今月6月、2016年卒インターンシップナビサイトがオープンし、
実質的な2016卒採用活動がはじまりました。
経団連の指針により2016年卒から採用時期が後ろ倒しになり、
現在おこなわれている2015卒と比較すると、3ヶ月遅れます。
選考のためのエントリーは3年生の3月からになりますが、
インターンシップの情報解禁は6月から。ここは変更ありません。
つまり、インターンシップ期間が9ヶ月間に延びたのです。
大手インターンシップ募集サイトを見ると、
リクナビで2,700社、マイナビで1,400社が情報を掲載しています。
多くは大手有名企業ですが、
採用活動に積極的な中小企業も募集をはじめています。
6/8（日）に開催された大手ナビ媒体社主催の
インターンシップ合同説明会はたいへんな盛況で、
早くも学生と企業との出会いがそこで生まれていました。
今週末にも別の大手ナビ媒体社主催イベントが予定されており、
政府方針の後ろ倒しに逆行し、
人材獲得競争は一層早期化しているのが実情です。
早期化の現実を理解し、採用には積極的に取り組みたいが、
インターンシップの実施に抵抗があり、
結局3月の解禁まで何もせずに待つことになるのではないか。
そうお考えの中小企業は少なくないのではないでしょうか。
しかし、本当に3月まで採用活動の開始を遅らせてしまうと、
優秀な人材の獲得に苦戦することになります。
その理由は3つ。
1.早期に活動する優秀層の学生の大半を、
インターン実施企業が惹きつけ、水面下で選考を進めるため、
3月以降に通常の就職活動を開始する優秀層の人数が減少する。
2.2015卒は12月時点の大手ナビ媒体掲載社数は1万社超。
この求人意欲の上昇と3月への後ろ倒しから予測すると、
2016卒は解禁の3月時点で1万2千社ほどが一気に募集を開始する。
結果、1社当たりの応募者数が減少する。
3.獲得競争激化の中、早々に内定者を確保するため、
入社意志が固まりきらない段階での内定通知が増える。同時に、
経団連指針の通りに選考時期を遅らせる大手企業の活動開始後は
内定者フォロー如何によって内定辞退が増加する可能性がある。
厳しい状況であることばかり書いてしまいましたが、
それでも、早期に採用活動をはじめなければ、
早期に就活をはじめる優秀な学生と出会うことはできません。
内定辞退のリスクを負っても、採用活動の長期化を覚悟し、
インターンシップ期間からの採用活動をおすすめします。
マンパワーの問題、インターンシップ企画の問題、
手間とコストの採用につながる割合の少なさなどが理由となり、
多くの企業が二の足を踏んでいると思います。
それでも一歩を踏み出すべきだと、私は思います。
インターンシップを実施すれば、
通常の採用活動では接触できないような層の学生と出会えます。
インターンシップで就業体験した結果、
興味をもって選考に参加する学生も出てくるでしょう。
インターンに参加した全員が選考を受けるとは限りませんが、
結果がゼロで終わることはないはずです。
3月の解禁時にゼロなのか、ゼロでないのか。
そのアドバンテージを得られる取組みと考えて、
インターンシップ期間の活動をスタートしてはいかがでしょうか。
2016卒は、この採用スケジュールでの初年度です。
王道パターンはなく、どの企業にも確立した活動はありません。
だからこそどの企業にも勝つ可能性がある。
積極的に仕掛けた会社が勝つのだとしたら、
2016卒採用は、経営者、人事担当者の腕の見せ所です。
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