コロナが落ち着き始め、経済が動き出す兆しが出てきた中で、中途採用を実施したいという企業様からのお問い合わせが増えてきました。お話する際によく聞かれるのが中途採用を実施すべきタイミングです。

「結局、いつが採用しやすいの？ 」

一般的に求職者の方の心理を踏まえてよく狙い目と言われるのは下記の期間です。

「期が変わる4月入社に向けて動き出そう」という方：1月-3月に転職活動
「ボーナスもらってから辞めよう」という方：5月-7月、9月-11月に転職活動

ご覧の通り、上記2つの理由だけでも1年のうちのほぼすべての期間が当てはまります。さらに5月病であったり、連休後であったり、転職をしやすいタイミングは他にもあります。つまり中途採用に関しては、これといった狙い目の時期は実はないのです。

試しに採用支援会社の営業を1年間受けてみてください。ほぼすべてのタイミングで「今がベストですよ」と提案があるはずです。

また、留意すべきは上記理由で転職する人材は、また同じ理由で転職する可能性があるということ。反対に、優秀な人材ほど上記のようなきっかけでは転職活動をしません。採用したいと思える人材ほど転職するタイミングを決めておらず、転機は突然訪れるのです。

例えば、
「親の介護があるから実家に帰らないといけなくなった」
「結婚を機に今の働き方を変えなければならない」など。

あるいは、自分のビジョンが明確で、やりたいことに合わせて転職を決めることもあります。
「思い描くキャリアの実現のために次は●●のスキルを学びたい」
「将来の起業に向けて●●の経験を積みたい」など。

これらの転職理由の共通点は“タイミングがわからない”ということです。だとすれば、一体どう対策を打てば良いのでしょうか。

重要なのは、「自社の採用情報を常に発信し続けること」です。

最近では採用目的のオウンドメディアが流行しており、常に自社の新鮮な情報を発信し続けることで、求める人材の転職のタイミングに情報発信できている状態を作る動きが活発化しています。

最近では、オンラインの常態化も進み、対面で会うことが少なくなったため、自社の魅力を伝えるのが難しくなってきました。また、求職者の検索リテラシーも高まり、情報をしっかり吟味した上で転職先を決める傾向にあります。就職、転職活動の際に企業ホームページや採用サイトを閲覧した求職者の割合は80％を超えており、もはや自社の情報発信は必須といえるでしょう。※Indeed Japan調べ

中途採用にはハローワークや求人広告、人材紹介やダイレクトリクルーティングなどさまざまなサービスが存在しますが、今の状況下において、単にサービスを活用しただけで転職者から選ばれることはありません。自社が求める転職者が、いつ動いても、自社の魅力が伝わる状態を常に作り上げておく必要があるのです。

採用支援のサービスを吟味する前に、まずは自社の情報発信がしっかりできているかを見直されてみてはいかがでしょうか。