コロナショックから、早数か月。マスク着用、アルコール消毒、ソーシャルディスタンス。多くの新しい生活様式が日常生活に定着し始めてきました。

その中で新たなスタンダードとなった「オンライン化」。
これまでも一部の企業様がすでに取り入れていたことが、猛烈な勢いで普及するようになりました。採用活動でも「WEB面接・説明会」が瞬く間に一般化。多くの企業で推奨・実施されるようになりました。ZOOMを全く知らない、という方は今や少数派でしょう。

私は建設業界の企業様の採用支援・人材育成を担当する機会が数年前から増えているのですが、採用に対しては特に保守的な企業が多く、思い切った取り組みをされている企業は、まだまだ少数派です。その中でも先陣を切って「オンライン化」にチャレンジした企業では、確実にプラスの変化が見えてきています。

例えば、兵庫と東京に本社を構えるA社では、関東・関西チームに分かれてエリア別採用を実施。ZOOMによるWEB説明会および面接の導入により、最終選考以外の選考フローはすべてWEB上で実施できる体制をつくりました。現場見学などリアルでの惹きつけが実施できない中、逆に各エリアの担当者から直接、いつでも社員と話ができる「距離の近さ」が生まれています。即対応できる体制づくりがより強化され、遠方の学生・施工管理を志望する文系学生など新しい層へのアプロ ーチを実施しています。

また、同社ではInstagramを活用した採用広報を約半年前から継続中。自社内のコロナ対策、休憩時の何気ない風景、ZOOM採用セミナーの様子など、見えづらい会社の姿をオンタイムで公開することで、「社内の様子をリアルに知ることができる」と学生からも好評です。

SNS発信という観点でいうと、静岡に本社を構えるB社では、各事業部の社員がFacebookに仕事のリアルを伝える記事を書いて投稿するという取り組みを、数年間継続しています。建設施設の運営、地域を活性化させる企画立案といった多彩な事業内容、様々なポジションで働く社員の姿を学生に見てもらうきっかけになっています。またWEB選考もいち早く取り入れており、緊急事態宣言が発令された3月以降も選考が停滞することなく、2021年度も無事、施工管理職採用を成功することができました。

建築・土木学科に所属する学生は年々減少し、建設業界では、これまで母集団形成の要であった「合同説明会」という切り札を100％活用できない状況下に置かれています。
大型の採用イベントは2020年10月以降に解禁される予定ですが、規制をかけてのイベント運営になることが見込まれます。

建設業界ではまだまだ、オンライン化に踏み出せずにいる企業も多く見受けられます。だからこそ、少しの工夫でも目を引く結果を生みやすいとも言えます。なかなか書面では伝えづらい想いや風土、社員や会社の魅力をオンラインで伝える工夫をはじめませんか？

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