大学生の後期試験も終わり、15卒の就職活動が本格化しています。
企業説明会や面接も開催の多い時期となり、
企業にとっては、例年以上に苦戦しそうな空気が出てきました。
ナビ媒体のエントリー数やページビュー数などを見ても、
12月のオープン当初は順調でしたが、1月になり、
例年であれば上昇するはずのエントリー数やページビュー数は、
確実な減少傾向にあります。
業界や企業によって差はあるかと思いますが、
対前年度比で2割減、3割減の傾向が多く見られます。
2月になり、変化の動きは出てきましたが、
まだまだ予断を許さない状況です。
多くの企業様の採用活動をお手伝いする中で、
わたしは比較的学生への告知がうまくいっている企業、
うまくいっていない企業の双方の動きを見ています。
この差が何から生まれているかを振り返ると、
好調な企業はナビ媒体公開前の対策が功を奏していると言えます。
就職ナビサイトの正式オープンは12月でしたが、
その半年前の6月に、インターンシップサイトが公開されました。
このインターンサイトを活用し、
インターンシップの受け入れ、インターンイベントの開催など、
一度に接触できる人数は少ないながらも
ナビ公開前の時期に継続的な学生接触を実施してきた企業は、
今の時期、その早期接触がそのまま母集団形成に活きています。
また、ナビ公開前に始動するプレサイトでも
可能な限りの情報提供をおこない、情報を蓄積していた企業は、
学生のページブックマーク率が高く、
エントリー獲得につながっている傾向が見て取れます。
ナビ公開が12月だった2015年卒でこの状況なのですから、
ナビ公開が3月へと更に後ろ倒しされる2016年採用については、
今年以上にナビ公開前の対策・対応が必須になることでしょう。
では、現時点で15卒の母集団形成に苦戦している企業では、
これから着手できる対策として、何ができるのでしょう。
基本に立ち戻り、2つのフェーズでの対策が考えられます。
1つめは、そもそものエントリー者数を増やすための施策。
これはナビ媒体上での発見率を高める工夫です。
大手ナビ媒体ひとつで掲載社数が1万社以上にのぼる中、
自社ページの存在を学生に知ってもらうには、工夫が必要です。
たとえば学生のマイページに配信するダイレクトメールでは、
キャッチコピーひとつでエントリー率に差が出ます。
何件配信するかだけでなく、
その1回の配信からの反応率を高める努力が重要です。
今の就活生はゆとり世代。その特徴は「個性重視」です。
学生の個性を認めるアプローチ方法を考えるのも、
ひとつの手立てとなるのではないでしょうか。
2つめのフェーズは、エントリーからの説明会予約率アップです。
これはエントリー獲得後のフォロー強化で、
一般的なメールでのフォローアップに加え、
受け皿となる会社説明会への興味喚起が必要です。
参加したくなる会社説明会プログラムを構築することはもちろん、
同時に、WEB上でのやり取りがスタンダードな今は、
エントリー者への電話アプローチも非常に効果的です。
企業からの溢れるほどのアプローチに目を通しきれない学生は、
メールやWEB上での連絡を見逃すことも多々あり、
電話での案内をすることで学生から感謝されるケースもあります。
試してみて損はない施策と言えるのではないでしょうか。
2015卒採用は、中小企業にとって厳しい採用環境です。
厳しいからこそ、様々な工夫や追加施策を検討する必要があり、
実施すれば必ず次へとつながります。
お客様企業で応用いただけるヒントをつくれるよう、
弊社自身でも細かな施策に取り組んでまいります。
コラムへのご感想・ご意見など、ぜひお聞かせください。
→letter@kakehashi-skysol.co.jp