7月、暑い季節になりました。
新卒採用は今、
2015年卒の採用を継続される企業と、
2016年卒のインターンシップを開始される企業、
もしくは両方を並行されている企業がある時期です。
政府主導により採用スケジュールが変わる2016年度、
面接・選考の解禁が8月に後ろ倒しとなったということは、
来年の今ごろは、まだ選考がはじまっていないことになります。
2015年度の内定者が出揃い、内定者フォローに入っている今、
この時期に来年はまだ面接をしていないのだと考えると、
採用活動はいったいどうなるのかと心配になります。
最近2016卒の学生にインターンシップで会う機会が増え、
話をすると、学生たちも大きな不安を抱えているようです。
企業と学生の双方が手探りの状態で進むのが16採用なのだと、
早くも実感しています。
大きな変化を迎える次年度に向けて、
今年度の新卒採用環境を振り返っておきましょう。
まず、求人企業数。
景況感の後押しもあり、12/1のサイトオープン当日、
マイナビの掲載社数が1万社を超えていました。
就活生にとっての情報量が増えた、という見方もできますが、
現実的には、つまり1社あたりのエントリー者数の減少です。
求人企業の増加は特に1,000人未満の企業に顕著で、
求人総数は2014年38.9万人から2015年52.1万人へと大幅に上昇。
これが、有効求人倍率の2014年1.28倍から2015年1.61倍への
上昇の主な要因だったと言えます。
また、採用スケジュールに関しても、
前年度と比較して2015卒採用では前倒しした企業が34.5%。
採用広報のスタートは前年と同じ12月でしたが、
その後の説明会など直接接触の開始時期が前倒しされました。
会社説明会のピークである2月の開催数は、前年同期比138%。
結果、参加学生の確保に苦戦する企業が多発しました。
そして、内定通知です。
内定通知の開始時期に変化はありませんでしたが、
5/1時点の内定率が47.7%と前年同期比で8.4ポイント上昇。
前年よりも多くの学生が早い時期に内々定を獲得しています。
企業の内定通知数が増えているため、
複数企業の内定保有学生も20.3%と前年比2.8ポイント増加し、
内定辞退率も上昇。
内定者の半数以上に辞退された企業が17.5%もあるのです。
一方、5/1時点で採用活動を終了した企業は23.6%で、
前年比2.7ポイント低下。
採用環境の厳しさが表れる数値となりました。
就職活動継続率の前年比5.5ポイント低下と、
内定率の前年比8.4ポイント低下を並べてみると、
今年は、内定を保有しながら就活を継続する学生が増えている、
と考えることができます。
ちなみに前年7月の就職活動継続率は46%でした。
今年度は35%くらいの継続率ではないかと予測しています。
すでに採用目標数分の内定者を確保された企業様は、
しっかりと内定辞退防止に取り組みましょう。
まだ採用活動中の企業様は、
今年より来年の方がより厳しい環境になることを念頭におき、
現時点での不足分を来年度の新卒採用に振り替えたり、
中途採用で補うという選択を取ることなく、
15卒の採用目標数は15卒で採りきるとあらためて決意しましょう。
そして、就活継続中の学生、公務員試験後の就活開始組など、
これまでの時期よりも狙いを明確にして、
何としても確保するという意気込みをもって、
取り組んでいただきたいと思います。
来年度、新卒に限らず、採用環境全体が大きく変わります。
どんな採用環境になったとしても採用を成功させられる、
真の採用力が問われる年になるのではないでしょうか。
定番の採用手法だけにとらわれることなく、
新しい成功を探しに、一緒にチャレンジしてまいりましょう。
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