事の目的・やるべきこと、時間の使い方などを理解し、実務で活かすことを意識させるとよいでしょう。
（３）自ら行動できる主体性を育む
基本的に受け身である人が多いため、自ら行動できる「主体性」を育むことも強化したいポイントに挙げられます。
受け身でいる理由として、率先して動くことによって起こり得る失敗を避けていると考えられます。恥をかいたり失敗したりするくらいなら、自ら動かない方が要領が良いと考える人が多いようです。
一方で、与えられた仕事はしっかりとできるため、ロールプレイングなどの実践を通して「自信をつける」、企業から求められている姿をイメージして「目標を設定する」などの取り組みが有効だと考えられます。
（４）失敗を恐れず、立ち直る方法を身につける
昨今の新入社員は、敷かれたレール上を余裕を持って歩いてきたことで、全体的に失敗が少ない世代であると言われています。
失敗慣れしていないことで極端に失敗を恐れる傾向があるため、「失敗を恐れないこと」「失敗しても立ち直る方法」を伝えることも強化したいポイントとなります。
また失敗の経験が少ないがために、失敗したままで終わってしまうことも多いため、何度も同じ失敗を繰り返しているとも考えられるでしょう。
研修では「振り返ること」や「フィードバック」を必ず行い、わからないままにしないことの重要性を理解させましょう。
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実務をおこなうための土台づくりであり、人材育成のための第一歩だと位置づけられる新入社員研修。
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