「最近の新人は自分の頭で考えずに、すぐに答えを聞こうする」
「自分で考えないと成長しないから、まずは考えてほしい」
…こんな風に話す先輩社員を見かけたことはありませんか?
人事担当者としては、先輩社員に長く辛抱強く新人教育に携わってほしい気持ちがありつつも、「確かにこの世代は、検索癖の強い子が多いのかも…」と共感してしまう部分もあるかもしれませんね。
「新人がなぜすぐに質問をするのか」その背景を想像することを通し、新人教育に活かせるコツをご紹介いたします。
目次
先輩社員が苦言を呈する!「すぐに答えを聞こうとする新人」とは
幼い頃からインターネットに慣れ親しんできた20代前半の世代は“答えを検索する”習慣がある印象が強いかもしれませんね。
しかし、新入社員が“答えを聞こうとする”ことと、検索の習慣は関係がないと考えています。
鍵となるのは、彼らがどんな「目標」を持って質問しているかではないでしょうか。以下の例から、彼らの思考を想像してみましょう。
例:営業に配属された新人
営業に配属された新人。初受注を目標として掲げられていた為、「受注するには、何を提案したらいいのか知りたい」「どの資料を用意して、どんな話をしたら受注できるのか知りたい」と、先輩社員に伺った。
…この質問までの流れは、ごく自然な流れではないでしょうか?
目標が“受注”にあるわけですから“受注するための方法”を知りたいのは自然なことです。
その姿が「すぐに答えを聞こうとしている」「自分で考えていない」「検索癖がついている」ように誤解されてしまうのではないでしょうか。
新人の「質問」は、成長段階に合わせて変化します
新人からの質問内容は、彼らが掲げている目標によって変化します。
ここでいう目標とは、会社から与えられた数値的な目標ではなく、本人が“純粋に手に入れたいもの・なりたい姿”という意味合いです。
単純化すると、以下のように区分できると考えています。
1.会社から与えられた目標以外の目標がない
上述した営業の新人の例は、ここに当てはまります。
会社から与えられた目標が“受注”にあれば、「受注するための方法を知りたい」と思うはずです。
他人から与えられた目標以外に自分の目標がないので、与えられた目標をクリアするための方法のみを模索します。
ゲームをしている感覚にも近く、結果「すぐに答えを検索しようとしている」と見られてしまいがちです。
例
「受注するには、何を提案したらいいでしょうか?」
2.わからないことを解消したい
“わからないことを1つ1つ解消したい”という思いから、シンプルに「わからないことについて質問する」という段階です。
このステップは非常に重要で、苦戦する新人も少なからずいることを忘れてはいけません。
新入社員に限らず、人が成長する上で不可欠なステップであると同時に、「恥ずかしくて聞けない」「怖くて聞けない」「プライドが邪魔して聞けない」など、心的ハードルがあるために、これをクリアすることに苦戦する新人は少なくないでしょう。
例
「受注するまでには、どんな営業ステップがあるのでしょうか?スケジュール感も合わせて教えて頂けませんか?」
3.任された役割を全うしたい
表現が難しいのですが、言われたからやるという感覚から一歩踏み込み、自分が任された業務に対する責任を感じはじめ、“ちゃんとできるようになりたい”“できるようになるために努力したい”と思っている段階です。
ここで多くなるのが、業務を前進させるために必要な情報を得るための質問でしょう。
例
「A社様へプレゼンに向け、ヒアリング、課題設定、企画立案、スケジュール、を提案書に含めようと検討しています。他に追加すべき項目がないか、アドバイスをいただけませんか?」
4.できるようになりたい、任されるようになりたい
少し先の未来に対しての目標・欲求が芽生えている状態です。
ここまでくると、自分が成長するための質問やスキルを身につけるための質問、自分の課題に対する質問が出てくるようになります。
リーダーや何らかの仕事を“任されるようになりたい”という気持ちからの質問に変化を遂げるでしょう。
例
「自身のヒアリングスキルを上げることで、よりお客様に寄り添ったご提案ができるのではないかと考えています。受注に向けての課題であると捉えていますので、ヒアリングの仕方について、テクニックを教えて頂けませんか?」
新人のうちは、目標の置き方によって、質問の質が大きく変わります。同じように、目標の置き方によって、成長度合いが変化するでしょう。
また、目標の置き方自体が、新人の成長度合いを表すと言っても過言ではないと私は思います。彼らの質問の質から、どの地点に身を置いているのか判断することもできるでしょう。
質問の質から成長段階を見極め、新人育成に役立てましょう
新人の目標は、入社したての新人が一人で立てられるものではありません。やはり上司が一緒に立てるものでしょう。それが新人育成における上司の重要な役割です。
新入社員は日に日に変化します。成長します。だからこそ、新入社員の成長を見ながら、目標も育てていく必要があります。
「なんでもすぐに聞くな」と新人を突き放してしまう前に、その質問内容から、彼らがどの成長段階におり、どんな理想を持っているのか、想像することの大切さを先輩社員に伝えましょう。
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