朝の通勤電車で研修テキストを開き、
必死に勉強する新入社員らしき人たち。
体に合わないくらい大きな制服を身にまとった中高生。
新年度がスタートし、世間のあちらこちらで
新生活が始まっていることを感じられる今日この頃です。
弊社にも、新たに9名の新入社員が入社してきました。
彼ら彼女らの真剣なまなざし、やってやろうという意気込み、
素直に吸収していく様子は、
先輩社員が1年、2年と働いているうちに失いつつあるものに
ふと気づかせてくれる。
新入社員とは、そういう存在なのかもしれません。
前日まで新人と呼ばれていた人たちが、
4月1日を境目に先輩と呼ばれるようになって感じる
「この1年で何も身に着けられていない」という焦燥感が、
2年目の成長をさらに加速させる原動力になるのでしょう。
人材の育成スピードと会社の成長スピード。
当然のことですが、このふたつはリンクしています。
特に、新しく入社してきた人材が
どれくらいのスピードで戦力になれるのか、利益貢献できるかが、
その企業の成長スピードを決定づけます。
基本的な経営資源のうち、一番時間を要するのが人。
人への投資効果の回収、つまり戦力化までのスピードが、
企業に、特に人材資源が潤沢とは言えない中小企業にとっては、
とてもとても重要です。
そのため、入社時期が決まっているため一斉教育が可能な新卒は、
人材育成の仕組み上、非常に改善に取り組みやすい課題です。
今年の新人が入社して、ちょうど10日。
まだ研修期間という企業様もあれば、
すでに現場に配属してOJTに入っている企業様もあり、
人材の育成方法は企業様によって様々ですが、
共通するのは、人材育成と真剣に向き合う時期であることです。
新スタートを切りやすいこの時期は、
あらためて自社の人材育成プランを練り直してみる
いいタイミングなのではないでしょうか。
現状の戦力化スピードを20%速めるという目標を立て、
育成方法の改善プランを立ててもいいですし、
戦力化スピードを半分にするために、
思い切った新プランを立ててもいいと思います。
大切なのは、
何を持って戦力化したと判断するのかというゴールイメージと、
ゴールイメージから逆算した育成計画と実行、
そして途中段階での見直しです。
当たり前かもしれませんが、
まずは昨年、2012年に立てた計画を振り返り、
今2年目となった社員がこの1年間でどれくらい戦力化したのか、
それが計画通りだったのか、それとも予定とは違ったのか。
その計画と結果を検証しながら、
2013年の今、新たに入社した新人の育成に力を入れたいものです。
もちろん弊社でも初期教育に精一杯の力を注ぎ、
一日も早く、このKAKEHASHI SKY NEWS読者の皆様に
今年の新入社員がお会いする機会を作りたいと思います。
自社内での研修だけでは教えられないことが、
お客様との関わりの中にあり、教育の機会が生まれます。
私も含め、いつも弊社の社員を育てて頂きありがとうございます。
今年の新人も、どうぞよろしくお願いいたします。
来月は、最近ニュースで話題となっている、
政府要請による就活開始時期のさらなる延期について、
大学生の就活解禁を3年生の12月から4年生の4月に遅らせた時、
中小企業は新卒採用をいかにして成功させるのかについて、
考えてみたいと思います。
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