昨今のサウナブームで月1回以上サウナ浴をするミドルサウナーは推計1159万人と言われています。「昭和のおじさん」というイメージから一変して、サウナハットを被る2-30代の若い男女のサウナーが目立つようになり、サウナを充実させる温浴施設も増えています。

かくいう私もサウナにハマっている一人で、その理由として
・心や体の疲れが軽減され前向きな気持ちになれる
・睡眠の質が向上する
・頭がすっきりしアイデアが出る
・新しい施設を開拓するプチ旅行感
が挙げられます。また、閉塞的なコロナ禍ですが、サウナによって独りでも近くへ出かけて心身ともに癒されたいという欲求も満たされています。

最近の企業の悩みとして、「メンタル不調者の増加やストレス耐性の低さ」があり、自分でストレスコントロールができるということも大切なビジネススキルの一つです。

以前から、経営者やエグゼクティブにはサウナ愛好家が多く、これは心身の健康管理に最適で、情報過多のデジタルから解放され自身に向き合いリラックスした状態で考えることができるからとも言われています。

・「人生を変えるサウナ術 なぜ、一流の経営者はサウナに行くのか?」
本田直之・松尾大著
・「ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか？」
加藤 容崇著「医者が教えるサウナの教科書」より
・「サウナのすゝめ　人も企業も「ととのえる」」 日経ビジネス No.2139 (発売日2022年05月02日)

そういった健康、メンタルヘルス、能力発揮という効果を期待して、弊社では、社員の「心身の健康増進」を目的に、通称「サウナ手当」という福利厚生を始めています。サウナだけでなく、岩盤浴、ヨガ、整体も適用対象で、「疲れたので帰りに癒されてきます！一緒に行きましょう！」という会話も社内で聞かれるようになりました。

そこで、新たな試みとして就活生向けの「サウナー採用」を企画してみました。
１，ON-OFFの切り替えができる学生、好奇心や挑戦心がある学生に会ってみたい
２，オンラインではなく、リアルでしかできないサウナイベントでサウナ好き経営者と対面で話してほしい。
３，コロナ禍で新しい友達が作りにくかった現３年生に、同じ趣味を持った就活仲間を増やしてほしい
という思いからです。

実際会った彼らは、好奇心旺盛でストイックでまっすぐな気持ちのよい学生さんばかりでした。大好きなサウナに集うだけで最初から心はオープンな状態です。スーツという鎧を脱ぎ、同じ館内着で熱波を浴び、経営者と学生が建前ではなく本音で会話する姿がとても印象的でした。

また、当日はキー局のテレビ、新聞記者、雑誌編集者等、多数の取材があり、実際に夕方の報道番組にも放映されPR効果もありました。
報道の様子：https://www.kakehashi-skysol.co.jp/ks-news/2022092022803.html

弊社はただサウナが好きな経営者や社員が多くいるだけで、サウナ事業をしている会社ではありませんが、企業の採用支援するために企画や発想を大切にしている会社です。参加者からは結果的に、「サウナー採用」をやってしまう自由な発想の会社、面白そうな会社、受容力のありそうな会社、何よりも大好きなサウナを奨励している会社という好意的な感想が多くみられました。

ちなみに今年は「麻雀採用」「大喜利採用」も実施。麻雀は論理的な頭脳派が多く、大喜利は瞬発力・発想力・頭の回転の速い学生を集めるのが狙いです。

ふとした出会いがかけがえのない出会いになることは、就活の中では多くありますが、リアルに接することができない分、その出会いは減っているように思います。
奇抜なことをやればいいということではなく、自社が求める人材を獲得するにあたり、大切にしている風土や価値観、能力、それをどう知らせていくのか、採用活動を通じたブランディングが今後ますます必要になってくるのではないでしょうか？
ちょっと角度を変えて、求職者への訴求の工夫をしてみませんか？