2018/06/13 vol.167
BUSINESS COLUMN
“ 中途採用を実施するベストな時期はいつなのか? ”
「中途採用を実施するベストな時期はいつなのか?」
加熱する中途採用市場において、誰もが知りたいことなのではないでしょうか。
まず考えられる切り口は、「転職希望者が最も動く時期」です。
総務省の労働力調査によると、転職希望者が最も動く月は2月の288万人。次いで1月の278万人。そして3月の271万人となっています。上記の時期は、『4月入社』に向けて転職希望者が最も動く時期だと考察できます。
これだけ多くの転職希望者が活動する時期に合わせて中途採用を実施すれば、良い出会いが期待できそうですよね。しかし、逆の側面から見ると、この時期は最も企業の求人数が増え、求人意欲の高い企業が採用活動を実施する時期でもあるのです。
具体的には、2月の求人広告件数は1,502,458件(全国求人広告協会調べ)。1年の中で最も求人件数が多く、特に大手企業が4月の人事異動に合わせて、採用活動を実施する時期なので、求人情報が埋もれることや、他企業との争奪戦が激しくなるために辞退されやすいというデメリットが多く、中小企業にとっては不利な時期になるとも言えます。
上記の事実を踏まえると、中途採用の狙い目の時期は「求職者数がほどよく多く、求人企業数が少なくなる時期」になります。
その時期はいつなのか。
結論から申しますと、それは6月と7月です。
6月の求職者数は254万人と2月のピーク時に比べて大きく減らないのに対して、求人企業数は20~30%減り、さらに大手企業も採用活動を休止する時期になるので、中小企業が中途採用を実施するベストなタイミングだと言うことができます。
また、特に管理系の職種を希望している方が多く活動する時期です。
決算期が終わる。4月の入社時研修が終わる。新卒採用がひと段落する。など繁忙期を終えて、自身の転職活動をしようという動きが活発化するためです。
よく、「転職希望者は夏のボーナス後に動くから、8月に採用活動を実施するのがベストだ」と言われてきましたが、実は、夏のボーナス後の8月になると、求職者数は210万人とピーク時の約30%減に対して、求人広告件数約120万件とピーク時の約20%減にとどまります。このことに加え、8月の長期休暇に入ると、転職希望者の動きが鈍る傾向があり、採用活動が非効率になることが予想されます。さらに、8月に採用活動を実施するのが良いという情報は周知の事実なので、多くの企業が動くことになります。
採用成功の確率を基準に判断すると、「中途採用は夏のボーナス前の6月7月に実施すべきだ」と捉えることが正解だと私は考えます。
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KAKEHASHI Q&A
“転職ナビサイトに掲載しても
ターゲット人材からの応募が全然ないのですが…“
Q21. 東京都 / サービス業 / 従業員数123名 / 営業職採用
ターゲット人材は、どのような方でしょうか?こう質問するとよく「20代」「同業経験者」など、スキルや経験を回答いただきますが、実はこれでは不十分です。ターゲット人材とは、スキル・経験に加え、自社への入社意欲を持つ人物のこと。どのような志向の人材が自社への高い入社意欲を持つ可能性があるのかまで想定してはじめて、ターゲット人材なのです。
そこで考えていただきたいのは、自社の魅力。同業他社と比べて何に秀でているのか、その仕事を通じて何が得られるのかなど、仕事の面白さやスキルアップできる環境などの魅力を見つけましょう。そして、その魅力とマッチする志向を求める人物像として設定します。どのような環境で仕事をしてきて、どのような目標を持っているのか。人物像を具体的に想像できれば、ナビに掲載すべき情報が洗練され、ピンポイントにターゲットに響く原稿となるでしょう。応募者の中に魅力的な人材がいないと感じている企業様では、ぜひターゲット設定を見直してみてください。
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