早くも中盤となった2016年卒のインターンシップシーズン。
10月4日の大手就職媒体社主催のインターンシップフェアにも、
多くの2016年卒学生が来場していました。
私がお手伝いしている企業様の出展ブースでも、
1日で150人を超える学生と話し、
10月開催のインターンシップ企画に約100名が参加予約するなど、
フェアでの学生との直接接触に手応えを感じた10月初旬でした。
2016年卒から採用活動時期が後ろ倒しとなり、
前例のないスケジュールに向けて試行錯誤する中、
それでも多くの企業様がインターンシップを開催されています。
採用活動本格化前のインターンシップが一般化したこの数年、
地道にインターンシップを実施されてきた企業ほど、
今年の告知募集に成功しているのはもちろん、
確実に採用活動本番へつながる活動をされている印象です。
では今年、2016年卒で初めてインターンシップに取り組む企業、
特に学生間での知名度が高くない企業で、
いかにインターンシップと採用活動を成功させるのか。
告知募集し、運営に労力をかけ、それでも採用につながらず、
結果「インターンシップは効果がない」と結論付けることに
ならないためには、どうすればいいのでしょうか。
インターンシップを含めた2016年採用を成功させるには、
インターン接触から採用本番への導線を含めて、
採用活動全体のストーリーを再構築する必要があります。
就職活動前におこなうインターンシップは、
学生が希望する業界や職種を決める前に参加するもの。
学生は、視野を広げるため、就活本番で選択肢を増やすために、
サイトやフェアで目に留まった企業のインターンに参加します。
インターンシップに参加すれば、企業・仕事理解と同時に、
社員とのふれあいから社風を理解し、興味関心度を高めます。
会社、仕事、社員の魅力を感じてもらうことで、
採用活動スタート時に志望企業のひとつに入ることができる。
これがインターンシップから採用本番への最初の導線です。
加えてインターン参加者だけの選考参加メリットを付与すれば、
よりインターンからの採用確率は高まるでしょう。
例えば私がお手伝いしている企業様では、2016年度を見据え、
2015年度から小規模のインターンシップ企画を開始しました。
2015卒インターンシップには174名の学生が参加し、
そこからの内定承諾者は1名という結果。
データだけを見れば確率の低い結果ですが、
インターンシップから採用活動、内定までの一連の流れを
構築できたことが、なにより大きな成果となりました。
2016年度は6月のインターンフェアへの出展から活動を開始し、
7月からインターンシップ企画を開催しています。
結果、10月現在のエントリーが1000名強、参加者は251名。
秋冬も開催していく予定なので、3月の就職サイト公開までに、
相当数の学生と接触することになります。
また、2015卒での経験から、2016卒の選考参加率を高めるため、
インターンシップを1度きりのイベントに終わらせないよう、
3段階のインターンで選考パスを付与する設計に改善しました。
第1弾は参加ハードルの低い、ワークでの楽しい事業と仕事体験。
第2弾は仕事体験と就活に役立つアウトプット力を鍛えるもの。
第3弾は企画会議で経営陣にプレゼンテーションするもの。
この3つをクリアした学生に、選考特別パスを付与しています。
選考特別パスを獲得した学生が採用選考に参加するだけでなく、
獲得者はもちろん、インターン参加者が周囲へ発する口コミが、
3月の会社説明会の動員へと効果を発揮するはずです。
インターンシップの実施に迷われている企業様も、
すでに実施されながら、うまくいっていない企業様も、
各施策が労多くして功少なしという結果にならないよう、
それぞれ単発に終わらないためのストーリーを構築しましょう。
インターンシップ企画も、採用活動全体も、段取り八分です。
コラムへのご感想・ご意見など、ぜひお聞かせください。
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