公衆トイレや非常口などのあのマーク。
ピクトグラムといいます。
1964東京オリンピックをきっかけに使用された
日本発のデザインは、
後にグローバルスタンダードになりました。
外国語(特に英語)のコミュニケーションが難しかった状況を、
なんとかしようと生み出されたモノであったようです。
リオを終え、56年ぶりに東京にやってくる2020オリンピック。
ここから何が生まれ、
どんな変化がもたらされるのでしょうか。
当時、オリンピックは大きな経済効果と
国際的な地位向上を享受できるイベントで、
その後、日本が国際化していくきっかけにもなりました。
現代は当時ほどの恩恵はないまでも、
人材市場にとっては大きなトピックスであり、
企業の採用にも大きな影響を与えます。
オリンピック前から新規雇用が生み出され、
2018年~2020年にかけて雇用不足感はピークに向かいます。
しかし、祭典による人材ニーズが永遠に続くことはありません。
残念ながら、こういった需要は一過性であり、
2020年には消失してしまうのです。
祭典後に私たちは、再び向き合わねばなりません。
日本は既に人口減少社会に足を踏み入れているという現実に。
私はオリンピックが起点となって、
もたらされる変化に注目しています。
高齢者・主婦層・若年層などの活用強化が一例ですが、
日本人の海外進出、外国人労働者の受け入れが、
加速度的に進むのではないかと予想しています。
文科省は2020年を目標年と定め、語学教育や留学、
日本人の海外進出に対して制度推進をはかっています。
基本的に、海外に出ていく日本人は増えていきます。
同時に政府は、外国人労働者の受け入れ制度や
環境についても重要項目に定めていて、
規制緩和は進み、外国人労働者も増加していくのです。
1964年の祭典が、
日本の国際化へ初めて開かれた扉であるならば、
2020年の祭典は、
第二第三の人材グローバル化への扉なのではないでしょうか。
企業にとってポイントになるのは、
外国人採用対象国の選定と、
受け入れ窓口となるハブ人材の育成です。
採用対象国を、
BRICSから周辺新興国に切り替えているお客様企業があります。
人件費高騰や、人材争奪戦を見越して、
いち早く、新興国に目を向けた投資をおこなっているのです。
日本でも新興国人材が活躍する日常は、
そう遠くない未来に実現します。
日本人社員を、
海外人材や環境に触れさせておくことも重要。
なぜならば、特に中小企業においては、
こういったキャリアのある人材の数が、
来るべき国際人材が流動化する世界において、
ハブになるからです。
弊社のカンボジアグループ会社では、
日本へ送り出していく人材に対する
語学学校を運営しています。
あるお客様は、
カンボジアへ日本人社員を視察ツアーとして連れていき、
語学学校で学んでいる生徒と触れ合う機会を作っています。
若手のうちにこういった経験を積むことは、
今の仕事だけでなく、未来への投資でもあるのです。
今、外国人材獲得と、ハブ人材育成を考えることは、
4年後にある祭典の、更に先の未来に対応する為の、
重要な先行投資なのです。
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