人材紹介会社とは、プールしている求職者を、求人をしている企業に紹介し、フィーをいただくことで成り立っている会社です。
今回は、大阪で若手の人材紹介会社WORK PLUSを運営している笹原より、人材紹介会社の目線から「紹介求職者数を増やす(採用成功する)ため」に、採用担当者様の方に実践していただきたい5つの知恵を記します。
この売り手市場の中ですから、ただ求人票を送って終わり!ということではなかなか採用につなげることが難しいのが現状です。
理想の人材を獲得するために、ぜひ実践してみてださい。
目次
人材紹介会社とは?紹介数を増やすための5つの知恵
紹介数を増やすポイントは5つあります。
- 顧客担当者へ定期的に連絡をする
- 悪い情報でも、出しきる
- 紹介された候補者の面接は9割受ける
- フィードバックははっきりと細かく
- 「面接+企業PR」を
1.顧客担当者へ定期的に連絡をする
紹介会社の窓口としてあなたとやり取りしている方はどんな方でしょうか?入社1年目の新人営業でしたり、業界経験10年以上のベテラン社員かもしれません。
いずれにせよ紹介数を増やすために人事のあなたがでできる1つ目の工夫は、顧客担当者に定期的に連絡することです!
「えっ!?顧客であるこちらから連絡するの?」と思うかもしれませんが、人材紹介会社に、貴社の採用意欲を強くアピールすることは効果的です。
というのも、人材紹介会社で働く方の役割として、「求職者の対応をする就職アドバイザー職」と「企業の窓口をする顧客担当」に分かれていることが多く、求人情報が埋もれやすいということが主な理由です。
また、常に数十社、大手であれば100社以上の求人に対応しているため、その中でどの企業がより強く人を欲しているかというのは、わかりづらいものです。
だからこそ、顧客担当から就職アドバイザーへ「この企業に優先的に紹介してほしい」と社内営業をかけてもらえるよう働きかけると効果的なのです。
そのために、例えば「来週は面接しやすいです」「足りない情報はありませんか?」「今度説明会をするんです」…など雑談まじりでも、メールでも構いませんので、貴社からこまめに連絡し「この企業は採用に積極的だ」「そうしたら来週だれか人を紹介できる方いないかもう一度確認しよう」など思ってもらえるよう働きかけてみてください。
そういった意味では人事も営業のような心構えが必要かもしれませんね。
2.悪い情報でも、出しきる
求人票を作る際、様々な条件を聞かれると思います。給与、休日、事業内容、会社の強み、競合他社、売上、今後の展望まで…結構、回答も大変ですよね。
特に最近は働き方改革や情報開示の流れが強く、人事の方が困るのは「残業・給与モデル・離職率」など場合によってはネガティブイメージを与える項目を聞かれる時ではないでしょうか?
「記載はなしで、面接できかれたらお話しします」と伝えていないでしょうか。実はそれはあまり望ましくありません。
たとえ条件が悪くても、「情報がない」より紹介しやすい!
