最近なにかと話題のAIですが、採用領域を専門とする私たちにとって、AIによる採用活動への影響を考えずにはいられません。私もつい先日、ChatGPTが世間の注目を集め始めた頃、「人工知能ChatGPTは採用活動をどう変える？」というテーマでコラムを執筆しました（https://note.com/kakehashi_sky/n/n1ce765bef2c7）。

そのコラムでは、以下のようなお話をしています。
・採用する側も求職者も同じ性能のAIを持ち、AIの代理戦争のようになりそうだ
・書類選考の重要性は下がるはず
・対面コミュニケーションが重要になるはず
・そのために面接官トレーニングなどは必須になるだろう

当時の考えを正直に書いたつもりですが、そこから1ヶ月半程度が経ち、この考え方自体に疑問を抱くようになりました。上記コラムの内容には「AIと人材を区別する」という発想が根本にあったわけですが、その発想自体、大きく修正が必要なのではないかと…。

ChatGPTが話題になる以前から、ソーシャルヒューマノイドロボット「ソフィア」など、SF映画でしか見たことのないような人のように会話できるAIが開発され、実在はしていました。しかしそんなソフィアも今回のChatGPTほど話題にはなっておらず、この観点から考えると、今回ChatGPTが世間を賑わしているのは、すごいAIが「作られたこと」ではなく、すごいAIが「民主化されたこと」が主な要因と言えるでしょう。そして、かつて同じように技術の発展によって民主化されたコンピューターやインターネット・SNSは、いまやこれらを扱うスキルが企業の採用ターゲットにおける「人材要件」に必須項目として加えられることが多くなりました。同じ事態が、今回のAIの民主化においても起こると考えられます。つまり、民主化されたAIを、人間と区別して捉えるのではなく、「人間の力がAIの能力の分、拡張した」と考える方が自然であり、「AIを使いこなすスキル」は今後の重要な人材要件になり得るのではないかということです。となれば、「AIを使って書いた履歴書」は否定されるものではなく、むしろ使いこなしのスキル証明として評価できる可能性すらあるのではないでしょうか。技術の進化がとてつもない速さで遂げられていく中で、私たちの考え方や価値観もどんどんアップデートしていかなければならないと改めて痛感しました。

さて今回のコラムは、AIのように民主化されたものは人間の能力拡張として捉え、使いこなすことが大事だというテーマで執筆しましたが、最後に重要なお知らせです。私たちカケハシ スカイソリューションズから、採用コンテンツを民主化し、採用担当者の能力を拡張するサービスの提供が始まりました。採用コンテンツシェアリングサービス「TRAY」といいます。

採用コンテンツとは、インターンシップや会社説明会、選考会、内定者フォローなどを盛り上げるワークコンテンツや、パワーポイントのスライドデザイン、エントリーシートのテンプレートなどが含まれています。これらは、これまで採用担当者の方々が膨大な費用や制作期間をかけて作ってきたもの。そんなコンテンツたちを、品質を担保しながら、安価に、簡単に、使えるようにシェアしたサービスこそが「TRAY」です。採用コンテンツもAIと同じように、使いこなせばタイムパフォーマンスやコストパフォーマンスを大きく向上させることができるはず。詳細は、サービスサイトをぜひ見てみてください。