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 2017/09/13 vol.149

 

BUSINESS COLUMN

“ 早さに適応するものが、2019卒採用市場を制す。”

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かつて、就職氷河期と言われた時代がありました。
1993年~2005年頃は求人倍率が1倍を下回る年もあり、まさに氷河期。企業にとっては現在とは比較にならないような買い手市場でした。

一方、2018卒の新卒求人倍率は1,78倍(前年+0,04)と、あいかわらずの学生売り手市場が続いています。

5000人以上の従業員企業では0,39倍(-0,20)とピーク時からは減少傾向に転じましたが、300人以下の中小企業では6,45倍(+2,29)と、規模間格差も更に広がっています。

少子化が進み、進学率は上がり、採用企業数が増加する今、そして未来。一部の大企業以外には、もう就職氷河期はやってきません。

ならば採用に投資をせざるをえない。というのが、2019卒採用市場の前提であり、今後も続く傾向なのです。

2019卒のキーワードは早期化対応です。

6月での実質内定率は80%近くにのぼり、3月から始まるはずの採用活動は、3ヵ月でほぼ終了。年々進んできた採用早期化への対策が、いよいよ2019卒では必須の流れになるのです。

対策のポイントは3つ。
・インターンシップ
・早期イベント
・内定フォロー
です。

今の新卒採用において、早期化対応とは、ほぼ=インターンシップへの取組みを指します。

2013卒以前には、実施企業は3割以下、参加学生は1割以下だったインターンシップが、2018卒採用では、学生参加65%超、実に7割近い企業が実施するようになりました。

インターン参加や企業研究をした企業に、3月1日の広報開始時にエントリーする流れができあがり、インターン未実施と実施企業ではエントリー数に実に6倍近くの差がついてしまいます。

この5年間で、インターン時期の広報をおこなうこと、3月1日以前に学生の選択肢に入ることは、採用成功の必須条件となったのです。

では、どうすれば就活本格化後の選択肢に入るための布石となるインターンシップができるのか。

やはり内容重視。学生の選択理由の1位は、昔から変わらず仕事内容です。
そのため、仕事理解を深めるようなゲーム形式や、離島合宿など、イベント型インターンに取り組む企業も増加しています。
いかに自社のやりがいが、楽しく伝わるかが、重要なカギなのです。

同時に、1Dayインターンなどではなく、実施期間が長期化する傾向もあり、企画の工夫と共に時間をかけるという投資も広がりつつあります。

ポイント2つ目は早期イベントです。
就活に関する何らかのイベントに参加する学生は9割以上にのぼる今の時代、インターンフェアや大型合同説明会は、アクティブな学生との出会いを呼び、母集団形成に大きなメリットを生む機会となります。

新卒紹介を目的とした3月以前開催のイベントや、一見、就職とは遠いように思えるものも盛んになってきています。たとえば弊社で6年前から開催している麻雀採用イベントもそのひとつです。

内定者フォローも、重要なのはその時期。
活動が早期化する中で、内定時期も前倒し傾向にあります。内定通知時点で、本音は辞退するつもりという回答は約43%にのぼり、ほとんどの学生は辞退を考えた上で、複数の内定企業を吟味しています。

吟味の結果、正式な入社先として選ばれるために、内定前後にどんな施策を用意しておくかは、この部分へ投資する企業がまだ少ないため、効果を出しやすく、差別化にもつながりやすいタイミングです。

内定後、早い段階での研修開始や、社内プロジェクトに内定者を参加させることは、投資効果の高い施策と言えます。

今、手を打つ早期化への対応が、将来の採用活動スタンダードを作るのだと私は思います。
競合激化の中、良い出会いを生むために、2019卒では早さへの対策が決め手になりそうです。

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KAKEHASHI Q&A

“ 1dayインターンシップからなかなか

 採用に繋がらない…。それでもやるべき?”

 Q3.  東京都 / 広告 / 従業員数52名 / 営業職採用

 インターンシップは採用活動に欠かせないものとなりつつあり、できることなら実施をおすすめしますが、もしもこれから秋冬インターンシップを企画設計することに迷いや不安があるのなら、今年はインターンシップの優先度を下げる…という選択肢もあると私は考えます。
 というのも、インターンシップから採用につなげるためには事前にじっくりと採用戦略を練る必要があります。具体的には(1)「また会いたい!」と思ってもらえるように当日しっかりと学生の興味を喚起するプログラムを用意すること、(2)実施後も企業理解を深めながら働くイメージを具体的に持ってもらえるようなフォローの機会を設けること。この2つがとても重要です。もしも現状そこまで労力がかけられないのであれば、思い切ってインターンシップにかける時間を減らし、3月からの本採用に焦点を当てて超短期決戦に臨む…というのも一つの手立てでしょう。

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