KAKEHASHI SKY NEWS

2011.09.28 006


ビジネスコラム
「人が先か、仕事が先か。」

『人が先か仕事が先か』という命題に悩む経営者は多い。
仕事を増やそうと思ったら仕事を受けれるスタッフが必要だが、
人を雇えるほど仕事が継続するかどうかが見えないので、
人を雇うよりも仕事を増やすのが先だ。
だが、仕事を増やすにはやはり人が必要で…

これは、小さな会社が成長する過程で必ずぶつかる壁である。
正解は会社の業種と規模、ビジネスモデルによって違うが、
当社はまだ設立4ヶ月ながら、先に人を採ることに決めた。
そしていま、自社採用に苦戦している。

知名度がない。歴史がない。財務体質が弱い。
オフィスの立地も、駅から遠い。
新会社になったとはいうものの、
ワイキューブから事業と社員を継承したにもかかわらず、
これほどまで採用力に差があるのだという事実に、正直驚いた。

特に中途採用は厳しい。
応募数は半分以下になり、
弊社の事業や価値観に合う確率が極めて低いという意味で、
応募者の質も高いとは言えない。
しかしながら、採用出来ないと嘆いている時間はない。

一時期と比べると、採用広告の媒体費用は格段に下がった。
世の中の景気は良いとは言えず、
雇用環境は統計数字で見る限り求人側に有利な買い手市場だ。
だが正直、統計数字はどうでもいい。
関心はいつも、自分の会社にいい人材が来るのかどうかだ。

本来、採用力は企業力に比例する。
そして企業力を短期間で上げることは不可能である。
短期的であっても出来るのは、採用広報での工夫しかない。
まずは告知媒体に予算を掛けること。
そして、たとえ母集団が減ろうとも求人ターゲットを絞り、
ターゲットとなる求職者が響くであろうポイントを、
的確に求人広告に反映させること。これがもっとも効率的だ。

採用にはお金と時間がかかる。
企業力も採用力も高い会社が時間とお金をかけるのだから、
どちらも微力な会社が資源を割かずには成し得ない。
ただし、ここで考えるべきお金とは、
採用活動そのものにかかる経費ではなく、
結果的に採用し、社員となってからの人件費である。

自社にとっていい人材とそうでない人材、
どちらを採ってもかかる採用経費は変わらないが、
人件費の意味は大きく違ってくる。
利益を生み出す投資となるか、ただの経費増となるか、
その意味を決定づけるのは採用する人材の質なのだ。

いかにいい人材をたくさん採用できるかで、
企業の成長度合いやスピードが決定する。
ならば、採用戦線で不利な状況にあったとしても、
採用市場で戦わないという選択肢はありえないのだ。
考えるべきはそれでも採用する方法を見つけることであって、
採用できない理由ではない。

それでも採用する方法とは何か。
そのプランを立案するのが我々の生業である。
灯台下暗しにならないよう、弊社にとってのその方法を、
社員のアイディアと企画の総力をあげて生み出したい。
どのような採用戦略を立て、採用活動を展開するか。
このトライ&エラーについても、後日報告したいと思う。



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執筆
カケハシ スカイソリューションズ
代表取締役 中川 智尚


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