3月1日からマイナビ2024・リクナビ2024などの新卒採用媒体がグランドオープンしました。

2月までのインターンシップ期間の採用活動をお客様と振り返ると、「後半戦の集客に苦戦した」というお話がよく聞かれました。マイナビ全体における学生のインターンシップ予約数のデータを見ても、6月・7月こそ昨対を超えていたものの、特に12月・1月にはセミナーエントリー数が2023年度と比較して昨対12％減と大きく下回る結果になりました。

出典：マイナビ2024 プレサイト総括レポート

グランドオープンの3月には盛り返すと思われた学生の活動量も、3月1日・2日のマイナビ速報によれば昨年度に比べて16％減少。エントリーの種類ごとに集計しても、昨対を大きく割る結果であることは変わりません。 ? ? ? ? ?

出典：マイナビ2024 初動報告速報版

では、学生は一体どこに行ってしまったのか。

この背景には就職活動媒体が増えたことによる学生の分散、そして学生の就職活動に対する考え方の変化があると考えています。5年ほど前までは就活と言えばリクナビ・マイナビの2大就活ナビの利用が当たり前でしたが、今は企業からのスカウトを待つオファー型や、学生が企業の口コミを掲載できるサイトなど、それぞれの特色に合わせて複数の媒体を使いこなす学生がほとんどです。加えて選考中の学生と話していると、とにかくたくさんの企業にエントリーするよりも、6月・7月のインターンシップ時期に出会った企業を中心に業界分析・自己分析をしながら時間をかけて精査していく、というやり方をしている学生が増えているように感じます。

今や、「こうすればたくさんの学生に出会える」と言い切れる手法はなくなってきてしまいました。

集客の重要性もさることながら、「出会えている学生からいかに内定承諾を得られるか」というフェーズの重要度が益々高まっています。さらに言えば、目の前にいる学生の表面的な情報だけではなく本音・本質を引き出し、入社後の育成も踏まえて採用をおこなえるかどうかが重要です。

そのためには誰もが欲しがるスキルの持ち主ではなく、自社で活躍する確率が高い人材という意味での採用ターゲットの具体化と、初期接触から選考過程で学生と相思相愛な関係を構築するためのコミュニケーションが肝となります。

とはいえ、母集団形成が採用成功を左右する大きな要因であることも事実。気が早いようですが、今年の教訓を踏まえて2025年度採用の動き方を考え始める必要があります。早期に行動を始め、長く吟味する学生が増えてきていることを考えると「採用活動スタート時期」と「内定出しまでのストーリー」はポイントになってくるでしょう。早期に出会った学生は惹きつけ続けるのが難しいものです。しかし、採用活動の後半戦には学生の活動量がなかなか戻らないことを考えると、インターンシップや早期選考を戦略的に構築することが非常に重要なのです。

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