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KAKEHASHI SKY NEWS

2013.04.24 044


ビジネスコラム
「企業のグローバル化を考える」

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一般に「グローバル化」とは、
資本や労働力の国境を越えた移動が活発化するとともに、
貿易を通じた商品・サービスの取引や、
海外への投資が増大することによって
世界における経済的な結びつきが深まることを意味する。
世界銀行はグローバル化を「個人や企業が
他国民と自発的に経済取引を始めることができる自由と能力」
と定義している。
--------------------(平成16年度 年次経済財政報告より)

GEやロイヤルダッチシェルなど、
グローバル資本と言われる国際的企業の多くは、
展開するそれぞれの国と強い結びつきを持っている。
多国にまたがって事業を展開する企業は、
多国籍なのであって、無国籍なわけではない。
しっかりとした軸足をおく本拠地があってこそ、
展開する他国にも強く踏み出していけるのだ。

国の外交がそうであるように、
グローバル企業は本拠地の国益を思ってビジネスをしている。
企業はある意味、「国」を背負って経営しているのであり、
国に貢献することで、国から保護を受けることもあるだろう。
それゆえ、自国民の利益に反する企業運営は、
たとえ利益を生み、一時的には支持されても、
中長期的には国民、すなわち消費者、ユーザーから
そっぽを向かれてしまうのではないかと思う。
自国の利益を生み出さないグローバル化など、何の意味も無い。

国際経済の状況として、日本だけでなく欧米の先進国でも、
新興国で生産された安い製品が入ってくることによって、
自国の雇用を奪う構造が成り立っているのは事実だ。
では、なぜ、自国民を貧しくする動きを受け入れてまで、
新興国を豊かにするのだろうか。
もし外国人採用の増大が自国民の雇用を奪い、
失業率を引き上げているのならば、その雇用は必要なのか。
自国を犠牲にして、他国を救う必要などあるのだろうか。

企業のグローバル化にはどんな意味があるのか。
私はこう捉えている。

すでに現在、あらゆる経済マーケットが国境を超え、
ボーダレス化していることは否定しようのない現実だ。
そして日本は、国際社会において、政治でも経済でも
重要な役割を担う、アジアのトップリーダーである。
とはいえ、永年続いたデフレ経済の影響で成熟化が進み、
さらには少子高齢化により、
将来的な日本の労働人口の縮小は避けることのできない問題だ。

一方アジアには、成長著しい有望なマーケットがいくつもある。
この将来有望な開拓途中のマーケットを
安い労働力の供給源と捉えるのではなく、
優秀な人材の供給源として日本のビジネスに活かすことは、
日本にとっても、発展を加速したいアジア各国にとっても、
非常に有意義な取り組みである。

現時点ではまだ、
日本の経済力や技術力が持つアジアでの求心力は非常に強い。
成長段階にあるアジア各国の潤沢な労働力、そのマーケットに
日本の誇るノウハウや資金を提供することにより、
相手国の経済発展と人材育成に貢献することができれば、
互いの国益を尊重するwin-winの関係を築けると思っている。

当然、それぞれの国にとっては自国の産業育成が最優先である。
自国の製品・サービスが売れるように
外国企業に対して保護主義的な規制が敷かれてしかるべきだ。
単純に関税を撤廃し、規制を緩和し、自由貿易を追求することが、
本当に理想なのかどうか、各国が冷静に考えなければならない。

「平等」や「自由」という概念が常に「善」と捉えられ、
「保護」や「規制」はとにかく「悪」であるように捉えられる。
その前後を熟考せずに言葉のイメージで議論する風潮があるが、
国益に関わる問題であることを前提にしても、
果たしてそのイメージによる判断は正しいと言えるのだろうか。

外国からの商品や人材の輸入・流入に対する国の規制は、
誰かの自由度を高め、視点を変えれば大きな障壁となる。
しかし、万国万人が完全平等となる国際ルールなど存在しない。
国の規制は、あくまでも国民を守り、国益を生むための
正しい政策として決められるものだ。
そう信じて、政策と企業のグローバル化を考えていきたい。



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執筆
カケハシ スカイソリューションズ
代表取締役 中川 智尚


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