年度末の3月になりました。
私の社会人生活も17年が終わり、
4月からは晴れて18年生となります。
私が社会人人生をはじめて間もないまだ1年目の終わり頃、
当時の上司に教えてもらった言葉があります。
それは、
「1月は行く。2月は逃げる。3月は去る。年明け3か月は
あっという間に過ぎ去り、すぐに後輩が入社してくる。
営業も採用活動も準備が大切。時間に飲み込まれないように。」
という内容でした。
17年目になっても、1月から3月はあっという間に過ぎ去ります。
みなさまの体感はいかがでしょうか。
さて、本題に入ります。
新卒採用シーズンまっただ中ですが、
転職採用市場では、景気や個人消費の回復を追い風に、
新卒市場に先駆けて、様々な業界で求人数が増えています。
発表されている最新の2014年1月の有効求人倍率は、
前月と比較して-0.08ポイントの1.22倍となっていますが、
その中身を見てみると、
求人数の伸びが前月比103.1%なのに対し、
転職希望者数の伸びが109.3%となっているために、
倍率が若干下がる結果になったようです。
前年との比較では求人数で126.6%、転職希望者数は143.1%と、
いずれも大幅に伸びており、
2008年以降の最高値を更新しているのが、今の転職市場です。
求人倍率の現状を業種や職種ごとに見てみると、
さらに面白い傾向があります。
業種別では、IT・通信が2.43倍、メディカルが1.93倍、
サービスが1.52倍と高い数値。
逆に、商社は0.32倍、金融が0.86倍で、
業種によって売り手市場か買い手市場かの差が顕著なのです。
職種別で見ると、
こちらもIT・通信系職種が2.60倍、建築・土木職が2.32倍と高く、
弊社に最も依頼の多い求人である営業系は1.14倍です。
これは17年間採用をお手伝いしている私の感覚値ですが、
有効求人倍率が「1.1倍」を超えると、
中小企業での採用は格段に難しくなります。
中小企業での採用ニーズの多い営業系職種の採用倍率は高く、
特に求人条件として集中するのが20代後半から30代前半です。
その年齢層だけを切り出した数値では、
もっともっと高い求人倍率であると言えます。
もちろんIT系や建築系の技術職はすでに2倍超の数値ですから、
採用困難なステージであることは間違いありません。
当然、採用困難だからといって、採用を諦めることはできません。
転職市場で採用できないのであれば、
新卒で採用して育てるという方法を取るか、
紹介予定派遣の活用、アルバイトからの社員登用など、
採用活動のハイブリット化が必要です。
また、求人倍率が上がっていく今後数年を考えれば、
短時間労働制など、雇用形態のハイブリット化による雇用の確保、
外国人採用など、採用対象者の国籍のハイブリット化も、
同時に求められている時代なのかもしれません。
4月に迎える新年度以降の人材採用計画は、
短期戦略と定期採用のハイブリットになっているでしょうか。
転職と新卒だけではない人材確保戦略になっているでしょうか。
景気が上向き、人を採用したい企業にとって、
これから数年が厳しい状況となることは確実です。
今からはじめるハイブリット化の準備をおすすめします。
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