皆様、新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
新春恒例の箱根駅伝では、
青山学院大学が驚異的な記録で初優勝を飾り、
感動をいただきました。
この初優勝を実現した原監督について、
箱根駅伝終了直後からニュースなどで多数紹介されており、
選手との人間関係づくり、チームの作り方、リクルーティングと
育成など、非常に勉強になる記事が多くありました。
「最近の若者は!」と感じられる機会の多い方は、
その若者の気持ちをまとめ上げ、見事に初優勝を飾った
青山学院大学原監督のお話を参考にされるとよいかもしれません。
あらためて、理念、ビジョンの大切さと、
リクルーティングと組織作りの重要性を認識できると思います。
さて、今年2015年の採用市場はどういう動きを見せるでしょうか。
市場全体の傾向と流れを毎月の求人数、求職者数から見てみます。
ここでは厚生労働省発表のデータと、
民間転職サイト運営会社のデータを参考にしました。
ここ数年の求人倍率を見てみると、
2010年末から上昇し始めた求人倍率が、
2011年9月から2013年12月まで1.3倍前後となっていました。
ピークは2012年12月の1.56倍。非常に高い数値です。
それから1年が経過し、2014年には1.2倍弱となりました。
一時は過熱気味だった転職市場も、
少し落ち着きを見せてきていることが数値からわかります。
しかし、求人倍率が1.2倍ですから、
決して採用が楽な環境ではないことは確かです。
また、新規転職希望者数は減少傾向にあります。
一方、転職希望者数の減少率は低い状況。
つまり、継続転職希望者数が増加しているということです。
求人倍率が高い=求人件数の多い今、
早く決めることよりも、より条件や相性のいい会社を
時間をかけて求める傾向にあるということです。
さらに、新規求人に対する就職決定の充足率は20.7%。
充足率の数値はここ数年大きくは変動していませんので、
転職市場でも2:6:2の法則が成り立っているようです。
転職希望者の上位の2割は、転職が決まっているということです。
この20%という数値は、自社の採用状況でも目安となります。
現在中途採用実施中の企業様で、
接触人数に対して採用決定数、つまり獲得率が20%以下の場合、
求めるターゲットに採用情報を提供できていないか、
そもそも求める人材レベルが高すぎるか、
ターゲットに情報は届いているのに素通りされているか、
いずれかに該当すると思われます。
採用方法のや採用ターゲットの再設定、広告内容の変更など、
採用戦略自体を再考する必要があるかもしれません。
データから見る傾向は一時ほどの過熱した市場ではないものの、
実際の体感値としては、一部の有名企業や人気業界・職種以外、
まだまだ厳しい採用環境にあります。
採用ターゲットにあわせ、タイミングも含めた十分な準備をして、
中途採用に臨まなければなりません。
また、2016年卒の新卒採用活動も、
2015年3月の大手ナビ公開から本格始動します。
それに先立ちインターンシップと称した採用選考が始まっており、
既に一部の学生には内定が出はじめているようです。
中途採用市場と比べ、求職者が確定している新卒採用市場は、
活動の動きがほぼ一斉なことで、その獲得競争は熾烈を極めます。
他社の動向を見極めつつ、
自社の取るべき採用戦略を考え、実行できるかどうか、
常にそれを見直せるかどうかが、勝敗を分けます。
2016年卒採用は、どの企業にも採用成功の方程式がありません。
この環境での自社の成功スタイルを作り出し、
満足のいく採用活動と、納得の成果となることを祈っています。
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