もしも、お給料が他社に比べて低くても、残業が21時くらいまであったとしても、直近で早期退職があったとしても、「不明です」よりは良いのです。
例えばアパートを借りる時だって「駅から徒歩10分の部屋」か「駅からどれくらいかわからない部屋」だったら前者のほうが親切ですよね。
不透明にされると、なんだかかえってアヤシイ感じがします。
紹介会社も同じです。
人材紹介会社が求職者へ届ける付加価値は「求人票だけではわからない情報」なわけですから、情報がそもそもなければ貴社に候補者を紹介するための武器がないのと同じなのです。
どんな情報でも、人材紹介会社はその情報をどう求職者に伝えるかをしっかりと考えますから、一度信頼して可能な限り情報を開示するのがいいでしょう。
3.紹介された候補者の面接は9割受ける
さて、人事のあなたは紹介会社から届いた履歴書をみて、何割の方を面接に進めているのでしょうか?人材紹介会社をうまく利用して候補者を紹介してもらうには、適切な塩梅があります。
9割は面接実施、しかしきちんとNGも出すことが大事
なぜこのようなスタイルがいいかというと、まず人材紹介会社にとって書類選考が通りやすいということは大変な高ポイントです。
そもそも、求職者に求人票を説明して、面接希望を募り、企業へ書類を提出することは結構な時間がかかります。
そのうえ書類でほとんどはじかれるということであれば、求職者担当の就職アドバイザーはきっと貴社の求人は積極的に紹介しないようになってしまうでしょう。
もしかしたらこの会社にマッチするかもしれない!という可能性をもった求職者が現れた時、書類選考が通りにくいから後回しにしておこうと思われ優先順位を下げられてしまうのは絶対に避けたいことです。
少し労力はかかるかもしれませんが、紹介された人材の面接は積極的に実施すると後々いい効果が出てきます。
しかし、書類選考の段階できちんとNGも出すことも大切です。
むやみやたらに面接だけしても、紹介会社が「どんな人でも必ず面接してくれる」と対象外の候補者までも「ひょっとすると」と推薦してくるようになるのも困りものです。
そんな時は、きちんとNGを出しましょう。
コミュニケーションをたくさんとって、このライン!という水準を早く作ることができると、効率よく面接を実施できます。
4.フィードバックははっきりと細かく
面接終了後は、人材紹介会社とどのようなやり取りをしていますか?電話でフィードバックをする方もいれば、メールで結果を通知する人もいると思います。
さてこの時重要なのが、フィードバックを感覚的、抽象的にしないことです。
失礼かもしれませんが人材紹介会社で働く筆者の体感として、面接官が社長の場合に起こりやすいと感じています。
ざっくりと「元気がない!明るくない!」で終わってしまうフィードバック、心当たりありませんか?
事実ではあると思いますが、きっと紹介される求職者レベルは「次もまた同じ」です。
なぜかというと、見送り理由は紹介会社内で共有されます。
その時に「元気がないから不合格」のみですと、人材紹介会社も次に向けて候補者の選定もなかなか難しくなります。
それどころか、人物をきちんと吟味せずに合否が決まる企業というレッテルを貼られる可能性もあります。
採用要件と良く照らし合わせながらなぜ不合格なのか、合格なのか言語化して伝えるとよいでしょう。
たまに、面接で聞いてはいけないこと(親の職業や病歴)などが不合格理由になっていたりするケースもあります。
こちらは紹介会社側に伝える分には問題ありません。どんな理由であれ、明瞭であれば次に向けての紹介が早くなります。
実例としては、当社のお客様で、10名以上の面接者のフィードバックをExcelにまとめて事細かに報告してくださる企業があります。
それだけではなく、簡単なアドバイスもくださり多くの就職アドバイザーが好感を抱き、採用は好調です。
採用のご担当者様においては、自社の面接官も巻きんで紹介会社とチームになれるような働きかけができますと、一丸となって貴社の採用活動を。
5.「面接+企業PR」を
採用成功こそ、紹介会社側も一番望んでいることです。入社希望の動機付けを人材紹介会社に一任することは避けましょう。残念ながら役不足です。
常に志望意欲を高める工夫をする
人材紹介会社が行う動機付けやサポートは的確ではありますが、やはり実際に働く社員の方から伝わる企業の魅力や実際のお話は、比較にならないほどの効果があります。
1日体験入社、先輩社員との面談、社内見学の実施、条件面の提示、質問タイム…などなどイメージを膨らませてもらう方法はたくさんあるので、1対1の面接以外にも実践してみてはいかがでしょうか?
こういった取り組みは惹きつけになるだけでなく、面接の中ではわからなかった求職者の素の部分が見えて良かったという声もたくさんあります。
面接の工夫をしていただけると、人材紹介会社としても、選考希望者の志望度が上がる企業は自信をもって紹介しやすくなるメリットがあります。
終わりに
筆者は人材紹介会社の顧客担当、就職アドバイザーを兼任してしばらくがたちます。
こうやって数百社の求人に関わっていると、企業によって本当に様々な採用スタイルがあると感じます。
せっかく人材紹介会社を通して、採用をするからには、紹介数を増やしてマッチングの精度を高め、望んでいる候補者の獲得を達成できますように。
少しでも本記事がお役に立てますと幸いです。
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