企業が採用活動で「得られる対価」として挙げられるのは、
将来の自社を担う「優秀な人材の獲得」はもちろんのこと、
「既存社員の意欲向上」「組織の活性化」があり、
その効果が絶大であることを、私は先日再認識しました。

それは弊社カケハシの採用活動での体験です。

ご存知の通り、弊社カケハシ スカイソリューションズは、
株式会社ワイキューブの事業を引き継ぐ会社として誕生しました。
弊社は現在、設立3ヶ月目で採用活動をおこなっており、
内定者獲得に向けて会社説明会、面接等の活動をしています。
私も元々はワイキューブで約15年、企業様の
採用活動及び人材育成の支援をおこなってきた社員です。

私は2次面接を担当しました。面接官は私を含め2名。
学生6名との集団面接を2回実施しました。
設立間もない会社ではあるのですが、
その設立の背景にある事情が事情なだけに、
志望してくれる学生がいるのかどうか、少し不安がありました。

選考では隠すことなく全てをさらけ出し、
その上で弊社を志望していただければと思い、
できるだけ学生さんが質問をしやすいような場作りを心がけ、
本音でお話しました。

もちろん会社説明会でワイキューブの民事再生のこと、
新会社の設立経緯、社員構成もお伝えしておりましたし、
学生さんはインターネットで隅々まで調べてきてくれていたので、
私の面接では非常に多くの質問が飛び交いました。

「ワイキューブが民事再生になり、社長が交代したとは言え、
　経営陣は元ワイキューブ。社員も元ワイキューブ。
　商品構成も変わらないのに、
　カケハシ社の将来はあるのでしょうか？」
「経営者が代わられたことで、経営方針はワイキューブの時と比べ、
　具体的に何がどう変わったのでしょうか？」
「ワイキューブが潰れた理由を教えてください。」
「カケハシ社の社員の精神状況はどんなものなのでしょうか？」
「なぜ潰れた会社で仕事をしているのですか？」
「なぜ民事再生になった段階で辞めようと考えなかったのですか？」
「失礼な話ですが、優秀な社員であれば独立などをしていると思う
　のですが、なぜカケハシ社にいらっしゃるのですか？」
「社長はどんな方ですか？信じられるのはどんなところですか？」
「ワイキューブが潰れた原因を具体的に教えていただき、
　同じ轍を踏まないためには何が必要だと考えていますか？」

質問は、矢継ぎ早に飛んできました。

民事再生後の約半年間、私も精神的に大きく大きく揺れました。
元気に振舞っていても、
一人になった時には周りの景色が灰色に見え、
時間の流れが止まっているような錯覚を覚えた時さえありました。
自分の中で思いを整理しきれないまま時間だけが過ぎている、
というようなこともありました。

が、今回の面接で学生さんからこのような質問をいただいたことで、
即座にその場で答えなければならなかったため、
自分の中で整理しきれていなかった部分が改めて明確になり、
非常に心が晴れました。

なぜ自分はここにいるのか。
ここにいて、何をしようと思っているのか。
どういう価値を提供しようとしているのか。また提供できるのか。
会社の未来を作るために何が必要なのか。
ワイキューブで得たこと、学んだこと、カケハシで活かすこと。
お客様のこと、仲間のこと、上司のこと、部下のこと。
今できていることと、できていないこと。

約2時間の面接で、私自身の考えが非常にクリアになり、
新たな活力をいただくことができました。


採用活動の目的には、
「優秀な人材の獲得」が第一義に挙げられますが、
私が体感したように、既存社員の皆様が改めて
自分のこと、自社のことを振り返る、いいきっかけになります。
社員様だけでなく社長ご自身も気づかされることが多いと思います。

面接・選考では、つい応募者を見抜く質問に終始しがちですが、
是非応募者から自由に質問してもらい、
このコーチング効果を体感されることをオススメします。

どんな外部研修よりも、効果の体感をできます。
緊張感のある採用活動で得られる効果は抜群なのです。
私が保証します。

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→letter@kakehashi-skysol.co.jp

執筆
カケハシ スカイソリューションズ
ヒューマンリレーション部
岩田　徹