採用を釣りに例えるなら、
新卒採用は魚が見える釣り堀。
中途採用は川なのか、海なのか、釣り場決めが重要です。
新卒は同時期に活動するので、対象となる人の姿が見える。
しかし、中途採用は、
どこに活動をしている人がいるのか分からない上、
幅広い年代、様々な職種に従事していて多種多様なため、
釣る魚を明確にし、それに合わせた場所を探し、
仕掛けや餌をつけないと釣れないものなのです。
厚生労働省が発表した5月の有効求人倍率は、
前月比0.02ポイント上昇の1.36倍と3カ月連続で改善し、
1991年10月以来、24年7カ月ぶりの高水準となっています。
また、リクルートキャリアが発表した転職求人倍率は1.8倍。
求人数は前年同月比125.4%と超売り手市場といえます。
この超売り手市場下で重要なのは、
どこに行けば出会えるのか、ということ。
中途採用での出会い方は、
求人広告、ハローワーク、縁故、人材紹介の4つになります。
それぞれの出会い方での年間就職者数は、
・求人広告 268万人
・ハローワーク 151万人
・縁故 35万人
・人材紹介 20万人
(厚生労働省「平成25年雇用動向調査」より)
転職者の57%が求人広告で転職をしたという結果です。
それならば、求人広告に掲載すれば
勝手に求職者が集まるのか。そうではありません。
求人広告の代表である転職サイトは大きな差がないため、
その使い方が重要になります。
どのようにして、求職者と出会えるのか。
3つポイントがあります。
Ⅰ.最上位での掲載
求職者が転職サイトで企業検索する時、
職種×勤務地で検索します。
その際に最上位群に表示が出てこないと、
見てもらえることは限りなく0に近い。
どの転職サイトも全体の20%~30%の企業が
最上位掲載をしています。
例えば、ある転職サイトで営業×東京と検索すると、
約1000社が掲載されており、
その内、最上位掲載が200社となれば、
最上位以外の掲載になると、
5ページ目以降(1ページ50社が一覧で掲載されている)
にようやく現れるということになります。
中途半端な掲載は、陽の目を見ることもなく、掲載終了。
つまり、誰にも会えなかったとなりがちです。
Ⅱ.2ヶ月連続で掲載しない。
ほとんどの転職サイトは1ヶ月単位での掲載ですが、
その1ヶ月では結果が出ないため、
2ヶ月、3ヶ月と連続で掲載することもあります。
その際に、同サイトで1ヶ月以上の連続掲載はしないことです。
大概の転職サイトの新規会員増は月に3~5万人。
連続で掲載しても、見ている人が大きく変わらないため、
効果を得られることはありません。
今月はA社、来月はB社といったように、
月ごとに掲載するサイトを変えると
新しい求職者に出会える確率が高まるからです。
Ⅲ.ターゲットストーリーと共感するメッセージの作成
来て欲しい求職者がどのような時代を生きて、
どのような生活をし、どのような心理状況にあるか、
というところまでの求職者ストーリーを作成します。
そして、その状況下で生きている方に共感を得られる
メッセージを投げかけるのです。
上記の3つのポイントを押さえれば、
今まで以上に出会える確率は高まるでしょう。
中途採用ほど、
イーブンな関係にならないと成立しないものです。
「求める前に与えよ」
これが中途採用成功のカギなのかもしれません。
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